2016年11月14日

Election日記 仕事のできる女は嫌われる編

20161108米では大統領選挙も終わり現在大混乱…なぜなら有力視されていたヒラリー女史がまさかの敗戦…事もあろうに立候補から対戦者をヘイトし乱暴な言葉遣いで相手や他国を投票直前まで攻撃していたトランプ候補が当選してしまいました。

各種の投票分析がなされてますが、その根底にある『女性』というキーワードがちゃんと分析されてないように感じます。

元来米では都市部と田舎の中西部では意識の違いが色濃くあって、例えば「女は家でクッキーでも焼いてろ・・・」が当たり前で、仕事ができる女性は基本的に嫌われます。今年公開された「ゴーストバスターズ」でさえ、たかだか娯楽作品なのに主役が女性チームという事で叩かれましたしね。

よく『ヒラリーは嫌われ者』と言われますが、女性が政治のTOPに君臨することを無条件に嫌う方々は思ってる以上に多いのです。実は、そんな状況を見事に映画化した1999年作品をご紹介。

日本では「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!!」という凄まじい邦題がついたブラックな学園映画「Election」…国内では人気薄なリース・ウィザースプーンの大出世作品なんですね。

一般的には「キューティブロンド」の主演女優としての方が有名かもしれません…制作がMTVと言う事もあって宣伝も殆ど無かったのですが全米批評家協会の主演女優賞を受賞して後に話題になってきた隠れた名作です。

物語は高校の生徒会長選挙をめぐる戦いと人間模様を描いたもの…リース・ウィザースプーン演じる成績優秀で野心家の女生徒トレイシー…彼女は道徳と倫理を唱える模範男性教師から嫌われていて学内での全ての行動が癇に障る存在…そんなトレイシーは次期生徒会長に立候補、教師はそれを阻止せんが為に頭は鈍いけど人気者で体育会系の男子生徒ポールを擁立させる。

コミカルでドタバタな抗争劇からお話は段々シュールでブラックな展開に…学校では誰からも好かれ信頼される先生が己の欲望に堕ちていく様と、悲しいほど完璧に自分の思い描いた通りに進もうとするトレイシーの生き様が見事に描かれてます…この頃からリースの演技力には驚かされるものを感じますよ!!…鼻の穴を膨らまし目をぱちくりと動かすその表情は独特です。

物語の進行や見せ方もとてもユニークで、トレイシーの半目の不細工顔をわざとポーズして教師の彼女に対する嫌悪感を表現したり、学園内の迷路に似た細い出口を教師が鼠の様に出て行く事で、彼の生真面目さを滑稽に見せていたり・・・MTV制作なので音楽的な要素も見逃せないポイント…じつはこの部分が笑いのツボだったりとか。

当時は邦題がとてもバカっぽいタイトルなので単なる学園コメディと勘違いしてスルーしてしまった人も多いはず。作品に描かれる人間模様は正直で人が人生を生き抜く為のバイブル的作品と評したいですね。そして南部女性の強さを知る事のできる1本…勝ち負けをハッキリさせる米社会と、絶対に負けを認めない思考、これから国際的にお仕事する人にはとても参考になる1本でもあるのです。

そして、今この作品を振り返ってみると、ヒラリー女史も生徒会長で頑張って、後に弁護士の資格を取り以後はワシントンで政治に関わる重要なポジションで活躍…仕事とのできる女性として現在に至るお姿が、この作品とダブるのです…映画ではテキパキと何でもこなすトレイシーは友達もできず、ひたすら孤独ですが自分を見失わないのが素晴らしく美しい生き方なんですね。

我々がアメリカの情報として見聞きする物は殆どが都市部のもので、中西部の本質的な白人思想はあまり触れることはありません。先のケンドリック・ラマーの表現する差別的な出来事は実は未だ日常という事を思い知った大統領選挙でした…でも戦いはこれからですよ!!

pipopipotv at 00:00│Comments(0) 映画&TV 

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