スーパーマン

2016年04月08日

バットマン V スーパーマン日記2 大人の事情とコミック回帰編

20160404

キャスティングの件で波乱が巻き起こりファンが固唾をのんでその公開を待ちわびた映画「バットマン V スーパーマン /ドーン・オブ・ジャスティス」・・・自分も固唾をのんだ1人であるけれど、ザック・スナイダー監督ならなんとか纏めてくれるのではという期待を抱いて劇場へ。

マーベル作品は見事な連携プレーでその世界観を創り上げることに成功したけれど、これまでのDC系のヒーローはコミックに忠実なだけで深みが全く無かった。しかし今回製作に参加しているノーラン監督の「バットマン」映画3部作では、普通の人間であるブルース・ウェインが如何にしてヒーローになり得たのかという背景に焦点を当て、同じくスナイダー監督の手掛けた「ウォッチメン」では超人達の苦悩を描ききることで物語の重厚さが増したわ。

更に同監督作品の「マン・オブ・スティール」は、地球を守らんが為に異星人と戦うスーパーマンと地球人との間に確執が生じるなど実にリアルな物語が展開しヒーローがヒーローでいることの厳しさや悲しさ、彼らの感情を深く掘り下げて理解することが出来るようになったのよね。

いよいよDCサイドは重厚路線か・・・という最中にこの2大スーパーヒーローが対決と相成ったわけだから、この映画は今後のDCの方向性に大きく影響してくる作品であることは間違いない…物語は「マン・オブ・スティール」の続きでスーパーマンとゾット将軍との激しい戦闘でNYが壊滅状態になるところから始まるの。

バットマンである大富豪ブルースは、この戦闘で自分の愛する会社や社員を失い多くの犠牲者を生みだした根源はスーパーマンであるとし彼を追う…一方スーパーマンはマッド・サイエンティストであり富豪のレックスの罠にはまりヒーローから人類の脅威となってしまう。そんな八方ふさがりのスーパーマンを支える恋人のロイス、母親のマーサもレックスの陰謀に巻き込まれ理不尽な戦いの幕が切って落とされたという展開よ。

当初危惧感を抱いていたベン・アフレックのバットマンはやはり・・・個人的にも納得はいかず。何せ三部作演者であるクリスチャン・ベールはバットマンとしてのストイックさや知的さ、悲哀、美しさといった部分をきちんと表現していたのだけれどアフレック・バージョンはどうしても着ぐるみ感満載で「レゴ・ムービー」に出てくるバットマンそのもの。

外見は差し引いてもスーパーマンと戦わんとするその信念や肝心な心の推移は感じ取れず、既にスーパーマンにボロ負けよ。しかも執事のアルフレッドは執事ではなく、ちょっとハンサムなメカニック担当の同僚といった風情で緊迫感ゼロなのよね…改めて映画3部作とTVシリーズ「ゴッサム」のアルフレッドの素晴らしさを思い知らされたわ。

大人の事情によるキャスティングでこれだけ影響が出るとなると・・・ファンとしては淋しい限り。しかし冒頭のシーンで両親を殺害されてしまったブルース少年がコウモリに包まれたり(多分冒頭はIMAXを意識した構図)、母親が殺害されるシーンなどは実にお見事!!…今回最大のみどころであるワンダー・ウーマンの登場シーンは音楽もガッチリシンクロしスナイダー節健在!!でほっとしたわ…彼女の雄叫びは出産の時の叫びを想定し発声したものらしいけれど、これがなかなか良いの…「サッカーパンチ」他、強い女を描かせたら、さすが!!のスナイダー監督だわ。

そう言えば音楽を担当してるハンス・ジマーが最近、ヒーロー系の音楽から引退する宣言をしてたけど是非続けて欲しいわね…映画音楽をメロデイ中心からリズム中心アレンジに変革した立役者ですものね。

劇中疑問に思うセリフや展開があったけれど、話の軸を打ち立て活かすべきは役者の力。しかし、メインのバットマンが不安要素である以上、スーパーマンとワンダーウーマンの功績は大きいと言えるかもしれない…エフェクトで声を変え、絶えず目を光らせるバットマンの姿を見ていると、今後またコミック回帰するのかという不安もありつつ、早く大人の事情が過ぎ去ることを祈らずにはいられないわ。この戦い、まずはワンダー・ウーマン一勝…「ワンダーウーマン」は2017年6月北米公開!!

そしてDCのアベンジャーズ版とも言える「ジャスティス・リーグ/Part-1」は2017年11月に、後編「Part-2」は2019年6月に公開予定よ。

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2015年07月15日

バットマン V スーパーマン日記1 コミコンで予告編

20150710サンディエゴで大賑わいのコミコンでザック・スナイダー監督スーパーマンシリーズ最新作「Batman v Superman/ドーン・オブ・ジャスティス」の予告編が公開されたので早速ご紹介。

何かと一般的な感覚の方々からヤンヤ言われがちなザック・スナイダー監督…「300」の頃からこれは凄い監督だと感じてピックアップしてきましたが、前回「マン・オブ・スティール」続編となる新作は、なんとあのバットマンなんですね…そしてバットマンを演じるのがベン・アフレック。

キャスティング発表当時から「アフレックだけは勘弁して・・・」的な意見が多く、果たして予告編でその心配を払拭できるかなんですが、見る限りでは払拭できてない感が(笑)

物語としては、前回のお話で街や高層ビル群がスーパーマンとゾッド将軍の戦いによって滅茶苦茶にこわされ犠牲者も多数…そのビル群にウェイン・エンタープライズ(バットマンオーナー会社)もありお怒りになて・・・的な展開のようです。

見所としてはバットマン意外に新キャラで噂のワンダーウーマンが登場ですよ!!…強い女性が大大大好きザック・スナイダーですからきっと、その描写はバットマンより凄いかもしれません(予想)!!

もう一人はレックス・ルーサーですね…超人ではありませんがIQ200の天才でスーパーマンの弱点マテリアル、クリプトナイトに大接近…さてさて、米での公開は来年3月とまだ先なのですが、この個性の強すぎるキャラ達がどのようい絡んでいくのか楽しみです


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2014年02月19日

マン・オブ・スティール日記2 作り手の醍醐味編

20140216米の映画関係者の間で話題になっていた映像をご紹介しましょう!

それは昨年公開のザックスナイダー監督作品「Man of steel」の主役が目覚めて空に飛び出すシーンを16ヶ月の赤ちゃんが見た時の様子をvideoに収めたものなのよ。

勿論、この作品の事など分かるわけも無く、ただ感覚的にとらえた赤ちゃんの様子なんだけど、これがとても純粋で感動したのよね。

瞬きも少なく、ひたすらスーパーマンと同期しながら画面に引き込まれる子供のリアクションはコンテンツの作り手として嬉しい限りなのよ。この、感動の原点的な部分を感じたいがためにエンタテインメントは存在するのよ。

一見すると何の事はない子供のリアクションだけど、これがとても大切なのよね。この感覚を作り手は忘れてはダメね。

ちょっと話はずれるけど、子役のリアクションって特に日本の場合は大人が考えた子供の演出になってて、決して子供の反応じゃないのよね。演出家や監督、脚本家は子供に限らずもっと観察力を身につけなさいと言いたいですね。

いずれにせよ、ピュアな感動とは何かを思い出させてくれる映像でした。


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2013年09月07日

マン・オブ・スティール日記1 リスペクト&ビルドな快作!編

20130906今夏は「パシフィック・リム」「スタートレック/イントゥーダークネス」等、本当に待ちに待った映画の公開が目白押し!そしてザック・スナイダー監督の「マン・オブ・スティール」も楽しみで仕方なかった1本よ。

ブログでも「300」「ウォッチマン」「ガフールの伝説」をはじめとする彼の作品を紹介してきたけれど、その類い希なる感性には毎回ノックアウトされっぱなし。そんなスナイダー氏が「スーパーマン」に挑むのだから、どんなに濃度の濃い作品が生まれるだろう・・・と去年から期待に胸膨らませていたのよね。そして、やってくれました、見事にスーパーマンの苦悩と葛藤を見せてくれたわよ!

初期のアメコミ映画は、原色でベタ塗りされてきた様な映像と単純なストーリー展開でコミックらしい部分を強調してきたのよね。でも近年「バットマン」3部作や「アイアンマン」をはじめとする作品等に見られるように、ストーリーを掘り下げ、奥行きのある人物描写をすることでテーマをずっしりと伝えているわ。

そういった制作陣のオリジナルを守りつつリスペクト&ビルド的な試みからアメコミ映画は著しい変革を遂げ、今やその地位は不動のものに。そしてその最新作である「マン・オブ・スティール」、単に「スーパーマン」の物語では無く"鋼鉄の男"と表現した所以は、本編を見終わったあとにじわじわと伝わって来るわ。スナイダー氏が描くスーパーマンは空を飛び人助けをするヒーローではなく、故郷や同胞、家族愛を尊び、己の宿命に翻弄されながらも生命をかけて未来を切り開いていく、本当に強くて優しいヒューマンよ。

ボロボロにもなるし、感情的に怒ったり泣いたりもする・・・そんなヒーローらしからぬ人間臭いところがリアルに描かれ、見ている側がよりシンクロ出来るの。物語はスーパーマンの故郷クリプトン星が崩壊の危機を迎え、彼の両親がクリプトン星の全てのを息子に託して地球に送り込むのよ。スーパーマンは地球の養父母にクラークと名付けられ大事に育てられるけど、その特殊な能力に気づきやがて自身の使命を知ることに。

そんな時、クリプトン星で父と対立していたゾッド将軍が彼を追って地球へ到着するの。彼はクラークの持つクリプトン星再興のためのデータを奪おうと、地球を混乱の渦に。ゾッドを阻止すべく、スーパーマンは遂に立ち上がる・・・!という内容よ。

スーパーマンを演じるヘンリー・カビルは、全身から漲る誠実さとそのルックスで、スーパーヒーローを演じるべくして生まれたような役者。「プレミアム・ラッシュ」でヒールを演じたマイケル・シャノンのゾッド将軍は見事はまってるし、特に素晴らしかったのはスーパーマンの母を演じたアィエレット・ゾラーね。

スナイダー作品ではお馴染みの"強い女性"が常に登場するけれど、その存在感と描写が実に素晴らしい。見所は日本の漫画からインスパイアされた、スピード感溢れるアクションシーンや鉄をモチーフにした特殊効果など様々ではあるけれど、個人的にはスーパーマンが自我に目覚めたシーンで、ハンス・ジマーと12人ドラマーのオーケストレーションがシンクロする様は鳥肌ものよ。

もうひとつ忘れてはいけないのが、物語の世界観を深める通信機などの小道具と衣装ね。とにかくデザインが秀逸で、無駄の無い未来らしさと美しさ…なによりそれらを違和感無く着こなす役者の力量に天晴れ!としか言いようがないわ。故郷を愛し守ろうとしたスーパーマンとゾッド将軍…この2人の考え方は異なれど思いは同じ。そこから生じた亀裂は計り知れないけれど、それぞれの愛は深かったわ。

果たして自分が今自分の故郷に対してそこまでの愛情を持てているのか、自分が存在する事で何が出来るのか、そんな風に考えたことがあっただろうか・・・と自問自答してしまった。たかがアメコミ映画と侮ることなかれ!脆い鎧を身につけていたとしても、鋼鉄の様な強い意志を持って生きて行かねば・・・そう強く感じた快作よ!

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2013年06月29日

ハンス・ジマー日記2 12人の強者編

20130628映画「Man of steel」の音楽担当は、今ではすっかり有名になったハンス・ジマー…単なるオーケストラによるシンフォニックだけじゃなくて、いつも奇抜なアイディアで音の想像神と言っても過言では無いわね。

例えば、Batman最新作「The Dark Knight Rises」では、一般から公募されたノイズや音源をアンサンブルとして効果音にMIXしたり、他の作品では楽器を一つの響板として利用したりとか、音作りに対してのセオリーがなく、純粋に音そのものをいつも探求してる素晴らしい作家よ。

彼の影響を色濃く受けてるのがNIGHTWISHのリーダーのツォーマスで、特に近年では同格レベルまで達してるわよ。

そして「Man of steel」ではあるシーンのためにスタジオに12人の個性豊かなドラマー(懐かしいシーラEもいた)を集めてレコーディングが行われたよね…その様子がオフィシャル動画で公開されていたのでご紹介。

知らないと何で12人同じリズムを叩かせて意味があるの?と思うかもしれないけど、同じリズム譜でドラマーによってマシンのようにジャストだったり、ビックビート的なのりだったりと全然違うのよ。

12人のドラマーがサラウンドでたたき合う音が独特のグルーブ感を生み出してこれぞダイナミックレンジって感じになると想像できるわね。例えば違うメーカーのドラム音源を12種類使って同じルームでシミュレートしてダメなのよ…こればっかりわ。

ここで収録されたされた音は最新のドルビーシステム「Dolby Atmos」を利用すると本当に驚きの音響空間で圧倒されるハズよ。残念だけど日本にはこのシステムが導入されてる劇場はないので、米で本物のIMAX(国内IMAXとは違う)でDolby Atmos仕様で是非堪能したいわね!

そして、もっと大事な事…一連のハンス・ジマーのプロジェクトに参加してる若手のスタッフは将来有望ね、理屈よりも直接感覚として得たものは必ず強力な武器になるもの…そのような現場が無くなった日本の若手はプラグイン知識ばかり豊富で実戦レベルでは何ともな事になってるから残念。

あ~早く見たいなハンス&ザックの「Man of steel」!!!



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