萬屋錦之介

2017年04月26日

風雲児織田信長日記 歌舞く戦術家編

20170405子連れ狼」「柳生一族の陰謀」など、数々の素晴らしい日本時代劇を送り出し、その存在感と演技力は神懸かっているとしか言いようのない”侍”役者「萬屋錦之介」…そんな彼の若き日の1959年「風雲児 織田信長」を見てみたわ。

今もなお織田信長は様々な解釈で演じられているけれど錦之介演じる信長は豪快ながら実に感情豊かで人間臭いの…当時27歳の錦之介は若々しくどこか線の細い感じはあれど、その目力は半端なく強く見るもの全てを射抜くよう…少し歌舞伎を意識したアイラインはその眼光の鋭さを強調していて良いけれど、それより彼の信長として生きる溢れんばかりの生命力が目で表現されていることが恐ろしい・・・怪優たる片鱗は既に確立されていた!

物語は皆さんもよくご存じの通り、織田信長が父の葬儀に現れてから桶狭間の戦までの半生を描いたものよ。信長は大胆な戦略や奇行で人を油断させ本懐を遂げるというアイディアマン。その歌舞いた姿で周囲を欺いていたけれど父同様に信頼していた家老、平手政秀の命を懸けたメッセージを受けてからは当主として本来あるべき姿にシフトするの…政秀を失い、その悲しみに号泣するシーンは全体の割合からすると長くとられているものの、どこか他力本願だった信長が独り立ちする重要な分岐点なので長くは感じなかった。

それよりも大事な人を失ってしまった信長の泣きじゃくる人間臭さ可愛らしさが心を打つわ…更に、劇中彼は至るシーンで笑うのだけど、その笑いの意味合いが見事に演じ分けられている事にも感動してしまう…この笑いこそが、信長の成長する過程を見る側に理解させているの・・・素晴らしいわ。

共演の濃姫演じる香川京子も信長に引けを取らず貞淑且つ知的なアイディアウーマンを演じきっており、その美しさ立ち居振る舞いや着物の着こなしは完璧…しかしながらこの時代の役者さんは皆、この時代に生きていたのではなかろうかと思ってしまうほど着こなしも所作もきちんとして美しいのよね。

当たり前の事ではあるけれど現代の時代劇に於いてはこの点も中途半端で今ひとつ・・・残念なことだわ。画面作りにしてもこの時代の屋敷の奥深さや広さがきちんと再現されていて、敵に押し入られても槍の届かない距離感というものが画面から感じ取ることが出来たの。

昔はCGなんてないし、きちんとセットを作り込んだということもあるだろうけれどこのワイド感は納得よ…更に戦術に於いては信長は今川義元の4万の大群がなだれ込んできた際、自分の手勢が5千ほどでしかなかった為蜂須賀小六に協力を依頼したのだけど、これはまさしく「300」の世界ではないかしら・・・!!

大きな敵を倒すにはその信念だけでは厳しく、戦略を立て効率よく勝利に導かなくてはならない…これはどの世界にも共通して言える事で自分の仕事に対しても身につまされてしまったわ。…今から遡ること50年以上も前にこんな作品が創られていたなんて・・・改めて当時の日本映画界の凄さを感じるのよ…よく泣き、よく笑い、よく歌舞く。まずは自分が人生の風雲児にならねば・・・!!

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2016年03月29日

柳生新陰流日記 宗矩はかく語りき・・・編

20160313

映画「柳生一族の陰謀」では徳川家光を三代目将軍にせんが為、冷酷非道の限りを尽くした柳生但馬守宗矩を演じた萬屋錦之介・・・しかし1982年TVシリーズ「柳生新陰流」で同じ役を演じていたことを知り早速チェックしたわ。

漫画「ガラスの仮面」で天才女優北島マヤは1つの役を瞬時に解釈を変え幾つも演じ分けていたけれど、やはり錦之介も然り…同じ人物でありながら真逆の宗矩像を創り上げ演じきっていたわ!

今回は将軍だけでなく、夫、父親としても当主としても非常に愛情深い人物として描かれているの…相変わらずの歌舞伎口調はまたもや浮かず逆に人生の師として仰ぎたいと思えるほど懐の深さが滲み出ているわ。

物語は宗矩が関ヶ原での功により家康から認められ父の代で失った二千石の領を取り戻し柳生の里に凱旋するところから始まるの…その後彼は徳川家の兵法指南役となり三代将軍家光から厚い信頼を得て立身出世を遂げることに。宗矩に剣を挑む伊賀の忍び、その地位を奪わんとする者、様々な輩が現れるけれど「チャンス」の如く無欲で戦の無い世にしたいという彼の思いの前には誰も勝つことは出来なかったの。

同じく剣豪として名高い息子の十兵衛、舞を通じて深く結ばれた側室の出雲の阿国、宗矩の師であり親友である沢庵和尚など、それぞれの出会いや別れといった人間ドラマがじっくり描かれ、非常に味わい深いヒューマン・ドラマに仕上がっているわ。

宗矩の父・石舟斎に「子連れ狼」で柳生烈堂を演じた西村晃、師である沢庵和尚に「刑事コロンボ」の小池朝雄など、キャスティングもなかなか良いツボを押さえているのよね。

どんな時でも凛とし相手を真っ直ぐ見据え厳しさに中に優しさを持つ宗矩・・・茶と舞をこよなく愛すという風雅な一面もあり、本当に魅力的だわ。特に印象に残ったのは、剣を持つだけでピンと張り詰めた緊迫感・・・それが、兎にも角にも美しかったということね。

今回派手な立ち回りはさほどなかったけれど、それは大正解だと思う。常に思う事だけれど態度は人にうつっていくもの…宗矩の慈愛に満ちた優しさは周囲の人達に影響を与えていたのではないだろうか。それがまた剣の強さに影響している気がしてならないのよね。こんな彼を誰が切れるというのだろう、いや切れるはずが無いわ。

そんな快進撃を続けた宗矩ではあるけれど、子供や妻、親友を次々と看取るという辛いお役目を担ってしまった。その度に全霊で悲しみ、心をすり減らしてしまいながらもひとつずつ悟りを開いていく・・・物語上とは言え、なかなか大きく天晴れな人物であるなと感じ入ってしまったわよ。

柳生一族というとどうしてもダークなイメージに囚われるけれど、このシリーズで錦之介が演じた宗矩は知的で平和を求める「キャプテン・アメリカ」タイプで、まさに新境地ね…「我人に勝つ道は知らず、我に勝つ道を知りたり」・・・宗矩の言葉の中に真の武士たる生き様を学べた様な気がするわ。時代は変わっても己に打ち克つことこそ本当に難しいものよね。

さて「柳生一族・・・」のダーク宗矩と「新陰」の仏宗矩…あなたはどちらがお好みかしら?是非見比べてみてね。

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2016年03月11日

柳生一族の陰謀日記 これは、夢ではござらぬ・・・!!編

20160306「子連れ狼」で日本のTVエンターテインメントを見事確立した怪優、萬屋錦之介の足跡を追うべく、1978年主演映画「柳生一族の陰謀」をじっくり鑑賞。

当時はTVシリーズ「子連れ狼」が終了した頃で錦之介も脂が乗りきり洗練された時期だけに、その怪演ぶりは後の世にまで語り継がれるべき素晴らしさ!!興行的にも大成功を収め日本映画というものがこれほどまでにしっかりと作られていたのだと知る事が出来、誇らしい気持ちになったわ。

特に興味深いのは、柳生烈堂に復讐を誓う拝一刀を演じた錦之介が今回は柳生一族の長、柳生但馬守宗矩を演じるという点ね…しかもこの宗矩はかなりの悪党・・・一族と我が子を守るために戦った一刀と真逆の役どころというのが良い。更に歴史上の人物と史実をフィクションと織り交ぜ脚色されているのも面白いわ。

監督の深作欣二は任侠映画の第一人者であるし抗争や艶の部分が誇張されて描かれてしまうのではと多少心配だったけれど、人間臭さがプンプンとしながらスケールの壮大さが十二分に表現されていて見事。毎度の事ながら宗矩演じる錦之介は神懸かっており柳生十兵衛演じる千葉真一、三代将軍家光演じる松方弘樹らの若々しくも鋭利な演技も見応え十分…更に山田五十鈴や丹波哲郎、金子信雄等々重鎮の存在感も際立っていたわ。

当たり前の事だけど俳優陣は乗馬も出来れば所作から着物の着こなしまできちんと出来ており、日本の時代劇とはなんたるかということを思い出させてくれたの。ただ錦之介の殺陣はさほど動かずとも相変わらず刀の重みを感じさせる上に美しいけれど、千葉率いるJACの殺陣は見せる事が主体であるせいか、動きは見事で鮮やかだけれども刀の重みはさほど感じられない。これは日本の時代劇がアクション主体へ移行する端境期を垣間見たとも言えるわね。

ストーリーは徳川二代将軍秀忠が急死を遂げた事で、長男の家光を三代目に推す柳生但馬守宗矩や春日局、次男の忠長を推す尾張、紀伊、水戸の御三家と老臣一派、それぞれの思惑が渦巻き、天下を揺るがす将軍家跡目争いの戦いの火ぶたが切って落とされたというものだけど、秀忠の不審死を調査する為忍びが遺体から胃袋を取り出し、宗矩が「Xファイル」のスカリーの如くそれを解剖したり十兵衛の妹演じる志穂美悦子がオスカルのように男装して戦ったり、家光があばたの上吃音症であったなどの脚色が時代背景を無視しているとはいえ斬新。

個人的には成田三樹夫演じる朝廷の白塗り関白鳥丸少将がのらりくらりと公家らしく振る舞うもなかなかの策士で剣の達人であったり、故・原田芳雄演じる忍び三郎が密やかに出雲の阿国を愛するロマンチストぶりははまりすぎていて作品に色を添えていたわ。豪華キャストをこれだけ配置してもお腹いっぱいにならないというのは適材適所キャスティングだという証ね。

やはり最大の見どころは錦之介の宗矩!!

己の野心の為には家族同然の根来衆を根絶やしにし自分の子供の死にも動じない。この極悪非道な男が最初にして最後となる恐怖と落胆、絶望を一身に受けたラストシーン・・・これは日本映画界に於いて歴史的なシーンと断言出来るわ。

全編通し宗矩は歌舞伎の様な口調で話しているのだけど、これが浮いているようで浮かず、すべてはこのシーンの為にこの口調が必要だったと理解出来た。演出も実に見事で、十兵衛は自分の大切な仲間や家族を殺した父に復讐すべく彼の最も大切な将軍家光を殺害し、その首を父に放るの。

その首に驚愕した宗矩は瞬時に切断された己の手首も顧みず乱心・・・「三代将軍様ぁ!!」と寄り目の表情で首を大事に抱き「これは夢だ、夢だ、夢でござーる!!」と見得を切り絶叫する様は歌舞伎とも沙翁とも言えるが錦之介式と呼ぶべきか・・・これは錦之介でなければ演じられないわ!!

この名言は後に「バザールでござーる」の広告の基になっていたと知りかなり驚いたけれど、この映画は社会現象になるほどに沢山の人が鑑賞したという事に安堵よ。創る側も見る側も共に感度が高く、現代の様に事務所同士の癒着もなく、エンタメが最もエンタメらしくあった時代・・・こんなにも素晴らしい作品が日本に存在するという事を今の若者達にもきちんと伝えていかなくてはね。それは夢では、ござらぬ!!

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2013年09月16日

子連れ狼日記5 不滅の父と子シーズン3後編

20130912阿部頼母…別名"阿部怪異”…その醜悪なルックスは一見しただけで忘れられないし、利己主義でずる賢く、しかしユーモラスな行動は子供そのもの。

一刀と烈堂を陥れようと画策するも、最期は烈堂の策にはまり切腹する事になるの。毒薬を使って人を死に追い込んでおきながら自分の死を恐れ、自分が愛した女達に縋り、「死にたくなーい」と泣きわめく姿は実に人間らしい。

不思議なことに頼母の周囲にいる女性達は皆、醜悪な彼を愛しその命まで差し出したのよ・・・これってきっと頼母にとって女達はこの世で唯一信じられる存在であり、誠心誠意彼女達に愛を捧げてきたなのかも。そう思うと憎めないわ。

切腹の段で、頼母は時世の句を詠まず、泣きながら自分がよく口ずさむ"毒屋の子の歌"を歌い、切腹に立ち会った大名達は武士らしからぬその姿を冷笑したけれど、この姿がとにかく切ないなんてもんじゃない。一刀や烈堂の1本筋の通った武士道に憧れつつも、自分はそれが理解出来ない、でもずっと自由に楽しく生きていたい、そんなジレンマの中で生き続けた頼母の心の闇と光を求める悲鳴のような叫び…この役はやはり金田氏以外演じるのは不可能よ。

生に執着する頼母は暴れ、切腹の席は大名達の血の海と化したけれど、最期は元公儀介錯人である一刀の手にかかるの。頼母は「お前の手に掛かるとはな・・・」と呟くものの、これが頼母にとって救いであり、恐らく憧憬を抱く一刀の手に掛かったことが本望と言えるわ。この回の映像は、日本のエンターテインメント史上語り継ぐべき名シーンよ。

さて、頼母の死後、ようやく一刀と烈堂は様々な犠牲と試練を乗り越え八丁河原で対決するのだけど、父は愛する子に川を前に最後のメッセージを残す。

「人の命は波と同じで耐えることは無い、生まれ変わっても自分達は父と子なのだ・・・」と。

この時萬屋錦之介は疑うこと無き「拜一刀」その人なのだと改めて痛感したわ。この言葉を文字にしている今も涙が止まらないのよ。どれだけこの親子の絆が深いのか、命とはなんて強く儚いものなのか・・・自分の愛する人の命の灯が消えようとする時、そんな風に思えたらどんなに良いだろう。

竹阿弥が死の直前「死とは恐ろしいものではない・・・ほら、私の顔は笑ってますでしょう?」と大五郎に笑って見せた姿を自分自身いつまでも脳裏に焼き付けておきたいと思ったわ。

長い因縁という言葉では片付けられない死闘は幕を閉じたけれど、一刀の武士としての気高く誇り高い姿は、日本人が失ってしまったもの全てを体現している。この戦いは勝敗どうこうではなく、人間はどう生きるべきなのか、どうあるべきなのかという問題提起の様な気がするわ。

この世は全て表裏一体・・・拜一刀、柳生烈堂、この2人を通して生の反対側に位置する死についてもう一度ゆっくり考えてみたいものね。とにもかくにもこんな素晴らしい作品に出会えた事に深く感謝したい。よっ!萬屋!最高!!(完)

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2013年09月15日

子連れ狼日記4 不滅の父と子シーズン3前編

20130911「子連れ狼」…この作品が母国で産声をあげたというのは、日本人として本当に誇らしいこと。これまでシーズン1と2を簡単にご紹介してきたけれど、いよいよ怒濤のシーズン3をご紹介するわ。

遂に拜一刀親子は賞金稼ぎや柳生の刺客と戦い、数多の苦難を乗り越えて江戸へ。

ここから登場するキャラクターは特に色濃く、一刀親子を私利私欲で付け狙う人物達より、身分の違いを超え一刀の生き様に共感する者、一族を絶やしても忍びとしての宿命を受け入れる者など、それぞれに「武士道」を貫き尊ぶという姿勢が物語全体に緊張感と悲哀を漂わせていたわ。

敵方である、柳生烈堂の配下である"草"の底知れぬ悲しみが存分に描かれているのも素晴らしい。一刀と烈堂が運命の八丁河原で死闘に臨むまで、とにかく心の奥底にある熱いものを引っ張り出されるようなエピソードが続くの。

死闘を前に白装束を依頼する一刀親子に反発するも、最後は一刀の信念を尊重した心優しい反物屋の夫婦・・・一刀を愛し、守り、彼の腕の中で女として最期を迎えたお酉・・・自らの命を絶って大五郎に「死は怖くない」と訴えた下僕の竹阿弥・・・これでもか!というクオリティと演技力に震えが来る。

このシーズンで忘れていけないのは金田龍之介演じる「阿部頼母」!彼は将軍のお毒味役という毒薬のプロフェッショナルなのだけど、原作で劇画を担当する小島剛夕氏が金田氏をモデルに描いたというエピソードがあり、キャスティングとしてはこれ以上のものは無い!!!!!!というぐらいのシンクロぶりよ。

そして不思議なことに物語の中盤あたりから彼の強烈なキャラが加速し、烈堂がどんどん良い人物に見えてくるという怪現象が起こり始めたの。この主役2人を完全に食ってしまった阿部頼母…一体何者??  明日につづく・・「ねんねん さいころ 毒屋の子 すり鉢もてこい 毒作ろ・・
20130913


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2013年01月10日

子連れ狼日記3 死闘!裏柳生シーズン2編

20130113お正月にじっくりと楽しみながら全シリーズを鑑賞中の萬屋錦之介TV版「子連れ狼」…シーズン2を見終わったわ!

衝撃のシーズン1に続き拝親子の過酷な旅は続く「子連れ狼」シーズン2…更に色濃くゲスト俳優も豪華になっていくけど、適材適所のキャスティングに大満足ね。

ストーリーが進むにつれ、聞き慣れない言葉や独特の造語が出てくるけど、秀逸だと思ったのは23話「生前香典」。公儀介錯人・雲に任命された者は死んだ者としてその使命を果たすべく生き、生きたまま葬式を行い香典は残された妻に委ねられるというもの。男としては名誉であっても残された家族にとってはたまったものではないわよね。しかし生きたまま卍布を付けて座り、葬儀が行われる様というのは非常に不気味だったわ。

24話「病い星」では、萬屋錦之介の実弟が以前登場した時とは真逆で人間味たっぷりの不肖の息子を演じているの。さすが萬屋!兄弟共演も引けを取らないわ。25話の「十三弦」では田島令子さんが男勝りのじゃじゃ馬姫を演じているけど、これがオスカルと被ってきて良い感じだし、余談だけど10話の「邪気をはらう日」では幼い杉田かおるさんが隠れキリシタンを演じ、友人の母上である入江若葉さんがその母を演じているのもナイス・キャスティング!

シーズン2は宿敵柳生列堂が様々な刺客を襲わせるも、拝親子はその絆と一念で倒していくの。大五郎も成長して生きることの過酷さを更に学び、一刀は一見非常に見えても、深い愛情を持って我が子に接している姿が心を打つわ。

最大の見所は烈堂が送った最大の刺客・愛娘の鞘香ね!演じる小川節子さんが実に美しく、一刀との決戦では現代的なブラトップ姿で対決するのだけど、これはサービスでなく編み出す技の状況から機能的であるということが理解出来るの。安っぽいドラマだと現代的アイテムは御法度だろうけど、必然で作られたのだなと見る側に理解させるのもお見事よね。

愛娘を殺人兵器に仕立てる父、それに全身全霊で応えようとする娘、自ら囮になる大五郎、子供を目くらましにしても守る拝一刀・・・どちらも歪な形ではあっても、そこには強い絆で結ばれた親子愛が確実に存在するわ。ますます過酷になっていくシーズン3・・・最終話は一体どうなっていくのかまたご紹介させて頂くわね!


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2012年06月23日

子連れ狼日記2 シーズン1刺客街道編

20120623日本を代表するエンターテインメント作品「子連れ狼」。原作の素晴らしさは勿論だけど、1973年に放映されたテレビシリーズは脚本、演出、キャスティング・・・全てにおいてクオリティが高いわ。

当時は、映画を手がけている監督がテレビシリーズを手がけているとあって1本1本が映画の様に仕上がっているの。テレビは3シーズンで構成されているのだけど、どれもこれも秀逸。これからちょこちょこご紹介させて頂くのでよろしくお願いしますね。

さて、まずはこのストーリー、公儀介錯人の地位を持つ拝一刀は、裏柳生の策略にはまり妻も一族も全て殺されてしまうの。一刀は生き残った一子・大五郎を連れ、一殺五百両で刺客を請け負い、裏柳生に復讐しようと諸国をさすらう、というのが大筋ね。本編で幾度となく出てくる「冥府魔道」という言葉は原作者・小池一夫氏の造語なのだけど、一刀親子が復讐を成し遂げんと歩む道は険しく、人としての全ての幸せや欲を捨て修羅として生きる、という意味合いが伝わるし、語音も良いのよね。

しかしこれだけ重く辛いストーリーでありながら、ゴールデンタイムに放送されていたという粋さ!しかも当時の風習や人々の生活などの描写もきちんとなされているので歴史的に興味深い部分も多いわ。でもなにより根本であるストーリーがしっかりしているのと、拝一刀役を自らアピールして勝ち取った萬屋錦之介の神懸かった演技力にはひれ伏しかない!あぁ、リアルタイムで見た人は幸せね。

でも最近ようやくDVDを入手することが出来たので、毎日大事に見ているの。第一部で特に心臓をえぐり取られたのは、第4話の「刺客街道」で妻と一族を殺された一刀がその怒りを柳生烈堂にぶつけるシーン。歌舞伎の口上の様にセリフを語り出すと、怒りがギシギシと伝わって来て画面から目が離せないの。

歌舞伎役者である錦之介の見事な時代劇との融合・・・これは彼にしか出来ない、新しいスタイルを確立したと言っていいのではないかしら。一刀は公儀介錯人時代はまだあの青いシャドウのメイクではなかったけれど、この後から例の特徴的な青シャドウになっていくの。それは、彼が今まで公儀とはいえ命を奪っていた者達を弔うため祀っていた不動明王にそっくり・・・!という事は一刀が冥府魔道に生きる上で不動明王が守りについたという解釈になるわね。一歩間違えればこの斬新なメイクはコミカルに映ってしまいそうだけど、こういった意味合いをきちんと表現しているのよね・・・納得。

毎回登場するゲストの俳優陣も超豪華!シーズン1の主演女優賞は浜木綿子さんなの。第6話の「あんにゃとあねま」では穂積隆信さんや竹下景子さんも出演しているけど、浜さん演じる女郎を仕切る頭の酉蔵は際立っていたわ。女を捨てて男の着物をいなせに着流し、凛とした美しさは目を見張るものがあるもの。でもその中に女を捨てたほどの悲しさ、そして一刀の武士道を目の当たりにした後垣間見えた女としての部分が見事に演じられていたわ。

この回で登場した「ぷりぷり」という拷問シーンも見物よ!語り出したらまだまだ止まらないけど、一刀親子が冥府魔道を進むにつれてどこか神々しさを感じるようになったのはピポ子だけでは無いはず・・今度は改めてシーズン2のご紹介をさせて頂くわね。お付き合い下さい!

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2012年04月10日

子連れ狼日記1 冥府魔道コンプリート編

20120409うちのスタッフは色々国外の映画制作に関わってるので様々な情報な毎日入ってくるだけど、最近もあっと驚く情報が届いたらしいのよ。それは何と、あの「子連れ狼」が北米での映画化権をKamala Filmが獲得して脚本は「ブレードランナー」等で有名なチームが担当して映画化の話が進行中との事。

で、冥府魔道に生きるピポ子としてはこれは萬屋錦之介版のシリーズを全て見ておかないとと言う事で廉価版DVDをコンプリートしたわよ!

実は以前も見たいな思ってAmazonで探したのだけどBOXが結構なお値段で躊躇してたら、書籍じゃなくておもちゃのコーナーでシーズン毎に売ってるっていう情報を入手…早速探してみたら本当にあったじゃないですか!それも1シーズン\9300というリーズナブルなお値段で。

何でこのDVDがおもちゃのコーナーで売ってるのかは謎だけど、それはやっぱり冥府魔道って事で勝手に決着…通常のBOXとどこが違ったかというと本編の頭の主題歌の部分がカットされてるのよ…完全版を求める人には満足できないかもしれないけど自分的には全然OK!

今、シーズン2の頭を見てるけど凄すぎてあらためて「子連れ狼」はブログで語らせて頂くわね。うぅ!子役の杉田かおるが張り付けにされて刺されてる…今だったら絶対にNGシーンの連続よね!この救いの無さがたまらん!

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