エリザベス・デビッキ

2017年06月01日

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー日記2 グッとくるリミックス編

20170601数々マーベル作品ではそれぞれの素晴らしさに唸らされてきたけれど公開中の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー2:リミックス」には唸らされるというより首根っこを掴まれた感じよ!!

当初はあまり期待していなかったのだけれど評価の高いレビューや興行成績が物語る通り、これはかなりグルーブの効いた”名盤”だったわ…結局のところ立て続けに通常版と4DX版を楽しむという結果に・・・。

物語は前回ロナンの手から宇宙を救ったはみ出し者チーム「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が、強大な力を持つ黄金の惑星の指導者アイーシャから仕事を請け負う所からスタート…しかしチームの一員、アライグマのロケットのいたずらにより彼女からの怒りを買ってしまい総攻撃を受けてしまうの。

その危機を間一髪で救ったのは、なんとクイルの本当の父であるエゴよ…クイル達を追うアイーシャ軍団、クイルの育ての親である宇宙海賊のヨンドゥ、そして万能の力を持つ謎めいた父エゴ、それぞれの陰謀や思いが交錯、銀河に最大の危機が訪れてしまう・・・!!果たしてガーディアンズ達は再び宇宙を救えるのか!?という展開よ。

興味深いのはクイルとガモーラのラブロマンス云々というものは横に置き、これまで対立してきたクイルとヨンドゥの親子、ガモーラとその妹ネビュラの家族の絆もメインテーマながら、敵であるにも関わらず似たもの同士呼応したとしか言いようのないヨンドゥとロケットの結びつきね。

見終えた後、今回の主役は紛れもなくヨンドゥだったのだと思い知らされたわ…後半彼がロケットに、仲間を大事に思っているくせにわざと憎まれ口を叩いたり、困らせたり、素直に自己表現出来ずにいるのは心の奥底に大きな穴が開いているからだと言い放つシーンがあるのだけど、これは彼自身が己を自己認識しロケット自身もその言葉により自分の内面に気付くという重要な場面。

物書きとして思う事だけれど、この2人は紛れもなく監督自身であり、過去に色々と経験し乗り越えてきたからこそ彼らを描ききれるのだと痛感したわ。

どのキャラクターも魅力的で、ベビー・グルートのキュートさは勿論だけど、触覚テレパスのマンティスの素直な可愛らしさ、単細胞で筋肉バカのドラックスの開けっ広げな元気さ、姉を愛するあまり殺そうとするネビュラと、これだけ沢山のアクの強いキャラが登場していながら誰も薄まらず、それぞれの生き様や思いがしっかりと描かれているのが素晴らしい。
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見どころも満載過ぎ・・・というか、どのシーンに於いても見どころがあるのよね…まず核になる部分が点で打たれて明確、続いてそれを絶妙なテンポで伝えてくる、更に少量のギャグで味を引き締めるといったような神業!!…しかもそれが、流れるような自然さで繰り広げられるのが恐ろしいわ…まずオープニングには度肝ね。

凶悪な生物に猛攻撃を仕掛けるガーディアンズ、その戦闘の最中クイルの好きな音楽に合わせて自分の世界に浸り駆け回る無邪気なグルート…その細やかな表情や動きに目を奪われるけれど、戦闘中にも関わらずグルートに注意を喚起する親のようなメンバー達が非常に良い。

そして今回敵となった黄金のアイーシャは「コードネームU.N.C.L.E」でも冷たい美女を演じたエリザベス・デビッキ!!これはまたはまり役よ。また、アライグマであることに嫌気がさしているはずのロケットが毛繕いしその姿に心を奪われたマンティスが「撫でて良い?」と手を出して噛まれそうになるシーンは絶対猫を飼っているに違いないと確信を得たほどの自然さ…更に捕らえられたヨンドゥとロケットを助けようとグルートがお使いをするドリフ的数段オチなど、前半笑い所が絶えず盛り込まれていたので後半の重厚さが更に胸に深く突き刺さってくる…この緩急こそが名作の証なのだと納得させられたわ。

そしてその名作に欠かせないのが音楽!!…今回も要所要所の音楽の使い方が素晴らしいわ。舞台は宇宙でも、クイルの母が残した70年代ミックステープからセレクトという形を取っているので、フリートウッド・マックやサム・クック、パーラメントなど当時の名曲が登場。選曲も良いのでシーンやキャラクターに深みが加わって更にひと味増しているのよね…エンディングもレコードの紙ジャケを意識したデザインや色味になっていてお洒落なの。

4DXだと仕掛けがフル稼働、というくらいのオンパレード…まずは落ち着いて通常版を楽しんでからリミックス・バージョンという順番で楽しむのが良いかもしれないわ…とにもかくにもキャラクターのセリフからだけでも、どれだけ監督は色々な映画を見て色々な音楽を聴いているのかと感心させられるばかり。

作品を通じて監督自身のユーモアの裏にある真面目さ、人なつっこさ、思慮深さなどを垣間見たような気がするわ…物を創れば必ず自分というものが投影される…物語の中で己の分身達がどう息づき、どんな人生を紡いでいくのか・・・もしかしてそれが見たくて自分はものを創るのかもしれない…ロケット同様、色々なことを気付かせてもらったGOG・・・あと2回くらい劇場で見ようかしら。

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2017年03月27日

コードネームU.N.C.L.E日記 元祖スパイ・コンビ編

20170309このところスパイやアメリカとロシアの関係について取り沙汰される事が多くなったわね…旬という事でもないけれど重い雰囲気を払拭すべく2015年「コードネームU.N.C.L.E」を鑑賞。

1960年代アメリカや日本で放送された大人気のスパイTVドラマ「ナポレオン・ソロ」のリメイクなのだけど「スーパーマン」ヘンリー・カヴィルに「エクスマキナ」アリシア・ヴィカンダーがキャスティングされているという事で期待度は上昇。

更にガイ・リッチー監督の味付けによりオリジナルの風合いを活かしつつ、お洒落で痛快な仕上がりになっていて大満足よ…凸凹コンビが繰り広げる痛快劇の元祖でありシャーロックにワトソン、トミーとマツ・・・そのテンプレートから派生した作品は数知れず。

物語は1960年代の東西冷戦時代、ヘンリー演じるCIA凄腕エージェント、ナポレオン・ソロと、これまたKGB強靱なエージェント、イリヤ・クリヤキンが政治的な対立を超えて協力し核兵器拡散を企む国際犯罪組織を阻止する任務を請け負うの…更に組織に誘拐された科学者の娘、アリシア演じるギャビーを2人で護衛することに…凸凹プラスヒロインのトライアングル・チームは犯罪組織に立ち向かう王道なストーリーよ。

この3人、ビジュアル的にも完璧すぎながら嫌味が無く自然体なのよね…特筆すべきはファッション・・・変装の為ショッピングをするシーンはなかなか興味深く、ブランドに詳しい男性2人のコーディネイト論争に現実的なヒロインの応酬、そして何よりファッション誌さながらにツィッギー・スタイルのワンピースにジョッキー帽を身につけたギャビーのキュートさは神懸かっていたわ。

ナポレオンのドン・ファン的かっちりスーツスタイル、クリヤキンの行動派ハンチングもその人間性をを体現していてお見事よ…そして敵方の妖女ヴィクトリアのゴージャスなドレスやアップヘアやメイク、ポンチョ・コート等の着こなしは圧巻。

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ギャビーがポップな白ならヴィクトリアはシックな黒、という様に視覚的に対照的なのも良いわ…ストーリーやキャラクターを掘り下げるというより、その小気味よいスピード感と絵作りのセンスの良さ、そして様々なアプローチの音楽が効果的に登場してシーン毎に楽しませてくれるの。

個人的にヘンリーはスーパーマンのイメージが強いので、こういったコメディタッチはどんな色合いになるのだろうかと想像が付かなかったけれど、その全身から滲み出る生真面目さや品格が良い味を出していて納得。

エンタメ性十分のアクション+エスプリの効いた会話、スパイス的恋愛劇、ファッションと見どころは多いので、気分転換と美しいものを愛でたいと思う方には是非オススメ!!まだ晴れ間の見えないトランプ政権の現状にはうんざりだけど、この凸凹コンビが実在したら・・・面白い事になりそうね。

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