ハリーとトント日記 天使が導くその先に・・・編RICKI & THE FLASH日記 メリルに支えられて・・・編

2016年03月29日

柳生新陰流日記 宗矩はかく語りき・・・編

20160313

映画「柳生一族の陰謀」では徳川家光を三代目将軍にせんが為、冷酷非道の限りを尽くした柳生但馬守宗矩を演じた萬屋錦之介・・・しかし1982年TVシリーズ「柳生新陰流」で同じ役を演じていたことを知り早速チェックしたわ。

漫画「ガラスの仮面」で天才女優北島マヤは1つの役を瞬時に解釈を変え幾つも演じ分けていたけれど、やはり錦之介も然り…同じ人物でありながら真逆の宗矩像を創り上げ演じきっていたわ!

今回は将軍だけでなく、夫、父親としても当主としても非常に愛情深い人物として描かれているの…相変わらずの歌舞伎口調はまたもや浮かず逆に人生の師として仰ぎたいと思えるほど懐の深さが滲み出ているわ。

物語は宗矩が関ヶ原での功により家康から認められ父の代で失った二千石の領を取り戻し柳生の里に凱旋するところから始まるの…その後彼は徳川家の兵法指南役となり三代将軍家光から厚い信頼を得て立身出世を遂げることに。宗矩に剣を挑む伊賀の忍び、その地位を奪わんとする者、様々な輩が現れるけれど「チャンス」の如く無欲で戦の無い世にしたいという彼の思いの前には誰も勝つことは出来なかったの。

同じく剣豪として名高い息子の十兵衛、舞を通じて深く結ばれた側室の出雲の阿国、宗矩の師であり親友である沢庵和尚など、それぞれの出会いや別れといった人間ドラマがじっくり描かれ、非常に味わい深いヒューマン・ドラマに仕上がっているわ。

宗矩の父・石舟斎に「子連れ狼」で柳生烈堂を演じた西村晃、師である沢庵和尚に「刑事コロンボ」の小池朝雄など、キャスティングもなかなか良いツボを押さえているのよね。

どんな時でも凛とし相手を真っ直ぐ見据え厳しさに中に優しさを持つ宗矩・・・茶と舞をこよなく愛すという風雅な一面もあり、本当に魅力的だわ。特に印象に残ったのは、剣を持つだけでピンと張り詰めた緊迫感・・・それが、兎にも角にも美しかったということね。

今回派手な立ち回りはさほどなかったけれど、それは大正解だと思う。常に思う事だけれど態度は人にうつっていくもの…宗矩の慈愛に満ちた優しさは周囲の人達に影響を与えていたのではないだろうか。それがまた剣の強さに影響している気がしてならないのよね。こんな彼を誰が切れるというのだろう、いや切れるはずが無いわ。

そんな快進撃を続けた宗矩ではあるけれど、子供や妻、親友を次々と看取るという辛いお役目を担ってしまった。その度に全霊で悲しみ、心をすり減らしてしまいながらもひとつずつ悟りを開いていく・・・物語上とは言え、なかなか大きく天晴れな人物であるなと感じ入ってしまったわよ。

柳生一族というとどうしてもダークなイメージに囚われるけれど、このシリーズで錦之介が演じた宗矩は知的で平和を求める「キャプテン・アメリカ」タイプで、まさに新境地ね…「我人に勝つ道は知らず、我に勝つ道を知りたり」・・・宗矩の言葉の中に真の武士たる生き様を学べた様な気がするわ。時代は変わっても己に打ち克つことこそ本当に難しいものよね。

さて「柳生一族・・・」のダーク宗矩と「新陰」の仏宗矩…あなたはどちらがお好みかしら?是非見比べてみてね。

pipopipotv at 00:00│Comments(2) 映画&TV 

この記事へのコメント

1. Posted by t.o   2016年12月23日 14:16
はじめまして。私も萬屋錦之助さんのあの品格と重厚感ある演技にはよく魅了されたものです。あんな演技の出来る俳優は二度と出てこないのではと思ってしまいます。 現代ドラマでの演技も見てみたかったけどイメージが崩れてしまうかもしれなかったから見なくて良かったかな。「柳生一族の陰謀」は出演している俳優さんたち全員の演技が素晴らしいなと思います。もう高齢になってたり、亡くなられて見れないのが残念です。私が一番好きなシーンは丹波哲郎演じる小笠原玄信斎と萬屋錦之助の演じる柳生但馬守が決闘する場面です。玄信斎を一刀両断にした後の刀を鞘に納める姿勢の美しさに引き込まれます。
2. Posted by ピポ子   2017年02月27日 09:41
toさん
初めまして!お返事遅くなり大変失礼しました!
仰るとおり、萬屋錦之介の立ち居振る舞いの美しさには圧倒されます。
昔はきちんと時代劇を演じきれる俳優陣が沢山いらっしゃいましたよね。殺陣だけでは無く着物の着こなし、姿勢、馬の乗り方などなど・・・すべてが素晴らしいです。
何度見ても新しい発見があるこの頃の時代劇・・・日本が誇れる作品ですよね!!

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