吉田光彦

2015年10月24日

吉田光彦日記 おやつ片手に紙芝居!!編

20151011行きつけの銀座のギャラリーで「紙芝居」が開催されると聞いて行ったのは今から8年ほど前のことかしら。

挿絵画家である吉田光彦氏の書き下ろしということで期待したけれど、そのライブパフォーマンスを含め大変素晴らしかったのを覚えている…吉田氏は元々新聞や雑誌の挿絵を手掛けており、寺山修司の舞台ポスターなど多岐に渡り活躍しているわ。

画風は非常にレトロ・・・というと少々陳腐な表現になるけれど、日本ならではのノスタルジックさ、そしてエロティックさを兼ね備えているの…殆ど水彩の作品でありながら重なる滲みが全く無くて職人技とも言うべき正確さで色づけされていたわ。陰影の部分を見ても本当は水彩だけでは無くリキテックスなど混ぜているのではないか・・・と思えどもやはり水彩なのが凄い。

お待ちかねの紙芝居の題材は「髑髏鬼」…源頼光が悪さをする酒呑童子を、安倍晴明操る髑髏鬼を使って退治するというストーリーよ。ボール紙1枚1枚に丁寧に描かれた絵はとにかく美しく、物語を途中から見ても理解出来るようにわかりやすく構成されていたわ。これほどの画力があればどんな題材でもこなせてしまうな・・・と感心する中、拍子木を使いストーリーの緩急を演出するパフォーマンスにもうっとりよ。

幼少期、実際に紙芝居を見る機会がなかった自分にとっては至極新鮮であり、これほどまでに視覚、聴覚共に夢中にさせるコンテンツが昔の日本に存在していたなんて、なんとも誇らしい気分になったわ。しかもギャラリーの粋な計らいで、おせんにキャラメルを楽しみながら鑑賞という当時の習わしを踏襲し最高に良い雰囲気!!…昔の子供達はこうしてお菓子片手に紙芝居を楽しんだのね。娯楽が少ない時代だからこそ、こうしてアイディアに富んだ素晴らしいイベントを楽しんでいたのでしょうね・・・羨ましい。

ギャラリーに集まった人達は拍手喝采!!・・・実に楽しい夜になったわ。公演後吉田氏と少しお話をしたのだけど、今でも最後の印象的なひと言を思い出す…「今でこそ僕はイラストレーターと呼ばれるのかもしれないけど、敢えて言うなら・・・挿絵作家だね」これだと思うことを突き進んできた人の言葉はずっしりと心に響くものね。

技術は身についていくものだけど、それを継続させるのは自分の情熱であり自信しかない・・・御年60歳の人生の師に諭され今一度、この言葉の重みを噛み締めるのでありました。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2)