エンタメ戦術
2014年04月30日
CM日記 一期一会編

Twitterの海外の方がこれは面白いCMだと呟いてるのを発見…早速見てみると確かに才気あふれるCMだったので早速ご紹介よ。
作品は英国ニュース系メディアのThe Sunday TimesのCMで、その中のカルチャーコーナーをとてもコンパクトに案内してるものだげど、これが実に奇抜なアイディアなのよね
主人公はロダンのブロンズ像「考える人」から始まり背景と照明をリアルタイムに変えて、なんと「フォレストガンプ」の有名なワンシーンに、更に話題のTVドラマ「マッドマン」のオープニングシーンや「ET」へとシーンは変化し、〆は何の映画かなと思ったら意外な展開でダフト・パンクのアルバムジャケットに!
あ、このCMは映画コンテンツだけでなく音楽も含めたカルチャーなんだなときっちり表現してるのです。さしずめ、日本だったらタレントが出てきてワーギャーワーギャーのパターンが多い中、ワンカット長回しで見る側に印象付けるのは流石ですね。
元々、タレントに頼らない英米系のCMは本当の意味での企画力が勝負なので、その中でも際立つ作品があるとセンスの良さにビックリします。国内の大手代理店ももっと想像力・発想力豊かな表現手法を見せていただきたいものですね…特に近年は酷すぎますから。
2014年03月26日
エンタの現場日記2 お金にならない職業、思い出作りかビジネスか!?編

一度は憧れる人も多いだろうけど現実は実に厳しいわ。昔、友人で声優を目指し大手の専門学校に通った子もいたけど、結局卒業と同時に就職したの。彼女は在学中に自分の能力の限界と、プロとしてやって行く為のルックスと営業力が必要が無いと判断し諦めたの。
ずっとアニメの声優を目指していたいたのだけど、当時はアイドルのような可愛らしい声優が注目され始めた時期だったので自分には無理だと思ったしまったらしい。
ある声優プロダクションの代表によると、全国で声優1600人いるうち1割はフリー、8割は声優の仕事だけでは生活出来ないのでアルバイトをしてるんだそう。しかも事務所所属でない『預かり』や『凖所属』声優だけでも850人以上いると言われてるんですって。仮に正式に所属出来ても仕事が無いのでオーディションの連続・・結局は融通の利くバイトで食いつなぐしかないのよね。
アニメの声優に抜擢されてもギャラが高くなったら要らないと言われてしまう悪循環。実際に仕事でアニメの現場に携わった事はあるけど、憧れの業界に足を踏み入れてその狭き門ぶりと厳しい状況に愕然とする人が殆どだったわ。それでも努力と知恵と情熱で挑んだ人が今もなお仕事を続けていられるようね。
現場で仕事の厳しさから挫折しがちなのは専門学校出身者の方が多いと語っていたけど、それはどのジャンルでも同じような気がする…勿論専門学校を卒業してきちんと自分の仕事を確立している人も居るけれど、そこで知識や技術を学ぶのと同じくらい"どうやって仕事にして行くべきなのか"という事を"リアル"に考えられる人だけが生き残れるのかもしれない。
学校側も利益だけ追っていないで、今後業界を背負って立つ若い人達がビジネスにおいて必要になる部分をたたき込むべきではないかしら。その為には講師のレベルもかなり高いものでないといけないから難しいけど・・。まだまだだなあ・・頑張れ日本!!
2014年03月25日
ITと音楽日記 インフォメーション・オンガクスキー編

音楽を好きかという問いでは、好きと答えたのは全体の87%なのだけど、IT経験者で比較すると、未経験者は84%、経験者は92%とややリード。
PCで作曲、編集を行う経験に関しては、業界未経験者が17%、経験者が30%と差が開いてきたわ…そして演奏や歌う事を好きだと答えたのは、未経験者が30%、経験者が42%という結果よ。
次いで演奏好きの人が楽器を始めたキッカケとして、男性はミュージシャンに憧れた、曲に感動したという理由が多かったけど、女性は習い事と答える人がダントツというから面白いわね…しかもそのうちの5%がメジャーデビューを目指した事があるんですって!
ITというとどこか根気強くコツコツ仕事を行うイメージがあるし、音楽も自分の表現を音という手段を使って作り上げていくものだから今回のこの集計結果は頷けるのよね…例え人前に出たとしてもNetworkから発信しても、何かを伝えたいという思いは必ず通じると思う今日この頃です(^_^)v
2014年01月29日
エンタの現場日記1 職業としての信頼編

例えば…お家を借りるにしても、銀行からお金を借りるにしても、職業欄に芸能人とか作家とか歌手その他文化芸能的な事を書いた時点で社会的信頼度は一気に下がるのが現実。
昔、バイトで不動産業にお手伝いをしていた時も、賃貸でエンタメ系のお仕事に人には別の職業を書くことをオススメしたこともあったわ。
では、どうして日本の文化事業に関わる人達は社会的な(特に金銭的に)信用度が低いのか専門家に聞いたら今の大衆芸能の基礎となっているのは江戸時代の河原芸人に起因してる部分が多いとの事。
欧・英ではエンタメ文化は王家の庇護の元にパトロネージュ的に育ち、歴史の浅い米ではビジネスとして独自に開花させて今に至ってますが、日本は伝統芸能と呼ばれるもの以外の大衆芸能はいわゆるブラックな人達に管理運営されていて今でもその流れは基本的に変わっていないのが現実なのだと。
未だに大手芸能事務所間のトラブルや芸能人の移籍にしても色々怪しげな人達が列記されるのもさもありなんって感じ。米のワールドワイドのエンタメ専門弁護士も「FBIは日本国内のリスト持ってますよ」って言ってるし困ったものです。
そんな背景もあってか芸能人の職業としての社会的信頼度は低いままなのかもしれません…本来、芸事は特殊技能を切磋琢磨し、それを披露し感動してもらってお代を頂き、それをまた芸の精進にフィードバックさせるのが本来の姿だと思うのですが…どうもそこに介在して甘い汁を吸ってる連中が・・。
因みに、日本の方々はご存じないかもしれませんが、国内で敢行されてるエンタメ系色々なイベントも含めた商売方法は国外では法的に抵触する部分が多くて禁止されているのですよ…例えば、キー局が楽曲の著作権を取得して自社につながる宣伝してはダメとかね…つまり地位を利用しての強制的な利権を限りなく排除するのが目的なんですね…。
まぁ~日本はこんなこんな状況ですから、基本的なコンテンツクオリティが低下して音楽も売れなくて当然・TVキー局離れも当然・学芸会レベルの邦画も当然・・となるわけで…そう言う意味では本当に日本は職業としての信頼度が更に一層酷くなってる現実なんですが、一方で仕事のできる芸の達人はドンドン世界を舞台に活動し始めていますから、これでいいのかとも感じるこの頃です。
今後も国内の現状もお伝えしつつ、進化する世界の流れもお伝えしつつ、BLOGでピックアップしていきますよ~フフ。
2014年01月05日
バーニーズNY日記 チェロ快音ディスプレイ編

去年の暮れ、バーニーズ銀座店の前に人だかりを発見したの。仕事の移動中だったのでなんだろうと思い覗いてみると、ディスプレイの中でチェロ奏者が演奏をしていたのよ!
現座界隈で最もセンスが良く秀逸なディスプレイを創り上げるバーニーズNY…先月ののクリスマスは、映画でもお馴染み「リベラーチェ」と「ストーンズ」をモチーフにした作品で私達を楽しませてくれたけれど、今回はまさかの生ものコラボとは!一目見た瞬間「やられた~」と思ってしまったわ。
ポップなディスプレイの中で奏者がチェロ1本で朗々と演奏を始めると、その力強い音に更に世界が輝きだすのよ。店外に小型のスピーカーが配置されているだけの簡単なセッティングにも関わらず、そのどっしりとしてクリアな音に驚愕よ。
幻想的なディスプレイの中に人が入れば世界観が乱れて違和感が出るはずなのに、奏者の入りもはけも至極自然で見事に溶けあっていたわ。いかにディスプレイと一体化するか、いかに視覚聴覚をフル活用させて世界観を広げて行くのか、そんな試みがすべてプラスになり大成功!よ。
チェロの音に魅せられてどんな曲を演奏していたのかわからず、後で調べてみると全てユーミンの楽曲だったの。彼女の最新アルバムのプロモーションの一環で、ディスプレイもアルバムジャケットのアートワークの世界観だと知り更にビックリよ。私自身ユーミンには全く興味は無いけれど、少し気になるわ。
12月の20日から25日までの間、1日に20分ほどのステージが4回行われていたそうなのだけど、運良くクリスマス・イブに楽しめたのはラッキーね。今年のクリスマスはどんな世界を見せてくれるのか、ちょっと楽しみ!
2013年12月13日
キックスターター日記2 カルマフロー編
先日のブログでピックアップしたキックスターター関連の話題。今日はそもそもキックスターターって何かとか、スタッフがちょっと関わってるシンフォニックロック系のキックスターター系プロジェクトなんぞをご紹介しましょうかね。
日本ではこのキックスターターって名前がクラウドファンディングの代名詞的に紹介されてさきがけのように思われてる方も多いかもしれませんが、キックスターターより前の2008年に「Indiegogo」と言う元証券アナリスト達が設立したものがあるのです。それまで企画や小さなレベルでのクラウドファンディングは存在しましたが、本格的な現在、このIndiegogoとキックスターターになります。
2社の大きな違いは、簡単に言ってしまうと、キックスターターは目標額に期間内に達成出来なければそのプロジェクトはキャンセル。一方、Indiegogoは目標額に達成できなくてもプロジェクトをスタートする事ができるのです。もっと詳しい違い(手数料等)は次回にお話するとして、ここが企画公募する側からすると、さぁ~どちらで始める!?って感じですよね。
戦略的傾向として後発のキックスターターは、Indiegogoのオープンで難しい部分を簡素化し至ってシンプルなフォーマットにして出資する側にも分かりやすくしたシステムと言えるでしょうね。

現状では、キックスターター上では出資者へのリターンは商品やコンテンツなどの【物】と金額金額によっては【名誉】だけですが、Indiegogoは将来を見据えて、株式だったりキャッシュだったりを想定しています。現在、米SEC(証券取引委員会)がこれらのクラウドファンディングに対しての規制緩和を検討中ですから、間もなくお金の流れがよりスムーズになって更なる起業のチャンスも拡大する手助けになるでしょうね。
さて、個人的に音楽分野で注目してるのがこのIndiegogoで資金調達を目指した「カルマフロー」というプロジェクト。これはカテゴリニーするとVideoゲームの部類にされてしまうのですが、実際はちょっと違ってシンフォニックのロックオペラPlayingなるプロジェクトなんですね。
実は目標額若干達しませんでしたが、Indiegogoですのでそのままプロジェクトはスタートして足りない部分は現在もDonateで受付中なのです。シンフォニックメタルですからサポートメンバーもEPICAのシモーネ他多数で、音楽教育的な一面も。生のオーケストラ収録からレコーディングと出資者には様々な体験ができるのも特徴で来年2014年後半のリリースを目指して制作中。
機材の進化に伴って高品質なインディペンデントムーブメントが起こり、次は資金調達と連携してファンと送り手のダイレクトマッチングと、時代はどんどん進化してるけど国内を見渡せば、今だ「紅白に出るのが夢なの・・」的な人達ばっかり・・あぁ、世界からどんどん遅れをとる日本を憂うのです。
【カルマフロー資金調達用PR映像】
日本ではこのキックスターターって名前がクラウドファンディングの代名詞的に紹介されてさきがけのように思われてる方も多いかもしれませんが、キックスターターより前の2008年に「Indiegogo」と言う元証券アナリスト達が設立したものがあるのです。それまで企画や小さなレベルでのクラウドファンディングは存在しましたが、本格的な現在、このIndiegogoとキックスターターになります。
2社の大きな違いは、簡単に言ってしまうと、キックスターターは目標額に期間内に達成出来なければそのプロジェクトはキャンセル。一方、Indiegogoは目標額に達成できなくてもプロジェクトをスタートする事ができるのです。もっと詳しい違い(手数料等)は次回にお話するとして、ここが企画公募する側からすると、さぁ~どちらで始める!?って感じですよね。
戦略的傾向として後発のキックスターターは、Indiegogoのオープンで難しい部分を簡素化し至ってシンプルなフォーマットにして出資する側にも分かりやすくしたシステムと言えるでしょうね。

現状では、キックスターター上では出資者へのリターンは商品やコンテンツなどの【物】と金額金額によっては【名誉】だけですが、Indiegogoは将来を見据えて、株式だったりキャッシュだったりを想定しています。現在、米SEC(証券取引委員会)がこれらのクラウドファンディングに対しての規制緩和を検討中ですから、間もなくお金の流れがよりスムーズになって更なる起業のチャンスも拡大する手助けになるでしょうね。
さて、個人的に音楽分野で注目してるのがこのIndiegogoで資金調達を目指した「カルマフロー」というプロジェクト。これはカテゴリニーするとVideoゲームの部類にされてしまうのですが、実際はちょっと違ってシンフォニックのロックオペラPlayingなるプロジェクトなんですね。
実は目標額若干達しませんでしたが、Indiegogoですのでそのままプロジェクトはスタートして足りない部分は現在もDonateで受付中なのです。シンフォニックメタルですからサポートメンバーもEPICAのシモーネ他多数で、音楽教育的な一面も。生のオーケストラ収録からレコーディングと出資者には様々な体験ができるのも特徴で来年2014年後半のリリースを目指して制作中。
機材の進化に伴って高品質なインディペンデントムーブメントが起こり、次は資金調達と連携してファンと送り手のダイレクトマッチングと、時代はどんどん進化してるけど国内を見渡せば、今だ「紅白に出るのが夢なの・・」的な人達ばっかり・・あぁ、世界からどんどん遅れをとる日本を憂うのです。
【カルマフロー資金調達用PR映像】
2013年12月07日
スタートレック日記12 Renegades編

タイトルは「STAR TREK:Renegades」…ガイドはSTヴォイジャーのトゥボックでお馴染みのティム・ロスにTOSのチェコフが!既に最初の目標額2000万円をクリアーし最終的に約2500万円を確保。
何だ何だと調べてみると、本家スタトレとは違い、コアなファン達が作りあげた世界を本家のキャストが手伝って構成した完全なオリジナルコンテンツだったのよね。それも監督はトゥボックのティム・ロス…役者も過去のスタトレシリーズからトゥボックとチェコフは勿論の事、ドクター役のロバートピカードにイチェブ他がキャスティングされてるし。
物語はスタトレTVシリーズ「ヴォイジャー」の最終話から10年後の設定で連邦にとある危機が迫るのだけど、その解決にトゥボックが指揮官としてならず者(Renegades)を集めて闘いに挑むという事らしいのよね。
企画に5年の歳月をかけて、先にパイロット版的な「Of Gods and Men」なるvideo撮影の90分作品を公開してキックスターターで展開したようね…現在は撮影真っ最中らしいわ…で、早速予告編を!
本家のTVシリーズの1話の予算からすれば少ない額だけど、それはコアなファンが付くことで計り知れないパワーが生まれる図式よ。撮影機材もREDを使用しプロの制作陣も全面バックアップしながら進行してるらしいわ。スタトレのトレードマークその他はCBS/Paramount Picturesのものだけど、それも権利的にクリアーしてるから世界観も崩れる事はないし。
それにしても、このファンと制作者との絆の深さは凄すぎるわ!本家のTVシリーズが終了して結構な月日が経ったけど、ファンのフラストレーションは「だったら自分達で作るよ!」なんですからね…そしてそのモチベーションにオリジナルスタッフが加わって始動する…いやさせる・・無いものは自分で作るって言う開拓者精神を感じたわ…日本じゃ絶対にありえないし・・。
因みに、ここだけの話、本家のCBS/Paramount Picturesもこのような動きに刺激されてか新たなTVシリーズを2015年以降に発表するとの情報も入手してるわよ!新クルーによる映画も大成功してるし、一気にまた新しいスタートレックの時代が始まりそうな予感ね!…ふふ、v( ̄^ ̄)長寿と繁栄を!
【STAR TREK:Renegades WEB】
http://startrekrenegades.com/home/
2013年11月29日
キックスターター日記1 GO or Canceled編

昨年の暮れにBlogでピックアップしたビョークのiPad用アプリ「Biophila」…リリース後はAppleの強力なバックアップもあって大ヒットしたのですが、もちろんこの時点でアンドロイド版リリースの予定は全くなかったのですね。
ところが、ビョークファンから教育的見地から是非アンドロイドとWindows8版も!という要望で彼女が選んだ戦略はKickstarter…でも残念ながら公募期間中に目標額に達せずファンドはキャンセルに…ビョークの知名度を持ってしてもダメだったわね…でもキックスタートではダメだったけど、この教育的価値を認めたスポンサーが後に現れて無事アンドロイド版は完成したから一概に失敗とも言えないわ…メッセージを伝える手段としてのキックスターターも存在価値があるのね。
逆にエンタメ系で成功した例では、米で人気だった海外ドラマ「ヴェロニカ・マーズ」の制作陣が映画化しようとスタジオ側にプレゼンしたのだけど「大手配給会社が製作する作品としてふさわしくない」と難色を示しNG…そこで2億円を30日間で集められたら制作するとの条件を取り付けキックスターターしたのよね。
ファンの方々に支援してもらうためにTVシリーズに出演した懐かしのキャストたちが詰めかけるという“ファン大興奮”の動画を作ったりと、ファン視点のプロモーションを短期間で展開…結果たった1日で2億円を集めるのに成功…KickStarter上史上最速の100万$を集めたプロジェクトになったわ…映画は2014年公開予定で大成功した一例と言えそうね。
ちなみに100万円以上出資したファンにはウェイター役での映画に出演することができる権利!セリフまでついてくるから嬉しい限りよね。あと、50万円以上では出資者の住む街で50名を招待して試写会開催とか色々な企画盛り沢山。PIPOKO的にウケタのは4万円以上だと、主役と原作者が1年間Twitterでフォローしてくれるとか!
日本でも似たようなクラウドファンディングサービスが始まったけど、基本的に出資法だったりとか色々規制があって、なかなか北米のようなビッグスケールにはできないわ…先の「ヴェロニカ・マーズ」も米とカナダからしか受付はできませんしね…この辺のファイナンスの仕組みはうちの専門スタッフ聞いてネタにしてみようかしら…フフ。