ホラー

2016年07月25日

カンジュアリング日記2 Ozzyも逃げる逆さ十字架編

201607142013年衝撃のホラー「カンジュアリング」…邦題は「死霊館」

実話をベースにした物語は悪魔研究家のエドとロレイン夫妻の事件ファイルからでしたが大ヒットとなり早速続編が完成…タイトルはそのまま「カンジュアリング2:エンフィールド」。

北米では6月に公開され興行収益もTOPで評価も上々…日本でも「死霊館エンフィールド事件」で7/9から公開中です。

物語は公営住宅に家族…でも少女のジャネットには怨霊の声が聞こえてしまう…相談を受けるロレイン夫妻でしたが悪魔のターゲットされてしまいます。

前作は米ロードアイランドが舞台でしたが今回は英国エンフィールド…予告編では逆さ十字架でドッカーンって感じですが本編ではどうなる事やら・・・因みに今回主役の悪魔の尼僧なんですが既にスピンオフが決定していて「The Nun」を企画中とか・・・確か「アナベル」の続編も企画中ですよね。

どこまで展開するエドとロレイン事件簿…逆さ十字のOzzyも逃げ出しそうです(*_*;)

ところでポスターがとても美しいですよね…ちょっと艶っぽさもあってヴェラ・ファーミガの感情が高ぶってる感が素晴らしいです。


【公式サイト】
https://warnerbros.co.jp/c/movies/shiryoukan-enfield/ 

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2016年07月23日

恐怖のタクシー日記 見事な着眼点編

20160713

じめじめした季節が過ぎると、じわじわと暑い夏がやってくる。そんな夏の風物詩と言えばやはり「怪談」に「心霊体験」かしらね。

横浜の三和タクシーが面白い広告を出していたのを見つけ、思わず見入ってしまったわ…「心霊スポット巡礼ツアー:あなたの知らないタクシーの世界」・・・なるほど、これはなかなか着眼点が良い。

昔からタクシーの運転手さんは心霊体験にまつわる情報が多いし、車だと複数の箇所を回れるものね。心霊スポット巡りというのは珍しくないけれど、地元を知り尽くした運転手さんがピックアップした場所、という点が信憑性があって逆に怖い。

2年前の最初のツアーのルートは新横浜駅を出発して5つのスポットを巡るらしいわ…サラリーマンの霊が出ると言うトンネル、何故か通行止めになっているガード下、地元では有名な廃ホテル、そして数年前に殺人事件のあった死体遺棄現場、最後は整備工場の”ある”部屋だそう。

何だかぞっとするラインナップだわね。

当たり前の事だけど、肝試しではないので幽霊役の人が脅かしに出てきたりするなどの演出は一切無し。逆に何かが起こったらその時は・・・という事よ。

主催者側は「霊感の強い人の参加はお断り」「安全の保障については最初に一筆頂く」などそれらしい注意を促していて、これが笑い話になるか、大変な事態を招くかはその時の参加者と霊の波長次第といったところか・・・。2ヶ月で13回敢行、料金は1台6000円2名以上とさほど高額ではないのも嵩じてか、あっという間にチケットは完売。キャンセル待ち100組という驚異的な反響が・・・!!

この企画は大好評で今年は横浜だけでなく、多摩エリアを中心とした「多魔ツアー」、東京の「怪談名所ツアー」の3本に増加。特に「多魔」は怖いらしく、7月1日からの情報解禁と予約には興味津々よ(既に完売御礼)。

三和タクシー…やはりこんな企画をするぐらいだからサイトも非常によく出来ているのよね…トップの「堅めに考える」はきちんとした会社の情報、「緩め」にはドライバーの休日を紹介したり、社内懇親会をニコ生で配信していたりと個々の社員の魅力が余すところなく伝えているのが素晴らしい。やはりサービス業たるもの、人の個性や魅力を伝えるというのは大事な事ですもの。

因みに「焦ってる」をクリックすると「カイジ」のざわざわフォントが出て連絡先が・・・これには大笑い。これほど個性的で、訪れる人を楽しませようとするタクシー会社は初めてだわ。連絡をして運んでもらうという行為自体は簡易的で味気ないけれど、こうして人間が関わる事で楽しく豊かなイベントになるというのは素敵な事よね。

企画を通じてまた、どんなお仕事もエンターテインメントであるということを学ばせてもらいました…「多魔ツアー」挑もうかしら・・・。でも本気モードの車の中で「死霊館2」みたいにならないでね…フフ。

【2016心霊スポット巡礼ツアー内容】
http://www.sanwakoutsu.co.jp/special/2016summer/

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2)

2016年05月20日

アナベル日記2 悪魔のルール編

20160509そろそろ夏…生暖かい季節の定番はやはりホラーかしら。2013年…その衝撃的な内容で世界を震撼させた傑作映画「カンジュアリング(死霊館)」・・・その翌年スピンオフ作品として発表された実話ベースの「アナベル」を恐る恐る見たわよ。

物語は「カンジュアリング」で登場したアナベル人形が呪いの人形となるまでの経緯が描かれているの…1967年初期、出産を控えた若妻ミアとその夫は第1子の誕生を心待ちにしていたわ…優しい夫は妻の為にアンティークの人形をプレゼントし、妻はその人形を大事にしていたのよ。

しかしある夜、隣の家では一家惨殺というむごたらしい事件が起きたの…物音に気付いたミアたちも犯人に襲われたけれど、すんでの所で警察に救助されたわ。犯人は隣の娘アナベル、そしてその恋人の男・・・彼らはカルト教団に従属し悪魔崇拝をしていたのよ。

しかもアナベルは夫のプレゼントの人形を掴んだまま絶命…ミアは気味悪さに人形を捨ててもらったけれど何故か人形は帰ってきてしまう。やがてミアは娘リアを無事出産し悪夢を忘れようと環境も変えたけれど次々と怪異現象が起こるの。

敬虔なカトリック信者である2人は神父に相談し悪魔がリアの魂を奪うため人形が依り代的な役目を担っていると確信…しかし神父も悪魔の力により負傷してしまう…ミアとリアの事情を理解し、彼らを守ろうとする本屋の女主人エブリンがキーマンとなり事件は解決するかと思えたが・・・という展開よ。

今回際立っていたのはこのエブリン!!…公開中「キャプテンアメリカ:シビル・ウォー」で公演中のトニースタークにエレベ前で『自分の息子があんたに殺された』と写真を胸に押しつけた女性だと気付いて驚いたわ。他にもスタトレ映画「ファーストコンタクト」でもピカードにケンカを売っていたし。

彼女が演じるエブリンは自分の娘を不注意から亡くしてしまい自殺を図るの…しかし娘からのメッセージで、今世での自分の役目を全うせずに死んではいけないという啓示を受けるのよ…彼女はリアとミアを自分の亡くした娘のように愛し果敢に悪魔に立ち向かっていった・・・その真の強さと愛情に心打たれたわ。

「カンジュアリング」でも書いたけど、こういった題材の映画だとエンタメ色を強めるために悪魔の所業やお祓いなどに重点を置きがちよね…悪魔が人間の魂を奪う際は承認が必要で、その為意志を持たない赤ん坊の魂が狙われる…手下の悪魔たちは常に人間の魂を奪うため場所やものに憑いて操る…などきちんとした理屈やルールを明確に説明してくれているのでホラーという枠を超えた革新的な作品と言えるわ。

こう考えると単に悪魔も人間の魂をやたら取るのではなく、心が弱まった人間のものから簡単に承認を取っては奪い、更に魂を集めるために様々な策を嵩じているのだなと理解出来る…劇中神父が「友のための自己犠牲」について説教するシーンがあるのだけど、その行為は崇高で死にも色々な意味があるのだと考えさせられたわ…そうなると自殺という行為は、いとも簡単に悪魔に魂をくれてやる愚かしい行為であるのだから尚更行ってはいけない所業よね・・・。

映画を見終えたあともずっと魂や悪魔についての考えが頭を離れずストレスというものも悪魔が魂を奪うための仕込みではないか、と思えてきたのよ…そう思えばストレスを溜めるのも馬鹿馬鹿しいし悪魔に狙われないためには、先ず、のほほーん生きてやることが一番かもね!!…因みに本物のアナベル人形ははこちら

ps…丁度執筆中に「アナベル2」の制作決定の一報が・・・ガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2015年12月06日

Xファイル日記2 新シリーズ編

20151203色々細分化された事件物TVシリーズが北米で人気ですが、その根源とも言える作品が皆さまよくご存じの90年代に超話題作だったXファイルですよね。

そして、遂に13年ぶりにミニTVシリーズ(6エピソード)として復活です…それも不動のオリジナルメンバーで。

米では現在旧シリーズを201日間かけて全話放送し、そのまま2016年1/24新に新作につなげるお上手な戦略中。

日本でもBS/CS系で再放送中ですが早速新作のポスターが公開されました…これが本当にセンスが良くてまいった!!って感じです。

旧作のタイトルバックで有名な「I WANT TO BELIEVE」…新作は「I STILL WANT TO BELIEVE」…STILLですよSTILL…秀逸なコピーじゃありませんか。

もう一枚も「TRUST NO ONE」はそのままに、あのブラックオイルの先を臭わせる目玉がこれまた素晴らしいデザインですね。

モルダー&スカリーは勿論、FBI副長官だったスキナーに最終話で死んだと思われていた葉巻男も出演の兆し。

2008年映画「Xファイル:真実を求めて」はあまりにも期待外れでしたが、直感として今度の6エピソードは秀作な予感がします。やはりTVシリーズの金字塔はTVシリーズでこそ輝きますからね。

制作中のカットを何枚か見てもスカリーは美しいままですね…モルダーのおじさん化は致し方ないとしても、このXファイルの主役はモルダーじゃなくてスカリーだったのだと実感。

先日ピックアップした名作「サーカス」もそうですが、今見てもまったく古さを感じさせない作品レベルは驚かされます。プロデュース、脚本、演出、監督、美術、音楽、特殊効果、キャスティング・・・その他全てがパーフェクト!!

新作が日本公開されるまで宇宙人に拉致されないよう、皆さまもお気を付けあそばせ…フフ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2015年11月01日

Xファイル日記1 珠玉の名作編

20151101

日本でもリピート放送されている名作TVシリーズと言えば「Xファイル」…最近ミニシリーズとして新作の撮影が始まり、それと連動する形で米では全話放送後に新作がリリースされる予定よ…勿論主役のモルダーとスカリーはあの二人。

その中でもマニアから屈指の名作と称賛されてるのがシーズン2内の『サーカス』…「Xファイル」は皆さんご存じの通り、FBI捜査官モルダーとスカリーが超常的な事件に挑んでいく物語でシリーズの中でも王道である超常現象からサスペンス、ホラー、アクション、コメディと各回多岐に渡る味付けがされていて素晴らしい。

この『サーカス』は超ブラックコメディ仕立てになっており特に異彩を放っているのよ…本流の宇宙人系ではなく1話完結系…物語はサーカスの芸人達が集まる土地で、魚鱗癬のサーカス団員「ワニ男」が殺害されるところから始まるの。それからサーカス芸人が次々と殺害されていき、加害者の痕跡が小さいことから「脱出芸」を得意とする芸人が容疑者に挙げられたわ。

モルダーとスカリーはこの奇妙な事件を解明すべく、小人症患者、結合双生児、ゲテモノ食いなどの芸人達の調査を始めるのよ。フリークスである芸人達は自分達に偏見を持つ健常者に対し強い反発を持ったり、仕事がある事への感謝を持ち密かに暮らしていたり、己を武器に金を稼ぎつつ健常者をせせら笑っていたり、個々の性格や生き様がリアル且つユニークに描かれているのが良い。

特筆すべき名シーンは「脱出芸」の男がモルダーを見て、自分達の姿形は個性であり世の中モルダーのようにひょろっとした間抜け面ばかりでは面白くない、とスカリーに言い放つシーンね。そこでスカリーが少し微笑み相づちを打つのもなかなか良いわ。これはモルダーとスカリーを美男美女と認めるからこその屈託のない意見であり、どんな異形の外見をもっていても正直で真面目、そしてジョークのセンスも持ちあわせている芸人がいるというのが非常に面白い。

犯人は芸人のひとりである兄の腹に共生する弟で、兄がアルコール中毒で死にかけているのを察し自分が生き残るために健康且つ真面目な性格の共生先を探していたの。どの芸人もひと癖あるためなかなか良い移転先が見つからず、腹から飛び出してしまった為共生先は死亡・・・最終的に一番”真面目”なゲテモノ食いの男性との共生に落ち着くの。

20151102しかしながら真面目さというのが事件解決の鍵になるのというのも意表を突かれたわ…ラストで元々口がきけなかったゲテモノ食いがモルダーに別れの挨拶をするという、これまた共生の大成功を暗示するブラックなシーンには拍手!!サーカスや見世物小屋というと、どうしても丸尾末広的な安っぽく陰鬱なイメージがまず思い浮かぶけれど、この回の凄さはそういう描写をしっかりとした上でコミカルに仕上げているという事かしら。

演出も素晴らしく、冒頭シーンで被害者の魚鱗癬の男がまるで加害者のように出てくるなどの視聴者への良い裏切り、腹に共生する兄弟を持つ男の腹の膨らみとスカリーの胸の膨らみが対比されるというブラックな笑い、そして極めつけは犯人が単に己の利益の為に殺人を犯したのでは無く、共生できる良いパートナーを探していたという動機・・・どれもこれもが斬新で唸らされてしまう…「Xファイル」に神回は幾つかあるけれど珠玉の1話ね。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2015年07月30日

幽霊画日記 掛軸からの視線編

20150720夏の風物詩といえば、やはり「幽霊」…以前、千駄木にある「全生庵」というお寺で三遊亭円朝の幽霊画コレクションを見に行った事があるのだけど、これが実に見事なのよ。

毎年夏限定で公開されているそうなのだけど非常に人気が高く、多くの来訪者が所狭しと飾られた幽霊たちにヒンヤリ・・・。

幽霊=女性=怖いという感覚で見てしまいがちだけど、その考えは一瞬にして吹き飛んでしまう。

どの作品も女性の「情念」「暖かさ」「ユーモア」が表現されているわ。目をむき出し血を滴らせ、蚊帳の上からニヤリと家主を覗くなど、オーソドックスな光景でありながら背筋にゾクッと来るものがある。

しかしながらやはり美人の幽霊というのは怖い!掛け軸の中で「うらめしや・・・」とか細い声を漏らしながらも急に変貌して襲いかかってきそうな勢いを持っているんですもの…中にはだまし絵風に表現されているものもあったりして、現代の広告に繋がるデザイン的な作品もちらほら。

幽霊というものがこれほどまでに生々しく且つアーティスティックに描けるなんて羨ましい限りだわ。

個人的に気になったのは、菊池容斎作の「蚊帳の前に座る幽霊」…行灯の中に紛れ込んだ蛍・・・そのうちの1匹が灯となってぼうっと照らし出した蚊帳の先には、女性の幽霊が!という構図なのだけれど、タッチが非常に現代的で行灯しっかり描かれているのが興味深い。

通常なら蚊帳の手前をしっかり描き向こう側が淡く描かれて当然なのだけど、わざと逆転しているのが面白いのよね。きっと現実世界ではおぼろげな幽女が、あやかしの世界で現実感を増すという趣向なのだろうけれど、特に際立っていたのは彼女の目よ!誰かを待っている・・・でもそれは流れない時間の中で、寂しいと言うよりも虚しさが増してゆくだけ。そんな物語を想像してしまうほどの切なさを感じるわ。近くで見ると行灯と幽霊の質感に違和感があるというのに、全体的に見ると完璧な融合!終わりのない女の悲しみが見事に表現されているのが素晴らしいわ。

他にも俗世的な感覚を超越していると痛感したのは、円山応挙の「幽霊図」かしら…他の幽霊画は墨の濃淡や別色の加筆でアクセントを出すという手法をとる中、この作品はワントーンで勝負しているの。袂に手を添えややうつむき加減の幽女は、今世の私達を「クスッ」と笑ってるようにさえ見える。気品に溢れた表情としなやかさに暫し見とれてしまったわ。

絵というものは見る側の気持ちや状況によって解釈が変わるもの…彼女達から放たれるメッセージはその都度変化し、私達の心の奥底をじっと見つめているに違いない。どの幽霊からも人間が人間であることの愛おしさ、そして虚しさすらも感じるわ。もしあなたが幽霊になるとしたら、どんな風に描かれたい?そうねえ、自分ならスリムでセクシー・・・ひゅーどろろ~。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2015年07月24日

シックス・センス日記 天才的子役・天才的結末編

20150715天才子役として名を馳せたハーレイ・ジョエル・オスメントの代表作と言えば、やはり1999年「シックス・センス」ね。

公開されてかなりの年月が経ってから見る事が出来たけれど、オスメント少年(今は凄くふくよかになってしまいましたが・・・)をはじめ俳優陣の実力、脚本、演出、どれをとっても度肝を抜かれてしまった!!…ストーリーも実に秀逸で、小児精神科医の男性マルコムが、10年前に治療した少年に完治していなかったとなじられ発砲されてしまう。その事件後彼はより一層仕事に没頭するようになり、結果夫婦仲も冷えきってしまったわ。

マルコムは新たな患者である少年コールと出会い、なかなか心を開かない彼を救おうと努力を重ねた結果ようやく信頼を得る事が出来たの。実はコールは自身の能力で死者が見えてしまい怯え悩んでいたのだけど、学校では異端児扱い、母親に真実を告げられないまま孤立していたのよ。彼はマルコムに話すことでようやく死者と向き合う事が出来るようになり、物事も好転していったのだけど・・・。

ストーリーの結末は、まさに映画史に残る大どんでん返しでしたよね!!…カテゴリーはホラーとされているけれど、これは見事なヒューマン・ドラマ…自分自身脚本を書く機会はあるけれど、これほど衝撃的且つ心に訴えるものが生み出せるだろうか、と考えると敗北を通り越して爽快感さえ感じてしまったわ。しかしながら更にそのストーリーを生きものにする役者陣の神懸かった演技にも要注目よ。

特にコールが母親に自分の能力を打ち明けるシーンは、最大の見所。最初は息子の能力を病気と考え猜疑心を持っていた母親が、少年が知るはずもない亡くなった祖母のメッセージを聞きその能力を認めると同時に、自分自身がどれほど母に愛されていたのかを知るの。

息子から自分の母親の思いを伝えられ、驚きと共に母へのわだかまりが解けていく・・・そんな彼女の心の推移とシンクロするように涙が流れて行く様は、見ている側に人間らしい温かさを思い起こさせてくれたわ。そして、ポツリポツリといたわるように小声でメッセージを伝える息子・・・このトーンで話すという事がどれほど今まで真実を隠していた事が苦痛だったのか、どれほど母親を愛しているのかという事が伝わって来る。これも映画史に残る名シーンとしか言い様が無いわ。

ホラーには欠かせない『何かある、何かある』と思わせる演出もすべて人間の愛情の深さに繋がっている。冒頭の「映画を見てない人には話さないで下さい」という前置きは実に見事!怖さを含んだものかと思いきや良い意味で裏切られることになり、ホラーというカテゴリーを見事逆手にとったと言えるわね。この作品の制作に関わったすべての人達が第六感までフル稼働させた結果ではないか・・・そう思わずにはいられない。

結局監督のM・ナイト・シャマランは以後パッとしませんが1作品でも人の記憶に残せたのはお見事でした…カコケイ(*_*;)

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2015年07月07日

エコエコアザラク日記 怪奇伝説編

20150703以前、銀座のヴァニラ画廊でホラー漫画の巨匠、古賀新一先生の個展が開催されていたわ…古賀先生の代表作といえば現代の魔女、美少女黒井ミサの生き様を描いたホラー巨編「エコエコアザラク」。

幼い頃、主人公ミサの黒魔術の儀式のシーンを見てエロティックで怖いと思ったことを思い出す…何度もドラマや映画化を繰り返しているけど、この原作の重みを表現出来たものは皆無ね。古賀先生の作品は腰を据えて読んだことはないけれど、その線の細やかさや美しさには目を奪われるわ。

出版社の管理が珍しくしっかりしていたお陰で「エコエコアザラク」前の作品もいくつか展示されていたのだけど、数十年、いや恐らく永遠に"生き続ける"線というのは、こういう事なのだろうか・・・それが、展示された古賀先生の生原稿を目の当たりにした第一印象ね。現代のようにPCで様々な効果や修正も簡単に出来るのは喜ばしいことだけど、そんな事を超越して先生の原稿は美しい。

展示物の中には先生が「エコエコ・・・」を描くに当たり研究していた文献なども展示されていたわ。コマのひとつひとつにぼやけた部分は全く無く、どこもかしこもしっかりと描かれているのは、きちんとした調査に裏付けられてストーリーが描かれているからなのだと納得。

ミサを始めとする女性陣は魅力的でどこか生々しいし、白黒の世界からじとっとこちらを覗いているモンスター達は生臭ささえ感じてしまう。壁一面に展示された原稿たちは重苦しい程のパワーを放ち、観客である私達をあざ笑っていたわ。ペンと筆というシンプルな道具から生み出される表現・・・原稿用紙の向こうに広がる無限の世界・・・漫画って本当に素晴らしい!

更に驚くことに、古賀先生はそろそろ活動60周年!!…これからもどんどん新たな作品を生み出していって頂きたいわね。後世に残る作品というのは、絵も音楽も何でも同じ。どれだけ命を込められるか、どれだけ愛を与えられるかということなのね。また大事な事をひとつ教えて頂きました・・・エコエコアザラク、エコエコザメラク

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2015年06月14日

日野日出志日記6 母胎回帰編

20150612清水正「日野日出志を読む」…本書は、漫画家日野日出志の作品について著者の漫画論を述べたものよ。読み進めていくうち、著者がどれだけ彼の作品を愛しているのか窺い知れるし、これまで未読の作品を紹介してくれているのも嬉しい限り。

自分自身日野作品を網羅していないので、その中から気に入ったものを更に探し出すという楽しみも享受できるわ。そういう意味でも、日野作品に馴染みの無い人が読んでも十分に楽しめる構成になっているかも。

個人的に最も気になった作品は「水の中」…魚好きの少年が事故に遭い、酷いケガを負って母の世話なしには生きられなくなってしまうという冒頭から壮絶なストーリーよ。

父も亡くなり、経済的に切迫した家計を支えるべく母は水商売を始めたわ。最初は少年の世話を焼き優しかった母が、次第に"女"へと変化し少年に辛く当たるようになるのよ。ある夜母は男と一緒に帰ってきたものの、朝になると男の姿はなく冷たくなった母の姿だけが・・・。

少年はやっと自分の元に帰ってきた母の側で嬉しそうに添い寝をするの。しかし不思議なことに親子の姿は忽然と消えてしまう。近所の人が姿が見えない親子を心配して警察を呼ぶけれど、警察も事件性の無さにただ首をかしげるばかり。しかし水槽の中では幸せそうな親子の姿が・・・というファンタジー作品で、決してホラーではないのよ。

何より親子は”共に生きる事”に一生懸命だっただけで、途中それを維持するために歪みが出来てしまっただけにすぎない。これほどまでに現実は幻想の世界よりも過酷であり、生きるということはこれほどまでに悲しい事であると思い知らされたわ。この「水の中」はそれ以来自分の中に大きな波紋をもたらし、寝ても覚めてもこの作品の事を考える日々が続いたの。

清水氏曰く…『日野作品はオイディプス的願望が色濃く出ている』と論じているけど、その考えには同感!恐らく少年は母と一体化したかったに違いない。男性の殆どは深層心理の中でそう思っているはずだし、あれだけ大事にしていた母が水商売の為美しくなるのは少年にとって裏切り行為であり、男達と関係を持たれるくらいなら死して自分の元に戻ってきた事が喜びだったに違いないわ。少年の部屋にある水槽は母胎回帰の現れであり、少年は再び母の羊水の中に帰っていったのかも・・・。

これほどまでに人間の奥底に潜む感情や衝動を暴く事の出来る漫画家がいるだろうか?…改めて言えることは、日野日出志先生はホラー作家では無く、あくまで表現方法として漫画を用いただけ。彼こそが”人間作家”であるということをここに強く訴えたいわ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2015年05月25日

日野日出志日記5 ジパングナイト編

201505191997年発刊の日野日出志先生作品集「ジパングナイト」…短編9話というボリュームながら内容は更に濃厚よ。ティーン向けの雑誌に初出された作品ばかりなので、比較的分かりやすいストーリーではあるもののその切り口はさすが!のひと言ね。

どの作品も都会に生きる人間達の悲しさや苦しみが描かれていて、ストーリー展開が簡潔であっても重みは失われていない。ネズミを愛するが故にいじめられ自らネズミになった少女、家族の期待を背負い猛勉強をしたあまり頭が支えられないくらい肥大した少年、マンションの一室でひっそり子供を産みひっそり死んでいった母子、親より早死にしてしまった子供達が地獄に行くまでの準備をするクラス”死組”など着眼点が実にお見事よ。

しかし従来の日野作品から比較すると、より現代に近い時代背景に設定されていたり、画風も悪い意味で丁寧になっていたりと、ご本人の思惑ではない部分が見え隠れすると同時に若干線の威力が失われている感は否めないのが残念ね。

お気に入りは『うしろの正面』

ある朝、首だけが後ろ向きになってしまった少女が色々な病院で治療を受けたけど効果はなく、睡眠療法を試みたところ、少女が心に大きな問題を抱えていたことが判明したわ。神童と呼ばれるくらい優秀だった少女は家族に期待されたのだけど、4年生になると同時に成績がガタ落ちに。家族や周囲の態度は一変し、そこから少女の苦悩と復讐が始まったの。

結局少女の首は完治したけど、その為には贄が必要だった・・・!彼女は己の欲望を満たす為に心まで後ろ向きになってしまったのよ。しかしながら、このお話は学校だけでなく会社や家庭でも置き換えられる話だわ。自分の能力が発揮できてるうちは誰もが賞賛し認めてくれる。しかしそこから転落し、仕事や地位やお金を失った時に助けてくれる人は殆どいない・・・実に悔しく悲しい事だけど、誰にでも起こりうる事ではあるものよ。

地に落ちて初めて人間の妬み嫉み、自責の念の洗礼を受け、最終的に死を見つめるようになる。でもそこから這い上がって来た者こそ今生に生きる権利があるのだ、と日野先生は私達読者に訴えかけている気がしてならない。本当の強さとは人に認めてもらうことでは無く、まずは自身を己が認めるところから始まるのではないだろうか。

その他にもエコロジーを訴えながら結局都会でしか生きられない事を悟った都会育ちの家族など、現代に警鐘を鳴らす作品が目白押し!もしかしたらこの作品すべてが先生自身を反映させているのでは無いか・・・と思わずにいられない。ただただ今自分が生きているという”事実”をリアルに受け止めさせられてしまった、というのが感想ね。煉獄に生きるためのバイブル・・・それが日野作品だ!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2)

2015年05月19日

日野日出志日記4 地獄小僧編

20150515漫画家の日野日出志先生…彼はホラー漫画の重鎮と呼ばれているけど、ホラー作家というカテゴリーを超え、人間の生きる故の悲しみや苦しみ、そして生と死を深く描く"人間作家"と呼ぶべきかもしれない。

幼い頃、あまりにもインパクトのある先生の作品に圧倒され、自分の本棚にコレクション出来ずにいたけど、歳を経て先生と出会い画集を拝見し、その恐るべきエネルギーと哲学に衝撃を受けたわ。

グロテスクなビジュアルのキャラクター達は決して子供だましに誇張されているのでは無くその様相に至るまでの理由があり、何かの比喩であったり風刺だったりする。ようやく作品の本意を自分なりに理解出来るようになったからというもの、遂に日野先生の漫画を集める事にしたの。

しかしこの時代の作品は入手困難な物も多く少しずつネットや古本屋を当たることにしたのよ…今日は比較的手に入りやすい22年前刊行された「日野日出志選集・地獄の絵草紙(地獄小僧の巻)」を御紹介。

天才医師で地元の名家の主『円間(えんま)』は家族で外出中事故に遭い、愛息大雄(だいお)を失うの。悲しみに暮れる夫婦の前に突然一人の男が現れ息子を生き返らせる方法を告げていったわ…藁にもすがる思いでその恐ろしい方法を実践すると死んだ息子が蘇り、そこから円間一家の破滅が始まるの。

死者が生きた人間を食らう・・なんていうホラーにありがちな残虐な展開ははあれど、日野先生は"生の世界にこそ地獄がある"という事を訴えているのよ!…人間の偏見、驕り、執着・・・様々な念が今生を地獄絵図に変えている事を知っていながら我々はのうのうと生きているんだと気づかされるわ。

登場するキャラクター達のネーミングがコミカルで一歩間違えばライトな感覚の作品になってしまうけれど、そこはさすが日野作品・・・逆に各キャラクターの苦悩や悲哀などが色濃く浮き出ており重厚な内容にエッセンス的な役割を果たしているのが素晴らしい。

この本では単行本には収録されていないラストが追加されており前半の色々なシーンがコラージュされまるで映画のような演出になっているの…この部分で地獄小僧が背負う運命の重さや悲しみが表現され、心の奥底に鈍い感覚を突き立てられた感じ。これは子供には分からないでしょう・・・日野作品恐るべし!!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2015年02月20日

クリムゾン・ピーク日記1 ゴシック美本道編

20150216「パシフィック・リム」「パンズ・ラビリンス」等で確固たるポジションを築いたギレルモ・デル・トロ監督…それは主人公の独特の存在感を際立たせるキレのある描写でファンの心を掴みました…そんな監督の新作ゴシック・ホラー「クリムゾン・ピーク」の予告編が先週公開されたのでご紹介。

主役は「ソー」「アヴェンジャーズ」のロキ役お馴染みのトム様ことトム・ヒドルストンとミア・ヴァシコウスカ…お話は19世紀…ミア・ヴァシコウスカ演じる気鋭の作家は家族が悲劇にみまわれ感情的に不安定な日々…彼女に片思いの幼なじみのアランに優しいくされるも、彼女はトム・ヒドルストン演じるトーマスと結婚。

生活と仕事の拠点を彼の実家でもあるイギリス、カンブリアに移すのですが、そのお屋敷に嫉妬深い姉のルシールが何かと横恋慕的な行動・・・そして不気味なお屋敷に隠された姉弟の秘密を核に呪われたお屋敷でホラーな展開に・・・。

スプラッタ系のホラーではなく、ゴシック美を背景に過去の因縁と心の隙間に入り込む悪夢をギレルモ・デル・トロ的表現で見せてくれます。映像美的に期待大な「クリムゾン・ピーク」北米では今年の10月公開…楽しみでなりません!!

give me darkness.…フフ。


pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2014年11月05日

ホラーポスター日記 ミニマルメッセージデザイン編

20141109日本でも定着しつつある!?ハロウインですが、結局、渋谷の街をゴミため化しただけの印象しか残らなかったお化けの祭典・・果たして本当に日本で一般化するのか懐疑的な雰囲気ですね。

それはさておき、この時期にピッタリなホラー映画のとてもシンプルでミニマルなポスターがリリースされていたので数点ピックアップしてご紹介しましょう。

お馴染みのオルタナティブポスター同様に、その作品の核になってる部分を抽出したデザインは中々秀逸で、一見して「あ、あれ!」と分かりますよね。

先ずは、衝撃の結末だった「SAW」…アイテムはあののこぎりですよね…ご覧になった方はこれを見ただけで全ての物語が蘇るハズです。

2作目は日本代表の「リング」…ポスターは北米仕様なので電話の違いと、腕の質感がオリジナルと異なる部分が面白いかもしれません。今では貞子もすっかりアイドル化しているので、最初の恐ろしさを思い出してみるのも良いかもしれません。

3作目はバケツにティアラと言えば「キャリー」…最近モレッツちゃんでリメイクされましたが、やっぱりオリジナルの怖さは超えられませんでしたね。

最後は背景の赤にタイプライターに斧・・そう!あのキューブリック名作「シャイニング」…原作を超えてしまった恐怖の描写は、最近もあのIKEAが真似をした映像でさえ怖さを感じるほど計算された構図は完全にホラーフォーマットとして記憶に刻まれましたね。

傑作はアイコン化しやすいと言う典型的なポスターでした。と言う事は、先にアイコン化したポスターから物語を組み上げる手法もアリですね…フフ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2)

2014年08月20日

アナベル日記1 本当のお話編

20140828夏はやっぱり怖いお話と言う事で、先週ピックアップした本当に怖い映画「カンジュアリング」…その作品中にチラッと登場する不気味な人形「アナベル」…「カンジュアリング」の大ヒットでその怖い人形がスピンオフ作品として制作され米で今秋公開だそうです

「カンジュアリング」は実話ベースでしたが「アナベル」も実話なんですよね。

「カンジュアリング」ではアナベルは心霊研究家の自宅に過去の事件物証として厳重保管してある人形として紹介されているのですが、このアナベルに何が起こり何が憑依しどのような経緯で厳重保管されるのかを描いたようです。その予告編ができたそうなので早速ご案内。

人形に何かが取り憑いて悪さをするホラーは色々ありますが実話ベースなのがとにかく不気味…「カンジュアリング」の中でも憑依への三段階ってのがありましたが、悪霊の世界にも他にどんなルールがあるのか気になるところでもあります(汗;;)

20140827さて、夏の最後に本物のアナベル人形の写真をご覧いたがきましょうか…あれ、映画と違って人形が一見すると怖くないですけど、それが逆に怖いと思いませんか…ゾゾ((((;゚Д゚))))。

ちなみに、アナベル人形を見つめる二人が「カンジュアリング」の主人公でもあるエドとロレイン夫妻なんですね…夫のエドは数年前に他界し今はロレインさんが様々な活動をなさっているとの事です。



pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2014年08月16日

カンジュアリング日記 神の御業か、悪魔の企みか・・・編

20140825個人的にはホラーというジャンルは好きなのよね…平和な日常生活の中で、普段気付かれる事のない霊など人外の存在が浮き彫りになるから。そしてその核になる霊が姿を現した瞬間の恐怖!・・・というのが最大の見所だけれど、それはあくまでエンタメ。

夏の夜の風物詩として鑑賞するならそれで十分だけれど、自分としては常にその現象の背景にあるものに重きを置くようにしている。

最近はCG技術などの発達でビジュアル的な恐怖は簡単に生み出せるけれど、日本でも今年公開された「カンジュアリング(邦題:死霊館)」は公開前の予告編からその卓越したアイディアとセンスでホラーというジャンルに新たな息吹を吹きこんだと言えるかも…1973年「エクソシスト」以来の衝撃を受けたわ。

実在する、超常現象家として名高いエドとロレイン夫妻が扱った中で最も邪悪な事例を元に作られているのよ…1971年、田舎にある古い屋敷を購入した夫婦と娘5人の大家族が、入居した翌日から奇怪な現象に悩まされるの。やがて娘達に危害が及び、母親はエドとロレインに助けを求めることにしたわ。

エドはカトリック教会が唯一公認した悪魔研究家、ロレインは透視能力を持つという最強コンビ・…娘を思う母の心に打たれ、夫妻は血塗られた過去を持つ家と土地の捜査を始めたの。そこには恐ろしい事実が・・・。霊は本来の目的を果たそうと母親に憑依し、とうとう夫妻と対決・・・というストーリーよ。

これが脚色されているにせよ、全て事実というのは背筋が凍り付く程怖い!

きっとロレインから当時の状況を聞いて映像化しているのだろうけれど、霊の出現する描き方が非常に自然なのよ。人の背後にユラユラと黒い影の様に揺らめいたかと思うと、気付かれたと思いサッと消える、シーツが風に飛んで行く一瞬に人の形になって飛ぶ様、そしてそれが2階の母親の所に移動していくなど、"人でないもの"がどう存在しどう移動するかを"生きている人間"として納得させられたわ。

そして特筆すべきは、女優陣の演技の素晴らしさ!透視能力を持つロレインを演じたヴェラ・ファーミガ(マイレージ・マイライフでアカデミー助演女優ノミネート)、憑依されてしまった母キャロリンを演じたベテランのリリ・テイラーの両花の存在が、今作を更に奥深いものにしたと言っても過言では無いかも。

ロレインが問題の家に踏み入れた際、霊の気配を感じ警戒しつつも家族と挨拶を交わすシーンは神業!窓越しに不安そうに見つめるカットも素晴らしいの。彼女達に共通していることは、家族を愛する気持ち・・・その強さが嫌味無く自然に伝わってくるのも表現力の凄さであるわ。

しかし今作を見て思うのは、霊にも、憑依された家族にも、祓う側にもそれぞれの事情があるということ。霊も元は生身の人間であり、己の伝えたい事や目的を遂げるためには別の人間が必要だった、という事なのよね。そう考えるとホラーというより、別次元のヒューマン・ドラマとでも言うべきか・・・。

とにもかくにも、あらゆる方向でホラーを変革した作品と言えるでしょうね。因みに邦題「死霊館」は最悪なタイトルよ!並のスプラッタを想像させる安易で安っぽい発想…そのまま「カンジュアリング」にすべし!…カンジュアリングとは霊を呼び出す手法の意味で、ここではロレインがオルゴールを使って霊体を呼び出すとても重要なアイテムで物語の軸になってる…だからタイトルは「カンジュアリング」なのね。

米では昨年公開前の試写であまりの怖さと好評価で公開時期をずらして宣伝を強化して大ヒットになり「カンジュアリング2」と物語の冒頭に登場する怖い人形(これも実話)「アナベル」もスピンオフとして制作が決まったので楽しみ!「アナベル」に関してはまた後日ピックアップするわよ…フフ。

「カンジュアリング」は暑い夜にヒンヤリしたい、などという目的では決して見ないで…もしそんな軽はずみな気持ちで見ようものなら、ドン・ドン・ドン・・・壁を3回 た た か れ る か ら。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2014年08月15日

妖怪・幽霊日記2 夏の夜の如き絡む女の念・・・編

20140818お盆ですね…先月から太田記念美術館で開催中の「江戸妖怪大図鑑」…遂に、お待ちかねの第2弾企画『幽霊編』がスタートしたわ。

館内は背筋も凍るような数々の錦絵が展示され、外の激しい日差しもどこへやら。なるべく人の少ない平日を選んだのだけれど、海外からのお客様でごった返していてびっくりよ。

こういった日本の伝統的な作品は、彼らにミステリアスな印象を与えるのかしらね…そんな事を考えながら、自分も彼ら同様じっくり鑑賞開始。

タイトルどおり"幽霊"をピックアップしているのだけど、やはり幽霊と言えば女性!そして男女間の恋愛のもつれをテーマにしたものが殆どね。ドロドロ恋愛の代表作と言えばまず「四谷怪談」のお岩さん!珍しい作品としては、豊原国周と揚州周延の両雄が描いた仕掛け錦絵だわ。

大きな提灯が描かれているかと思いきや、紙をずらすとその中にお岩の恨めしい顔が描かれていたり、お岩の夫伊右衛門が小平という男を殺し板にくくりつける場面で板の部分をめくればお岩の死体になっていたりとなかなか凝っているの。

後は歌川国芳作の「蛇山庵室での夢の場面」では、美しい娘の姿で伊右衛門の前に現れたお岩が情事の後正体を現すという場面を描いているのだけど、美女と骸骨のようなお岩の姿がレイヤーの様に重なり合って美しく・・・恐ろしい。今作をテーマにした作品は多々あれど、こういう視点で描くなんて素晴らしいわ。続いて「累が淵」で有名な累(かさね)。

姉の祟りで醜くなった娘、累が夫に殺されるという物語なのだけど、注目すべきはこの当時の醜女の定義なの。下ぶくれ、唇が分厚い、鼻孔が広い、などなど。

歌川豊国が描いた作品では、そんなルックスの累が非情にも叩き殺されているわ。もしこの時代に生まれていたら・・・考えるのはやめておこう。

続いては男性の登場で「木幡小平次」よ。幽霊を演じたら超一流の役者小平次が、女房のおとわを手に入れんとする間男と女房に裏切られ殺されるというお話なの。葛飾北斎の幽霊になって裏切り者達の閨に登場する作品は有名だけれど、歌川国貞は小平次が間男にリンチに遭い魂が離れかけている向こうで、おとわがほくそ笑みながらその様子をこっそり見ているという場面を描いていて、物語を瞬時に把握出来るわ。

別作品では、閨に現れた小平次の霊はまだ人間の風体を保っており、すやすや眠るおとわをじっと見つめている・・・どちらも人間の生々しい部分が描かれていてゾッとする。続いて登場する男性は「清玄」。清玄という僧侶が桜姫に恋をしストーカーの如くつきまとうのだけど、姫の家の者に殺害されてしまう。幽霊になった彼はなおも姫に執着するというお話なの。

ここで登場するのがモダンな構図と画法の魔術師、月岡芳年よ!画面の下方にリラックス気味の桜姫が妖艶に描かれ、彼女の身につけている着物は一部の柄がエンボス加工になっているの。清玄自身は背後にある襖にシルエットだけで表現されているのも憎い。更に付け加えるのなら、画面の外枠がわざとギザギザなデザインで破れているかの様に描かれているのも秀逸よ。ここまで細部にまでこだわるとはさすがだわ・・・!

彼の別作品で、「安珍清姫」の清姫が愛しい安珍を追って日高川を渡りこれから蛇に変化する場面を描いたものがあるの。手を前にかがんだ体勢で濡れた髪まとわりついている姿は、まさに1秒後には蛇になるといった息遣いが感じられる。まるでコピックを使って描いたのか?と思う様な質感にもただただ驚かされたわ。とにかく登場するどの女性も男性も美しく、皆恋することに正直よ。

自分の思うがままに人を愛し、憎み、悲しむ・・・そんな人間の欲や執念が"幽霊"という形を借りて表現されているのがお見事ね。幽霊はついグロテスクな容貌に囚われがちだけど、その背景にある人間の悲しみや苦しみ、そしてちょっぴりのユーモラスさは感慨深いものがあるわ。だからこそ生きている者は彼らに惹かれるのかもしれない。

ねっとりと絡みつくような夏の夜、ふと彼らの物語と自分の物語を照らし合わせてみれば・・・本当に恐ろしいのは自分自身の念だということに気付くかしら?き・・・きゃーっ!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2014年07月14日

妖怪・幽霊日記1 江戸を彩る夏のあやかし編

20140711「江戸妖怪大図鑑」…なんとも興味をそそられるタイトルではありませんか…7/1から表参道の太田記念美術館で開催されている展覧会なのだけれど、平日にも関わらず沢山の人が訪れていたわ。

会期は9/25までで、期間中「化け物」「幽霊」「妖術使い」という3つのカテゴリーに分けるそう。

今回は初回の「化け物」編よ…作品を傷めないために落とされた照明の中に、ぼんやりと浮かぶあやかし達は迫力満点!・・・目を剥き、大口を開け、じいっとこちらを見つめているわ。1700年代から1800年代に描かれた錦絵 (浮世絵の多色刷り木版画)を集めたもので、天保の改革以降幕末にかけて、不安な世相を暗示したり風刺しているものも多いの。

この当時の化け物は、鬼、土蜘蛛、天狗、河童、化け猫が代表格で、必ず武者とセットになっているのよ。まず目についたのは、歌川国芳作「梅初春 五拾三次」と「源頼光公館 土蜘蛛妖怪之図」ね。前者は立ち姿の役者を背景に手ぬぐいをまいて踊る猫や、猫顔のアップ、行燈シルエットの猫などが描かれ実にポップな印象。

後者は四天王が頼光の屋敷で囲碁を打ち宿直している背後で、巻物の模様のように描かれた妖怪達が忍び寄り、どこか現代的なの。どちらも今でいうところのポスターの様な構成で、インパクト大ね。その隣には恐怖に目を奪われてしまう、歌川芳艶作「土蜘蛛」がど迫力で鎮座よ。

中央に大胆に描かれた土蜘蛛は、その体に小さな蜘蛛を模様のように施した上、生々しい蛇たちを触手のように巻き付けているの。緑の目は何かに飢えたように冴え渡り、その形相は蜘蛛というより異形の怪物そのもの。今までこれほど怖い蜘蛛を見たことがあるかしら・・・夢に出そうよ。

構図で面白いものとしては、これまた国芳作「鵺 大尾」と勝川春章作「羅生門」ね。前者は頼政の鵺退治を描いたもので、中央に大きく暴れる鵺、そして肝心の頼政は画面右下に顔も見えないほど小さく描かれているの。この対比で鵺の巨大ぶりが理解出来るけれどなんとも大胆だわ。

一方「羅生門」は劇画タッチの上に、この時代には珍しい縦絵の構図。更に上部のベタフラッシュの様なラインが、鬼が高いところから渡辺綱に襲いかかるという緊迫感を表現しているわ。現代的といえば、特に秀でていたのは、月岡芳年の作品ね。しなやかな細身のラインはどこか色っぽく、真っ黒な僧侶のあやかしをコントラストを変えて描き、レイヤーの様に塗りわけているのも現代の手法を暗示しているよう。

特に驚かされたのは、「不知やぶ八幡実怪」という、水戸黄門が下総国の八幡藪という禁足地で妖怪に出会うという作品なの。あやかしのボスはどこから見てもゼウスそのものだし、右手に登場する2番手あやかしはホビット、左手の黒髪のあやかし美女は西洋の女神といった具合。

この作品が100年以上も昔に描かれたなんて信じられないモダンさよ。その他にも河童の4コマ漫画風や、薬と病気を擬人化した合戦、ウルトラQの如くシルエットであやかしをデザイン的に配列した作品など、そのアイディアと着眼点にはただただ驚かされるばかり!この時点で、日本のデザインの様々なアイディアが出尽くしてしまったのではないか・・・と思う程だわ。

どの作品も生命力に溢れ、これぞ、エンターテインメント!と言わしめる逸品ばかり。まだまだ紹介したりないけれど、是非皆さんの目で確かめて頂きたいわ。蒸し暑い梅雨、頭も体もクールにしたいのならお薦めよ!ヒュ~・・・どろろろ~ん。

【太田記念美術館】
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/H26070809-edoyokaidaizukan.html

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2013年12月29日

ラブリー・ボーン日記 天国への階段編

20131227年末家族愛テーマのピックアップ3作品目は同じ家族でもちょっと次元の違った家族の絆のお話。それは「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督の「The Lovely Bones」…原作は近年の世界的なベストセラー小説として有名なアリス・シーボルトの「ラブリー・ボーン」。

物語は1970年代、衝撃的な14才の少女スージーの殺害から始まるの。平和だった家庭は徐々に崩壊し始めるのだけど、その様子を天国のような場所から見守るスージー。そしてそのスージーが本当の天国へたどり着くまでの過程を幻想的な映像を中心に描かれるのよ。

「天国に行ってからのお話・・」というコピーだけど、物語では現世と天国の中間的な世界、ダンテで言うなら煉獄的な要素もあって、天国一歩手前のような空間なのかしら。

物語はジャクソンの言葉を借りるなら「原作の親なら誰でも持ってる最悪の恐れ、それは子供を失うこと。それが結局は愛が人を救うパワーを描くお話へと変わる。だからこの本は多くの人々をひきつける・・」。だからこの映画は文面だけだど悲しくてショッキングだと感じてしまうかもしれないけど、とても明るい作品なの。

彼女がさまよう世界…それは次のステップへ進む準備が出来るまでの修行のような場所なの。現世に思いを残し、生々しい感情をあらわにして自縛してしまうか、愛を信じて旅立つか・・。映像的にはシュールでマジカルな彼女が現世で経験したものが特殊効果でアイテム化され、心の有り様がダイレクトに情景化されている。環境音楽のパイオニアのブライアン・イーノの音楽と響き合い、それは時には心地よく、時には寒々とするの。

現世では、彼女を殺した異常殺人犯と愛する子供を失って翻弄する両親と、成長するスージーの妹と家族を再生させようと頑張るおばあちゃん(スーザン・サランドン)が描かれているわ。

怖いのは殺人犯の描写よ。名優のスタンリー・トゥッチが演じるのだけど、監督曰く「真の恐ろしさは示唆されるもので目には見えない暗に分かっていた」。この役のオファー後に犯罪プロファイラーと協力して、極秘の犯罪者の自白映像を見たり、文書を見たりと、普通らしさを利用して自分の心を闇を隠す犯人を見事に演じているの。その犯人の家の様子も、陰気で物寂しい緑色を使って、殻にこもった精神病質の感じを演出してるわ。

主役の少女を演じるシアーシャ・ローナン。死後の世界で感情のままに演じる様は凄いわよ。合成部分が多い映画だけに撮影時は全て想定の元に演技するのだもの。オーディションに時間を割いて素晴らしいキャスティングをしたんじゃないかしら。

そう、現世のテイストがどこか「アメリカン・ビューティー」と似ていて、気になってSTUFFを確認したら、やっぱりデザイナーが同じ人だったわ。あの薔薇の感じ・・ゾゾっときたのよね。憑依的な描写も斬新!!

そんな感じで、現世と中間的な世界をシュールにつなぎながら、怒りと恐れ、そこからの脱出して欲しいと見る側に期待させながら物語は進んで行くの。そして、最後にある奇跡が起こるのだけど、それは見てのお楽しみ。

ジャクソン監督からメッセージでは…『私がこの映画を撮ったのは、原作の独創的な世界観と全ての登場人物の心の動きに、魂を揺さぶられたからです。この映画はショッキングな題材を扱っているため、ご覧になる皆さんに深い悲しみと喪失感をもたらす事があるかもしれません。しかし、最後にはきっと力強い希望を感じて頂けると信じています。どうぞ、この奇跡のドラマをご覧下さい』

生きてる家族、遠くへ旅立ってしまった家族…絆は永遠に続くもの・・忘れずに大切にしたい・・。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2013年12月03日

日野日出志日記2 百貫目、優しきマンイーター編

20131204尊敬すべきアーティストを挙げればキリがないけど、日本人の中で思いつくのはやはりホラー漫画家の"日野日出志"先生ね。

これまでに先生の作品は幾つかご紹介してきたけれど、短編集の中でも更に五臓六腑にずっしりと来るこの作品をお薦めしたいわ。それは「百貫目」よ!今作も他の作品同様ホラーというジャンルに分類されているものの、紛れもなく"ヒューマンドラマ"と言えるの。

時は江戸時代…天変地異が続き、人々は飢饉に苦しんでいたわ。百貫もあろうかと思われる巨大な体を持つ少年"あんちゃん"とその小さな兄弟は両親を失い、生きて行くために盗賊となって食べ物や牛や馬を盗むという生活をしていたの。遂に食料も尽き、ひょんなことから手にした着物を売って食料を手に入れようと都へ来たものの、都も貧富の差が激しく悲惨な状況に変わりは無かった。

しかも吹雪で身動きが取れず、あんちゃんの驚異的な食欲で食料は底をついてしまう。兄を思うあまり食べることを我慢していた小さい兄弟達にも我慢の限界が訪れ、兄につい文句を言ってしまうのよ。

己の食欲を恥じた兄は兄弟の為に吹雪の中熊を射止め、その怪我で死を迎えてしまう。臨終の床で彼は泣き叫ぶ小さな兄弟に、彼は自分が死んだらその肉を食らい冬を越せと言うの。

これまで自分が皆の食料を食い尽くしたのだから今度は自分が食われる番だと・・・そして己の血や肉は永遠に皆の中で生き続けると言い残して。やがて食料は底をつき、遂に兄弟達は兄の体を切り刻む瞬間が来るの。

普通ならゾッとする話だけれど、さすがは日野先生!このシーンの描写はなんとも言えない神々しさを感じるわ。仏様のように微笑む兄の遺体を前に、小さな兄弟達にどこが食べたいか聞いていく次男の力強さと兄への敬意は心を奮わせるものがある。

あんちゃんに文句ばかり言っていた彼が精神的にも成長して兄弟を守ろうとする様をこの数コマで見事に表現しているわ。この作品は初期の方に発表されたものなので、いわゆる日野作品のおどろおどろしい質感は無く単純で可愛らしい絵柄ながら、その物語の重厚さは変わらずよ。

他作品でマンイーターの話はどこか嫌な印象が残るけれど、今作は「生きる」事の力強さと肉親への愛がしっかりと描かれているので嫌悪感は全く無いの。もし愛する人が飢えて死と直面していたら、果たして自分はどうするだろう。それは母親が子供を守るのと同じ本能で、ためらうことなく自分を差し出すのだろうか・・・これほどまでに深い愛を私は知らない。次第に外も寒くなって参りましたので、心も温まりたい方は是非読んでみて下さいね。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0)

2013年03月29日

日野日出志日記1 鬼才の挑戦編

20130329「地獄変」…これほどまでに強烈な作品が発表されていたとは、ただただ驚くばかりよ。

尊敬してやまない日野日出志氏が29年前に発表された代表作のひとつなのだけど、あとがきには「このこわい物語は事実ではなく、著者の創作である」という編集部からの一文が…ホラー漫画なんだから当然なんだけどあえてそう書かないと読者が怯えてしまうという判断したのね。



その内容は実に哲学的で、表現はグロテスクで美しい!ある絵師が血の匂いとその美しさに魅せられ、地獄絵を描き続けているというところから物語は始まり、やがてその作品達がどうやって描かれたかを語っていくというストーリーなの。



家の前にある刑場で落ちてゆく首を見ながら絵を描く主人公、暴力を振るう彼の父、狂った母、肉の塊と化した弟、夜な夜な死者を相手に居酒屋を切り盛りする妻、目玉や死体を集める可愛い子供たち…様々な人間が登場しそれはそれはおぞましい光景が展開するのだけど、その背景には作者の戦争や暴力に対する思いや人間の暖かさを欲する思い、死に向かって加速する自分の中の思いなどがふんだんに折り込まれていて、その深さに思い知らされたわ。



血を吐きながら絵師はラストで「皆死ぬ!」と狂ったように叫び、私たち読者に斧を投げつけるの。紙に印刷された絵のはずなのに、なぜか今でも斧は自分の方に向かって飛んでくるのでは・・と今でも恐怖を覚えるのは、自分が死に向き合えるようになったからなのかもしれない。



これほどまでに内面的な怖さをここまで表現されるなんて、最早為す術無しよ!内容についてもっと書きたいけど、やめておくわね。是非機会があれば皆さんに読んでいただきたいから。



しかし、この当時この作品を生み出した日野先生も鬼才の域を超えてるけど、老舗出版社"ひばり書房"もかなりのチャレンジャーだと思う。この絵師はきっと先生自身…彼の叫びは当時の先生の心の叫びであったであろう事は間違いない!アーティストは自分を削り作品を生み続け、狂気と苦しみの中で表現し浄化を望む・・まったくこの絵師と同じね。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2)