ザック・スナイダー

2016年06月01日

300-The Art Of The Film日記 何度も楽しめるあと味編

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ザック・スナイダー監督が世界に注目された作品「300」…何度鑑賞しても血湧き肉躍る感動を覚えてしまう。特に2007年公開の第1作目はストーリーも演出もビジュアルも重厚で、生きる為に戦う意味を改めて考えさせられたわ。

そんな神作を映像で楽しむのも良いけれど制作過程はどうなっているのか知りたくて「300-The Art Of The Film」を入手…大判の横長のサイズで見やすく英語の解説も非常に理解しやすいの。

シーン毎のイメージスケッチ、メインキャラクターの衣装デザインも見応え十分…元々フランク・ミラーのグラフィック・ノベルだけど紙面に描かれた瞬間からあの壮絶な世界観が確立されているのだと痛感したわ。

冒頭スパルタの少年が猛獣を倒すシーンではてっきり猛獣がCGだと思い込んでいたのだけれど実際は獣の前面のみ作られており、手動で4人、デジタル操作で2人という大仕掛けで撮影されていたのよ…最終的にザック監督お得意の独特の色味が緊迫したシーンを盛り上げていたけれど、このデジタルとアナログの絶妙な融合の賜だったとは・・・!!そのこだわりと手法を知る事で更に楽しめるわ。

その他にも「Tree Of The Dead」という人間の死体で構成された樹が登場するのだけど、こちらも実際にミニチュアの人形で作られたと知り驚愕…さほど大きくないサイズにも関わらず、その1体1体のリアルさ・・・血や臓器の生々しさには目を見張ってしまうわ。劇中ではリアルなサイズで登場したけれど、これほど精密に作られているのでサイズ感は全く感じられず・・・これはもう国宝ものの腕ね。

20160602そして最大の見どころは絵コンテ!!…しかも左ページいっぱいに絵コンテ、右ページに実際の映像が構成されているの…絵コンテはラフなものだけど、そのシーンの雰囲気や躍動感が見事にパッケージされていて直球で伝わってくるわ。

先日ある日本人若手映画監督の絵コンテを拝見したのだけれど、ただ一定のコマ割りの漫画を見ている様でそこでどんな映像を捉えたいのかは全く伝わってこなかったわ…しかしこうして改めて世界レベルのものを見れば絵コンテ本来の意味というのも理解出来る…簡略ではあっても”線が全てを語る”という感じかしらね。

映画では異形の者やモンスターが多く登場し、デザイン画を見ているとその形状の秀逸さは溜息ものよ…架空のものは一歩間違えればリアル感を失い浮き立ってしまいがち。だけど、やはりその背景にあるものを汲み取って丁寧に作られているからこそ物語の世界観にシンクロするのだという事も痛感…丁寧に描かれたデザインは見ているだけで飽きないし、紙面から香りさえ漂ってくるようよ。

最近このアートブックを使ってデッサンのトレーニングを始めたのだけれど、どのシーンも描き応えがあって練習には最適なの…素晴らしい映画はどのシーンを切り取っても絵として完成しているので、このアートブックは色んな意味で楽しめるわ。さ、今日は王妃のシーンから読み直して描こうかしら。

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2016年04月08日

バットマン V スーパーマン日記2 大人の事情とコミック回帰編

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キャスティングの件で波乱が巻き起こりファンが固唾をのんでその公開を待ちわびた映画「バットマン V スーパーマン /ドーン・オブ・ジャスティス」・・・自分も固唾をのんだ1人であるけれど、ザック・スナイダー監督ならなんとか纏めてくれるのではという期待を抱いて劇場へ。

マーベル作品は見事な連携プレーでその世界観を創り上げることに成功したけれど、これまでのDC系のヒーローはコミックに忠実なだけで深みが全く無かった。しかし今回製作に参加しているノーラン監督の「バットマン」映画3部作では、普通の人間であるブルース・ウェインが如何にしてヒーローになり得たのかという背景に焦点を当て、同じくスナイダー監督の手掛けた「ウォッチメン」では超人達の苦悩を描ききることで物語の重厚さが増したわ。

更に同監督作品の「マン・オブ・スティール」は、地球を守らんが為に異星人と戦うスーパーマンと地球人との間に確執が生じるなど実にリアルな物語が展開しヒーローがヒーローでいることの厳しさや悲しさ、彼らの感情を深く掘り下げて理解することが出来るようになったのよね。

いよいよDCサイドは重厚路線か・・・という最中にこの2大スーパーヒーローが対決と相成ったわけだから、この映画は今後のDCの方向性に大きく影響してくる作品であることは間違いない…物語は「マン・オブ・スティール」の続きでスーパーマンとゾット将軍との激しい戦闘でNYが壊滅状態になるところから始まるの。

バットマンである大富豪ブルースは、この戦闘で自分の愛する会社や社員を失い多くの犠牲者を生みだした根源はスーパーマンであるとし彼を追う…一方スーパーマンはマッド・サイエンティストであり富豪のレックスの罠にはまりヒーローから人類の脅威となってしまう。そんな八方ふさがりのスーパーマンを支える恋人のロイス、母親のマーサもレックスの陰謀に巻き込まれ理不尽な戦いの幕が切って落とされたという展開よ。

当初危惧感を抱いていたベン・アフレックのバットマンはやはり・・・個人的にも納得はいかず。何せ三部作演者であるクリスチャン・ベールはバットマンとしてのストイックさや知的さ、悲哀、美しさといった部分をきちんと表現していたのだけれどアフレック・バージョンはどうしても着ぐるみ感満載で「レゴ・ムービー」に出てくるバットマンそのもの。

外見は差し引いてもスーパーマンと戦わんとするその信念や肝心な心の推移は感じ取れず、既にスーパーマンにボロ負けよ。しかも執事のアルフレッドは執事ではなく、ちょっとハンサムなメカニック担当の同僚といった風情で緊迫感ゼロなのよね…改めて映画3部作とTVシリーズ「ゴッサム」のアルフレッドの素晴らしさを思い知らされたわ。

大人の事情によるキャスティングでこれだけ影響が出るとなると・・・ファンとしては淋しい限り。しかし冒頭のシーンで両親を殺害されてしまったブルース少年がコウモリに包まれたり(多分冒頭はIMAXを意識した構図)、母親が殺害されるシーンなどは実にお見事!!…今回最大のみどころであるワンダー・ウーマンの登場シーンは音楽もガッチリシンクロしスナイダー節健在!!でほっとしたわ…彼女の雄叫びは出産の時の叫びを想定し発声したものらしいけれど、これがなかなか良いの…「サッカーパンチ」他、強い女を描かせたら、さすが!!のスナイダー監督だわ。

そう言えば音楽を担当してるハンス・ジマーが最近、ヒーロー系の音楽から引退する宣言をしてたけど是非続けて欲しいわね…映画音楽をメロデイ中心からリズム中心アレンジに変革した立役者ですものね。

劇中疑問に思うセリフや展開があったけれど、話の軸を打ち立て活かすべきは役者の力。しかし、メインのバットマンが不安要素である以上、スーパーマンとワンダーウーマンの功績は大きいと言えるかもしれない…エフェクトで声を変え、絶えず目を光らせるバットマンの姿を見ていると、今後またコミック回帰するのかという不安もありつつ、早く大人の事情が過ぎ去ることを祈らずにはいられないわ。この戦い、まずはワンダー・ウーマン一勝…「ワンダーウーマン」は2017年6月北米公開!!

そしてDCのアベンジャーズ版とも言える「ジャスティス・リーグ/Part-1」は2017年11月に、後編「Part-2」は2019年6月に公開予定よ。

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2015年07月15日

バットマン V スーパーマン日記1 コミコンで予告編

20150710サンディエゴで大賑わいのコミコンでザック・スナイダー監督スーパーマンシリーズ最新作「Batman v Superman/ドーン・オブ・ジャスティス」の予告編が公開されたので早速ご紹介。

何かと一般的な感覚の方々からヤンヤ言われがちなザック・スナイダー監督…「300」の頃からこれは凄い監督だと感じてピックアップしてきましたが、前回「マン・オブ・スティール」続編となる新作は、なんとあのバットマンなんですね…そしてバットマンを演じるのがベン・アフレック。

キャスティング発表当時から「アフレックだけは勘弁して・・・」的な意見が多く、果たして予告編でその心配を払拭できるかなんですが、見る限りでは払拭できてない感が(笑)

物語としては、前回のお話で街や高層ビル群がスーパーマンとゾッド将軍の戦いによって滅茶苦茶にこわされ犠牲者も多数…そのビル群にウェイン・エンタープライズ(バットマンオーナー会社)もありお怒りになて・・・的な展開のようです。

見所としてはバットマン意外に新キャラで噂のワンダーウーマンが登場ですよ!!…強い女性が大大大好きザック・スナイダーですからきっと、その描写はバットマンより凄いかもしれません(予想)!!

もう一人はレックス・ルーサーですね…超人ではありませんがIQ200の天才でスーパーマンの弱点マテリアル、クリプトナイトに大接近…さてさて、米での公開は来年3月とまだ先なのですが、この個性の強すぎるキャラ達がどのようい絡んでいくのか楽しみです


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2014年10月09日

The スロー日記 ザック的・美の世界編

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ザック・スナイダー監督と言えば、映像をフレキシブルに編集して独自の世界観を表現した監督としても有名よね…特にスロー表現はザック・スローと称されてその後様々なシーンで真似されてる。

そんな彼の作品からご丁寧にスローの部分だけを編集してロールにしてくれた映像が上がっていたのでご紹介致しましょう。

ザック・スナイダーは「300」の頃から大ファンで、中でも「サッカーパンチ」は彼と奥様のデボラの最高傑作だと確信してるのよ…その他「ウオッチメン」「ガフールの伝説」「Man of Steel」も同様なのだけど、彼を揶揄する人達も多いのが残念ね。

スローを含めての暴力シーンが悪影響を及ぼすとか、女性蔑視だとか、結局流れ(物語)では無く部分だけを抜き出して批判する人が多いわ。でも、見る人はちゃんと見てるので、彼へのオファーは絶えること無く舞い込んでる。このスロー映像集もそんな彼の美的センスをリスペクトする作品ね。

今はデジタル処理で映像をフレキシブルに簡単にいじれるけど、簡単に出来る分、センスが丸裸にされるから逆にシビアな世界よ。日本の映画監督は助監督から監督になっていくケースが殆どなので、編集履歴を十分に経験して監督になる海外映画監督との差は歴然。

これから映像系の仕事を目指してる若い人は是非参考にどうぞ…フフ。


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2014年06月28日

ライズ・オブ・エンパイア日記3 残虐な女王の為のパヴァーヌ編

20140628スパルタの男たちの壮絶な死闘を描き、ザック・スナイダー監督の名を一躍有名にした映画「300」…公開から7年の時を経て、ついに続編「300-RISE OF AN ENPIRE(帝国の進撃)」が日本公開となったわ!勿論R指定でね。

100万の兵を率いてギリシャ侵攻を目論む、自称"神の王"クセルクセスと、たった300人の精鋭と共に戦い、『テルモピュライの戦い』で命を散らしたスパルタのレオニダス王。

彼らの戦いは終わったかのように思えたけれど、レオニダスの遺志を継ぐべく、アテナイのテミストクレス将軍は一般市民からなるギリシャ連合軍を率いて、ペルシャ連合軍に立ち向かっていく。

前作同様にフランク・ミラーのグラフィックノベルが原作…「300」の続編ではなくて『テルモピュライの戦い』と同時期に起こった『 アルテミシオンの海戦』がテーマ…前作の映像が所々にインサートされてるのが面白いわ。

何と言っても物語の要は、クセルクセス王の右腕であり、残忍且つ美しきエヴァ・グリーン演じる海軍指揮官アルテミシアね…黒髪に黒いアイライン、クリンゴン戦士のような背中に突起のある軍服を身につけた彼女はクール・ビューティー、画面に登場する度に目で追ってしまう美しさよ。

何故アルテミシアが女だてらにペルシャ軍を率いて残虐の限りを尽くすのか・・・その理由は、彼女の悲しい過去に所以しているの。

予告編を見た際、今回はクセルクセス王の過去にスポットを当て、女兵士アルテミシアとの残虐コンビの内面的なものをじっくり描くのかと予想を立てていたのだけれど、意外や意外!ひと言で言うなら「女王アルテミシア」物語に仕上がっていたわ。

とにかく主役のギリシアの将軍テミストクレスの影が薄く、兵士達の士気を上げようと力強い言葉を発しても何も伝わってこないのよ…「300」はレオニダス王のスパルタ魂がしっかりと描かれ、民族や人間の絆の深さを感じ取れたのになぁ・・と不安に思っていたところ、レオニダス王の妻である王妃ゴルゴがその役割を担ってくれたので、全体的に締まって一件落着…もう一人の主役を挙げるとするならば、王妃ゴルゴかもしれないわ。

見所は戦闘シーンで、ザック・スナイダー独特のビジュアル・エフェクトが多用されるのだけど、冒頭から連続なので辟易感は否めない。監督はスナイダーでは無くノーム・ムーロ…前作のヒューマンドラマから一転、ゲーム的なビジュアル重視という感じが強いのがちょい残念…もう少しクセルクセスを掘り下げてくれていたらなぁ・・。

「300-RISE OF AN ENPIRE」は完全にエヴァ・グリーンが本当の主役で彼女を見せるためにその他のキャストは付録的な感じ…結末に関して中途半端感が残るけど、とにもかくにもアルテミシア演じるエヴァ・グリーン嬢の熱演には大満足かしら。見方を変えて「アルテミシア物語」とするならば納得がいくかも。

そして、スピンオフで「300外伝 クセルクセス黄金の王」なる作品を是非見てみたい!

PS…米本国ではフルサイズのIMAX仕様があるのだけど日本でもフルのIMAX導入して欲しいわぁ〜

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2014年03月05日

ライズ・オブ・エンパイア日記2 最終予告編編

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無事にアカデミー賞発表も終わり、いよいよ、それらとは無縁の作品が公開される楽しみな時期とも言えます。

先ず、その先人をきって北米で3/7からリリースの「300:ライズ・オブ・エンパイア」…アカデミーとは対極的なR指定ですから色々なブツが飛び散る可能性大ですよね(笑)

あの、ザック・スナイダー監督の傑作「300」の続編にあたる「ライズ・オブ・エンパイア」では監督はノーム・ムーロ、制作総指揮がザック・スナイダーとなります。

物語は続編ではなく「300」での『テルモピュライの戦い』と同時期に起こった『 アルテミシオンの海戦』を描き、ペルシャの王クセルクセスを掘り下げているのも特徴的。

その公開直前の予告編を見て、スクリーンを鮮血に染め、お上品なアカデミー作品関連をぶっ飛ばしましょうか…フフ!


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2014年02月19日

マン・オブ・スティール日記2 作り手の醍醐味編

20140216米の映画関係者の間で話題になっていた映像をご紹介しましょう!

それは昨年公開のザックスナイダー監督作品「Man of steel」の主役が目覚めて空に飛び出すシーンを16ヶ月の赤ちゃんが見た時の様子をvideoに収めたものなのよ。

勿論、この作品の事など分かるわけも無く、ただ感覚的にとらえた赤ちゃんの様子なんだけど、これがとても純粋で感動したのよね。

瞬きも少なく、ひたすらスーパーマンと同期しながら画面に引き込まれる子供のリアクションはコンテンツの作り手として嬉しい限りなのよ。この、感動の原点的な部分を感じたいがためにエンタテインメントは存在するのよ。

一見すると何の事はない子供のリアクションだけど、これがとても大切なのよね。この感覚を作り手は忘れてはダメね。

ちょっと話はずれるけど、子役のリアクションって特に日本の場合は大人が考えた子供の演出になってて、決して子供の反応じゃないのよね。演出家や監督、脚本家は子供に限らずもっと観察力を身につけなさいと言いたいですね。

いずれにせよ、ピュアな感動とは何かを思い出させてくれる映像でした。


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2013年12月06日

レトロ&オルタナティブポスター日記2 光と影編

20131206前回のオルタナティブ系映画ポスターで、作品哲学の抽出は簡単そうで難しいってお話したけど、今回はマケドニアのアーティストMarko Manevの作品を何点か紹介するわ。

特にMarko Manevに関しては詳しくないのだけど、その作品がとても印象的だったので4作品をピックアップ。

先ずは「ブレードランナー」…舞台となるあの本社ビル窓からレプリカントのレイチェルの後ろ姿…どことなく無の世界を感じさせてくれる…漠然たる不安感を見事に表現してるわね。

2作目は「2001年宇宙の旅」…モノリスに群がる猿たちを進化へと導く聖書的な構図は、神感を素晴らしく表現してる…このレイアウトには明らかに十字架を暗示させてるわよね。

3番目は「エイリアン」…遠近法に奥に対峙するリプリーに闇から襲いかかろうとするエイリアンの緊迫感がとても良く表現されてる。

最後は「ウォッチマン」…元々抽象化の難しい作品だけど、センターに白抜きのDr.マンハッタンを配置し、歯車と宇宙で空間における定理の存在とその基本単位でもあるDr.マンハッタンが原作者アラン・ムーアのグラフィックに勝るとも劣らないアートよ。

4作品に共通する階調表現は、作品事の光と影の意味する構図をその階調の中に想像させる手法だけど、出来上がった作品は単調なれど、その制作過程は奥深い思考が必要とされるわ。

将来デザインの道を考えてる皆さん…是非参考にどうぞ。


http://www.markomanev.com
【Marko Manev web】

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2013年09月07日

マン・オブ・スティール日記1 リスペクト&ビルドな快作!編

20130906今夏は「パシフィック・リム」「スタートレック/イントゥーダークネス」等、本当に待ちに待った映画の公開が目白押し!そしてザック・スナイダー監督の「マン・オブ・スティール」も楽しみで仕方なかった1本よ。

ブログでも「300」「ウォッチマン」「ガフールの伝説」をはじめとする彼の作品を紹介してきたけれど、その類い希なる感性には毎回ノックアウトされっぱなし。そんなスナイダー氏が「スーパーマン」に挑むのだから、どんなに濃度の濃い作品が生まれるだろう・・・と去年から期待に胸膨らませていたのよね。そして、やってくれました、見事にスーパーマンの苦悩と葛藤を見せてくれたわよ!

初期のアメコミ映画は、原色でベタ塗りされてきた様な映像と単純なストーリー展開でコミックらしい部分を強調してきたのよね。でも近年「バットマン」3部作や「アイアンマン」をはじめとする作品等に見られるように、ストーリーを掘り下げ、奥行きのある人物描写をすることでテーマをずっしりと伝えているわ。

そういった制作陣のオリジナルを守りつつリスペクト&ビルド的な試みからアメコミ映画は著しい変革を遂げ、今やその地位は不動のものに。そしてその最新作である「マン・オブ・スティール」、単に「スーパーマン」の物語では無く"鋼鉄の男"と表現した所以は、本編を見終わったあとにじわじわと伝わって来るわ。スナイダー氏が描くスーパーマンは空を飛び人助けをするヒーローではなく、故郷や同胞、家族愛を尊び、己の宿命に翻弄されながらも生命をかけて未来を切り開いていく、本当に強くて優しいヒューマンよ。

ボロボロにもなるし、感情的に怒ったり泣いたりもする・・・そんなヒーローらしからぬ人間臭いところがリアルに描かれ、見ている側がよりシンクロ出来るの。物語はスーパーマンの故郷クリプトン星が崩壊の危機を迎え、彼の両親がクリプトン星の全てのを息子に託して地球に送り込むのよ。スーパーマンは地球の養父母にクラークと名付けられ大事に育てられるけど、その特殊な能力に気づきやがて自身の使命を知ることに。

そんな時、クリプトン星で父と対立していたゾッド将軍が彼を追って地球へ到着するの。彼はクラークの持つクリプトン星再興のためのデータを奪おうと、地球を混乱の渦に。ゾッドを阻止すべく、スーパーマンは遂に立ち上がる・・・!という内容よ。

スーパーマンを演じるヘンリー・カビルは、全身から漲る誠実さとそのルックスで、スーパーヒーローを演じるべくして生まれたような役者。「プレミアム・ラッシュ」でヒールを演じたマイケル・シャノンのゾッド将軍は見事はまってるし、特に素晴らしかったのはスーパーマンの母を演じたアィエレット・ゾラーね。

スナイダー作品ではお馴染みの"強い女性"が常に登場するけれど、その存在感と描写が実に素晴らしい。見所は日本の漫画からインスパイアされた、スピード感溢れるアクションシーンや鉄をモチーフにした特殊効果など様々ではあるけれど、個人的にはスーパーマンが自我に目覚めたシーンで、ハンス・ジマーと12人ドラマーのオーケストレーションがシンクロする様は鳥肌ものよ。

もうひとつ忘れてはいけないのが、物語の世界観を深める通信機などの小道具と衣装ね。とにかくデザインが秀逸で、無駄の無い未来らしさと美しさ…なによりそれらを違和感無く着こなす役者の力量に天晴れ!としか言いようがないわ。故郷を愛し守ろうとしたスーパーマンとゾッド将軍…この2人の考え方は異なれど思いは同じ。そこから生じた亀裂は計り知れないけれど、それぞれの愛は深かったわ。

果たして自分が今自分の故郷に対してそこまでの愛情を持てているのか、自分が存在する事で何が出来るのか、そんな風に考えたことがあっただろうか・・・と自問自答してしまった。たかがアメコミ映画と侮ることなかれ!脆い鎧を身につけていたとしても、鋼鉄の様な強い意志を持って生きて行かねば・・・そう強く感じた快作よ!

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2013年06月19日

ライズ・オブ・エンパイア日記1 戦場は血の海編

20130617あの衝撃的な「300」の続編「300:ライズ・オブ・エンパイア」の予告が遂に公開…ザックスナイダー監督が一躍有名にさせた作品でしたよね。

一体、その続編って物語的に可能なのかって思ってたら、前作の『テルモピュライの戦い』と同時期に起こった『 アルテミシオンの海戦』をテーマにしたようで、敵は「300」同様、ペルシャの王クセルクセス。

予告を見る限る、クセルクセスの怪しさがましてる感がありますが、今回はそのクセルクセスのNo.1的なエヴァ・グリーン演じるのアルテミシア女戦士が凄そうです。

ザックスナイダーは制作総指揮的なポジションで、監督はゲーム「Halo」でのCMで評価されたノーム・ムーロ…期待大の作品です!日本公開は多分来年の夏頃でしょう。



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2013年01月04日

ガフールの伝説日記 子供は見なくていい!編

20130103「300」「ウォッチマン」と映画界に挑戦状を叩き付けてきた鬼才ザック・スナイダー監督の次の作品は・・・と、待ちに待って公開された2010年公開の映画「ガフールの伝説」…世間では過小評価されているようなのでここでレビューを。

彼にとって初のアニメーション作品なのだけど、これがまたスナイダー色満載でお見事!R指定ではないので子供達も閲覧可能なのだけど、これはやはり子供が見る作品ではないわね。アメリカではただのフクロウのアニメだと思って見に来た子供がトラウマになりかけたという逸話も・・・。

映像的にグロテスクとなシーンがある訳でもストーリーが恐ろしい訳でもないけど、心にグサグサと思い楔を打ちくけてくるのは毎度のことよ。きっとR指定にしていたらもっと思うように表現出来たのだろうなと思うけど、そこは大人の事情で仕方なかったのでしょうね。

原作はキャスリン・ラスキーによる同名のファンタジー小説で、フクロウの世界が舞台よ。父フクロウから、世界征服を企む純血団からフクロウたちを救った勇者達の伝説を聞き胸躍らす幼きフクロウ・ソーレンと妹。そんな兄を冷笑し、父の愛情を受けるソーレンを嫉妬する弟のクラッド。フクロウ一家は平和に暮らしていたけれど、ある夜兄弟は喧嘩の最中巣から落ちてしまい、純血団に捕らえられてしまうの。

ソーレンは命からがら脱走し、伝説のガフールの勇者の国を目指すけど、クラッドは純血団に自分の居場所を見つけるの。純血団とガフールの勇者、兄と弟・・・ふたつの戦いが交差し、再び伝説が蘇る・・・という壮大な物語よ。

とにかくフクロウの毛の質感や雨や風、火、水などの表現には目を見張るものがあるけれど、何よりも素晴らしいのはフクロウたちの"目"の表情よ!囚われたソーレンの自信なさげな目が試練を受け成長していくにつれて大人びてきたり、兄を殺してでも自分の存在意義を証明しようと悪の道に墜ちたクラッドが邪悪な目つきになってきたり、純血団の美しき女頭領は赤いアイラインを切れ長に描いてその悪女振りを体現していたわ。

そして、純血団は爪でつかみ取るように捕らえるけど、勇者たちはそっと優しく持ち上げる様に掴み導く・・・こういう細かい描写も徹底していて素晴らしい。

人間の俳優でも演じるのが難しそうだけど、それを描くことで表現出来るなんて・・・どんな訓練を積めば出来るようになるのかしら。登場するにはフクロウとヘビだけなのに、人間が演じる以上に活き活きとしているのは何故?

それはきっと一人一人・・いや、一羽一羽の背景や性格がきちんと描かれているからなのね。また凄い作品を叩き付けられました!今回は珍しく日本語吹き替え版で見たけれど、一人を除いてほぼ完璧なキャスティングだったわ。まだご覧になってない方は是非吹き替え版で!あとは妹フクロウの可愛らしさにノックアウトされてくださいね・・・うふふふ。

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2012年12月27日

300日記1 絵画的芸術映画編

20121219年末に映画でイライラ解消!!そんな時はこれよ…「300」

この一年で出会った嫌な奴やアホな出来事に地縛霊、それを衝撃的なザック・スナイダー監督の出世作「300」で地底の底に蹴り落とし、責め来る首をめった切りしてあげましょう!!

あ、まだ見てない方のためにご紹介…紀元前480年、スパルタ王レオニダスの元にペルシアの使者が訪れ服従を要求するの。誇り高き戦士の国スパルタはこれを拒否し、わずか300名の軍勢で100万のペルシア軍を迎え撃つというという壮大なストーリーなのだけど、とにかく実写とCGの境がわからない~。

画像のコントラストがはっきりしている為独特の質感があり、場面場面が1枚の絵として完成しているのよ。セリフを発しているから明らかに実写なのに、もしや絵なんじゃないかと錯覚する事がしばしば…こんな事は初めてだわ。

見どころは戦闘シーン!150/秒コマのカメラを3台同時に回し映像のスピードを瞬時に変えて編集する事によって、見事に緊張感のある場面が完成してるわ。更に驚いたのは生贄にされた女性が目覚めるシーンかしら。水中で撮影された映像を加工したらしいのだけど、ゆらゆらと踊るように目覚める美女はとても神秘的で、牲になる悲壮感が漂っていて良かった~。

そして何より忘れちゃいけないのは個性的なキャラクター!ペルシア王はエジプト人のような太いアイラインと山形眉毛で妖しい魅力を醸し出していてインパクトNO.1!彼のハーレムにはヤギの仮面を被った吟遊詩人がいたり、セクシーな踊り子さんがいっぱいなの。一瞬「サバト」を彷彿とさせるものがあるけど、とにかく見ていて飽きないわ。ペルシア兵も日本の戦国武将のようなコスチュームだったし、様々な国の文化が混ざりあい融合して独特の世界を完成させてるのよ!

生身の人間の撮影より、その後のコンピューターでの加工や編集に時間をかける事によって、ここまでの作品が出来るというのは物凄い事だわ。もうこうなったら、作り手側の世界観と想像力が勝負になってくるというわけね!…皆さんもスパルタの精神で戦い抜いていかないと・・やられるわよ…いや、やられる前にヤッテヤレ!!

あ、これを書いてたら来年公開のザック・スナイダー最新作「Man of Steel」の予告編が届いたのでまだの方はご覧あれ…あの「Superman」なんだけど、世界は神のような力を持つ超人が存在することを許すのかがテーマとなってるのよ…今から楽しみね!

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2012年12月25日

ウォッチマン日記 沈黙は・・編

20121228クリスマスに見る映画と言ったら、これ…ザック・スナイダーの「WATCHMEN」よ。

この作品は公開当時色々な意味で興味津々の映画だったの。まず、グラフィック・ノベルであのヒューゴ賞を授与されてる事。映画化の企画構想に20年以上費やし、この世界観を2時間で映像化するのは無理とされ、その間権利もあちらこちらに移り、結局法廷にまで持ち出された事などなど!

原作者のアラン・ムーアは未だに映画化に異論を唱え、今回もクレジットを拒否し原作作画のデイヴ・ギボンズに印税権利を委譲、彼曰く「WATCHMENを映画的だというが、それは間違い…まったく正反対の作品」だとか。

物語の核心はまだ見ていない方の為に言わないけど、一言で表現するなら、『沈黙の黙示録』でしょう。ここに描かれているのは単純なダークな世界と言うものではなく、人間の定義、神の定義、生きている意味、気付かない地獄、進化と心…等々、パラレルに入組んだ人間の業を3時間に押込めているわ。

ベースは平行世界的次元で現実に起きた、ケネディー暗殺や米・ソ連の核ミサイル危機、ベトナム戦争等を背景にし、そこにアメコミ的なヒーロー達が登場するのだけど、一般的な善悪二元論で活躍するのではなく、横軸として彼らの立場や意識を通して"人の業"が描写され、縦軸として神的な哲学・自然が表裏一体しながら複雑な景色を作り出してるの。

もし地獄を描くとしたら、怖く醜く表面的な部分を露出させるのはとても簡単な事だけど、そこに至るまでの過程を作品にしろと言われたらかなり難しいと思うわ。映画化は勇猛果敢にも短時間でこの世界観に挑戦する訳だけど、それを請負った監督があの「300」で独自の絵画的映画を低予算で作ったザック・スナイダーよ。

「300」でもフランク・ミラーのグラフィック・ノベルを映画化で大成功させた逸材だから当然の帰結だったのかもしれない。残酷的(血みどろだけが残酷ではない)な描写も多いけど、この描写を否定すれば"人間の持つ非道徳的な哀れみ"とでも活字で表現するしかないわね。つまり、自己矛盾が生じる訳だから…。前作で使われた技法も「WATCHMEN」でもさらにレベルアップ。

そして、映画化困難の最大の理由とされたのが、複雑なエンディングとその映像化への予算と言われてきたわ。確かに見終わって3時間でよく納まったなと感心、いや同情!?。この物語の背景はコミックの場合、その質感から読者が100万倍に想像力を膨らまし自分の網膜だけに投射されたるのだろうと…だから、原作者のアラン・ムーアは上記のような発言をするのだろうと確信したわ。

動画は見るものをその世界に引きずり込む事ができるけど、創造性が欠けてしまうのも事実。その欠落する創造性をどうやって覚醒させるかが監督の力量だけど、さすがスナイダー!頑張ったわ!! 

今、この文章を読んでも物語があまり把握出来ないと思ったあなた!そう、そう言う作品なのよ~。と言う事で、どうでしょう、今年のクリスマスはダークなヒーロー映画で考え込んでみてわ…フフ。


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2012年03月02日

サッカーパンチ日記(後編) 不意打ち食らいました!編

20120231さて、引き続き映画「サッカーパンチ」について語らせて頂くわね。

ストーリーは前回お話した通りなんだけど、登場人物も実に深く豊かに描かれているわ。特に興味深いのは精神病院で少女達を仕切る看護師のブルー、そしてショウのダンスを指導するマダム・ゴルスキーね。ブルーは表向きは看護師だけど娼館を仕切るボス的存在で、一見少女達に紳士的に振る舞いながらも、気に入らないと即暴力を振るうという我が儘な子供のような独裁者。

後半偏執的な愛情をベビードールに見せるのだけど、その狂気とつたなさをオスカー・アイザックが見事に演じている。そしてカーラ・グギーノ演じるマダム・ゴルスキー・・・美しい女優陣の中で一際凛とした美しさを放っていたわ!彼女は郭で言う"遣り手"のポジションなんだけど、少女達に生きる強さを示唆していたのよ。マダム自身ずっとブルーに怯えて言いなりだったけど、最終的に彼女も別のステージで戦いに挑んだのよ。

本編ではエンディングのみとなったけど、この2人のショウは実にゴージャスで、ダンスも衣装もセットも本家のMoulin Rouge以上の出来映えじゃないかしら。ブライアン・フェリーの「Love Is The Drug」をチョイスしたのも素晴らしい!監督がこのシーンにはかなりのこだわりと時間と予算をつぎ込んだのがよくわかるわ。

そして忘れちゃいけない、ベビードールと共に戦った少女たちも非常に魅力的よ。いつも姉に守られながら自由奔放に行動するロケット、臆病だけど気立ての良い"黒髪"のブロンディ、人に合わせてしまうけど仲間思いの東洋美女アンバー、そしてこの物語の真の主役であるロケットの姉、強気で慎重なスイート・ピー・・・一見コミカルな呼び名だけど、どのキャラクターもその名前が示すままの容貌ではあっても奥底にある生きる逞しさが美しい。人間は過酷な状況に陥った時一瞬守りに入るわよね。でもその逆境を脱する為に戦わなければならない。

今回この作品で少女達は5つの戦いを挑んだわけだけど、全て成功したわけでない。犠牲を払ってもどこまで戦い抜けるのか、最終的に何を得るのか・・・自分の生き方について改めて考えさせられてしまったわ。ザック・スナイダーは見る側にいつも重苦しいものを突きつけながら、最後は内面と向き合わせる名人だ。だから清々しい、悟りに近い境地に立たされてしまう。

日本ではあまり評価されていないようだけど、それはビジュアル的な部分のみだけをなぞっているだけだからでしょうね。

彼の音楽の選択のこだわり、ベビードールが病院へ向かうまでの経緯をセリフ無し、音楽のみで表現した前半部分、5つの戦闘シーンの物語の背景、ベビーが使用した刀の刃の部分に描かれているこれからの物語のシンボル、最早ザック色と呼んで良い映像の質感・・・挙げたらキリがないけど、事細かな部分まできちんと世界観を作り上げているからこそこれだけの物語を描けるのよね。すべてにやられっぱなしで語る言葉が見つからないわ!

今作では監督がイラストレーター、寺田克也氏にコンセプトデザインの依頼をしていたり、各所に日本贔屓が見え隠れしていて、日本人として本当に光栄よ。とにかくこの作品が「エンジェル・ウォーズ」ではなく「サッカーパンチ」="不意打ち"なのか是非DVDで確認してみてね!音楽については、またの機会にお話しするわ!

pipopipotv at 00:01|PermalinkComments(0)

2012年02月29日

サッカーパンチ日記(前編) 邦題タイトルに偽りあり!編

20120229鬼才・ザック・スナイダー監督が、2011年に世に送り出した映画「サッカー・パンチ」。日本で配給側が「エンジェル・ウォーズ」という稚拙なタイトルを付けてしまったが為に、その内容の真意は伝わらなかったわ。でも間違いなくこの作品は、2011年の最高傑作と言えるわね。

公開前内容の一切を明かさず、本編の予告映像がアップされたのだけど、その重厚な映像と世界観に一体どういうストーリーなのかドキドキさせられたの。実際は想像通り、いやそれ以上の興奮をスナイダー監督を与えてくれたわ!物語は財産目当ての義父に母を殺された少女が、妹を守ろうと義父に発砲。怒り狂った義父は少女を精神病院に入れ、ロボトミー手術を受けさせようと目論むの。しかしその病院は名ばかりで、裏では少女達を食い物にした娼館・・・厳重な監禁によりそこから生きて出られた者は誰もいないという恐ろしい館だったのよ。

病院は夜になると「Moulin Rouge」のようなショウが開催され、地元の権力者や金持ち達が少女達を目当てにやってくるの。少女はここで「ベビードール」と名付けられ雑用をこなす日々を送っていたわ。ある日、ショウのプロデューサーであるマダム・ゴルスキーにダンスをしてみろと言われ、渋々踊ることに。ダンスをしている間、ベビードールは無敵の刀を持ち、仲間の少女達を率いるリーダーであり、どんな危険な戦闘にも果敢に挑んでいく戦士になるの。

ここでいう現実の世界では、人の心を奪うほどの見事なダンスを踊るベビー・・・しかしもうひとつの世界では向かうところ敵無しのパワーで様々な敵と戦い続けている。ベビーのダンスの素晴らしさと、自由への強い決意に打たれた少女4人は、やがて彼女と共に病院を脱出する決意をするの。そこから5人の戦士の戦いが始まったわ!彼女達が戦うステージは4つ。北斗の拳を思わせる大きな寺院でのサムライ・ロボットとの居合い、巨大なドラゴンが眠る城での母ドラゴンとの戦い、ドイツ軍を思わせる兵士の亡霊達との空中戦、そして暴走するアンドロイド達の爆弾の阻止・・・すべて賢者と呼ばれる男性の導きがあり、どこかしらゲーム的な雰囲気があるけれど、それぞれの戦場にきちんとした背景と物語が作られているのよ。

セーラー服をアレンジしたベビードールの戦闘服や、少女達の軍服をモチーフにしたボディスーツを一見しただけでアニメ的だと指摘する批評にはうんざりだけど、ベビードールが過ごす辛い現実世界、そしてダンスする間だけ存在する空想世界、どちらが本当の現実なのかは本編を見終わってからの各々の解釈によると思うわ。(後編に続く)

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