2015年05月

2015年05月31日

重機ショー日記 街づくりは俺たちにまかせろ編

20150523

五輪開催予定地はどこも工事が真っ盛り…そんな時、ふと下を見下ろしたら、何とピッカピカの重機のオンパレードじゃないですか。

調べたら、業界大手日立建機日本の「日立まちづくりフェア」と題した最新重機ショーが開催中とのこと。色んなショーを体験してきましたが重機ショーは初めて…一般見学もOKと言うことで早速見に行ってきましたよ。

勿論重機の事は何も知らないので興味津々…イベントは「都市土木」「リサイクル」「マテリアル」「解体」「新技術」ゾーンにそれぞれ別れていてとても面白かったのです

普段工事現場は壁に覆われているのでなかなか作業中の重機を見る事はできないですが、このようなピカピカのマシンがどこで何をするの為の重機なのか参考になりました。

今はクラッシュ&ビルドの時代…ただ壊すのではなく、どうリサイクルするかとか、環境に配慮した工法とか、限りなく現場での無事故を追求する姿勢に頭が下がります。

そして、デザイン的に重機の美しさを再認識…現場ではドロまみれで頑張ってるのでその機能美を見落としがちですが、どのマシンも美しかったですね。

美しい街を創造するためのまさに立役者…そしてそれらをオペレートする職人の技を今まで以上にリスペクトしたいと思います!!
20150524
がぉーーー!!


pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ハイテク 

2015年05月29日

森茉莉日記 ヴォリュプテの化身、残酷な微笑編

20150522「痴人の愛」のナオミに並ぶ毒婦が登場する小説と言えば…森茉莉の長編小説「甘い蜜の部屋」ね。

偶然帯叩きに三島由紀夫氏が"官能的傑作"と評していていると書かれていたのだけど、なるほど、読み進むにつれ本編のあちらこちらで三島氏独特の"時間差の人物描写"手法が見られ、二人の感性が共通していると分かり納得したわ。

ストーリーは大きな起承転結はないものの、じわじわと虫が這うような不快感があって凄く良い。時は大正時代。ある名家に、この世の美を全て集めたような美貌と無意識の媚態を持って生まれてきた少女が生まれるの・・・彼女の名はモイラ。いつまでたっても精神は無垢な子供のままなのだけど、時折毒を含んだ甘い蜜で男性達の人生を狂わしてゆくのよ。

そんな可憐な獣を操る事が出来るのは、彼女を愛してやまない父親だけ。モイラ自身も恋人よりも夫よりも父親を愛し、魂の拠り所にしていたわ。彼女は平凡を蔑み美しいものだけを愛し、自分の哲学に反するものを排除していくのだけど、それは彼女が完全なる美を持っているからこそ通用するのよ。

モイラは恋人、下男、婚約者と次々に自分の崇拝者を増やしていくけど、年老いたロシア人ピアノ教師が、中学生になったばかりの彼女に心を奪われていく様は絶妙!枯れてしまっていた教師の心に宿る小さな情熱の火・・・その火をこっそりと灯し続けることが彼にとっての"蜜"であり、幼いモイラが初めてに男性に与えた"蜜"でもあるの。ナオミは男性を惑わす術を身につけ”後天的な蜜”を持つけれど、モイラは”先天的な蜜”を持っていたということになるわ。そういう点ではモイラは無敵の毒婦と言えるかしらね。

しかしながら、どんな年若く美しい青年が登場して愛を語ったとしてもこれほどまでに美しくせつない描写はなされないだろうと思うくらい、この行は見事だった。自分も以前このせつない部分を表現したくて、PODCASTで『ピアノ爺』という作品を作ったのだけど、こういう感覚がヒットするのは母性が強い女性だからこそなのかも。しかしながらここまで男性陣を惑わせるモイラには、同じ女性として羨望してしまう・・・いや、でもどこか人間離れしていて恐ろしいわ。

最後の章で父親が心中を語る部分は、読者への考慮なのか分かりやすい言葉を選んでいるのが残念だけど、本文の細やかな描写は読み手を大正ロマネスクの世界に誘うのには十分よ。女性には"美が導き出す恍惚感"、男性には"コキュ的な愛情"を存分に味あわせてくれる名作とでも言うべきかしら。さて、女性たちには自惚れ、男性たちには翻弄を楽しんで頂く時間ですよ。是非!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ご本 

2015年05月27日

above日記 野菜をお箸で楽しもう!!編

20150521

なんだか急に夏めいて来た感じよね…ようやく色々な事が落ち着き、疲れた体を優しいもので癒やしたいなと思い、虎ノ門ヒルズにある「above GRILL&BAR」に。

こちらのお店、あのお野菜で有名な「AW Kichen」のオーナーシェフ渡邉明氏が”お箸で楽しめるグリル&ジャパニーズイタリアン”というコンセプトのもと指揮を執ったというからかなり期待大。しかも開放感のあるテラス席をはじめ、旅行用トランクが壁面にコラージュされたシック且つラグジュアリーな空間には大満足よ。

テーブルに置かれていた木製のナプキンクリップもセンスが良く、食器は勿論のこと、お食事が始まると同時にスタッフの方が持って来てくれた箸のコレクションもすべて色味も材質も統一されていて見事だったわ…箸は自分で選ぶのだけど、今日は持ち手の部分が銀になっている男気たっぷりなものをチョイスしたの。お料理は・・・というと、やはり「AW Kichen」の流れを汲んだ生産者直送の新鮮野菜が目玉ね!

アミューズは海苔のスープとローストされたかぼちゃやひまわりの種。香ばしい種の甘みを楽しんでいると、早速お皿いっぱいに生けられた、といいたくなるほどのお野菜が登場…大きなレタスに赤カブ、花付きのクレソン、トマト、アスパラ、そしてベーコンと玉子を巻いて特製のドレッシングを付ければ手巻きシーザーの完成よ!新鮮な野菜を自分好みにバリバリ頂いて、あっという間にペロリ。

その後は、衣のつき具合が絶妙なタラとポテトのフィッシュアンドチップスが登場よ。かぼすを軽く絞り、抹茶と味噌ピーナッツのソースで頂いたのだけど、このソースも和風というよりどこかオリエンタルで癖になりそうよ。続いては、これまた絶妙な焼き加減の鶏肉のローストがお目見え。皮はパリパリ、身はジューシーで赤ワインのソースでまたもやペロリよ。

そして最も驚かされたのは黒トリュフ香る大ナメコの温麺なの…運ばれてきたときはうちのアンドレアの足の香りがすると思ったのだけど、それは黒トリュフの香りだったのよ!なめこの天然の甘みと歯ごたえ、麺の硬さ、とにかく出しの旨みといったら未体験の域で、スタッフの方が隠し味にしょっつるを使っているとそっと教えて下さったの。こんなに美味な温麺を出されたら、ご主人は寄り道せず真っ直ぐ家に帰るだろうなと確信。

お料理のお供に生姜エールを注文したのだけど、天然の生姜の旨みがピッと効いていて後味も最高・・・今まで頂いた中でベストワンよ。しかしながら、素材が持つ旨みを引き出すというのは簡単なことではないわよね。調理を施すことで旨みをアップさせ、更に何段階にも美しく美味しく仕上げるというこの技術と感性にはただ脱帽。

デザートの抹茶とチョコレートブラウニーのティラミスを頂きながら、お料理、内装、接客すべてに於いてのプロフェッショナルぶりにも舌鼓を打ちつつ、今後このお店をご贔屓にすることに決めたわ。虎ノ門にお立ち寄りの際は是非!但し大きな口を開けて食べれる相手とのデートに限ります。

【In4 WEB】
http://r.gnavi.co.jp/9exxkzup0000/

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ごはんですよ! 

2015年05月26日

東京湾日記4 港はにぎやか編

20150520

季節はすっかり夏!! 殆ど春を感じないままに夏に突入したような感じ…眼下の東京湾もいつになくお祭りモードなんですが、5/23.24と晴海港で「東京みなと祭」が行われていたのよ。

実はこのお祭り、今年で何と67回目なんですが、ここの越してきて初めてゆりかもめ車内広告で知ったのです。港の祭りですから普段なじみのない船にも乗船できたりとファミリーにはお楽しみな二日間。

その中でも派手なイベントがあってそれは海の消防隊による「水の消防ページェント」…消防艇やヘリコプターや消防庁音楽隊を交えての映画撮影レベルの規模なのよね。

でも、場所特典で既にリハーサルから見ていたので遂に本番って感じなんですね…段取りが分かっていたので思わずGH4で4K撮影よ。

本番はどことなく消防隊も緊張気味なのが伝わってきたわ…ヘリからの海面への人命救助や爆発した船からの救助他…決めのラストは5色放水とヘリコプターの低空飛行によるショーアップ。

何が凄いって見ている自分のポジションがタワー高層階なので飛来するヘリと目線がほぼ一緒でタワー側面からヘリが爆音で迫ってくるあたりは確実に「ブルーサンダー」の世界…もしくは「地獄の黙示録」のワルキューレの騎行が脳内でリピートしたわよ。

リアルな音像は本当に凄くて「ただでこんなショーを見させてもらってありがとうございます」と御礼したいぐらい。

時間があったらこの様子を4K撮影した作品をyoutubeにアップしたいのだけど、その前に気になる情報が・・・戦艦が目の前に寄港しててイベント期間中乗船できるって、これは行くしかないな…この続きはまた後日に…フフ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 自分探し 

2015年05月25日

日野日出志日記5 ジパングナイト編

201505191997年発刊の日野日出志先生作品集「ジパングナイト」…短編9話というボリュームながら内容は更に濃厚よ。ティーン向けの雑誌に初出された作品ばかりなので、比較的分かりやすいストーリーではあるもののその切り口はさすが!のひと言ね。

どの作品も都会に生きる人間達の悲しさや苦しみが描かれていて、ストーリー展開が簡潔であっても重みは失われていない。ネズミを愛するが故にいじめられ自らネズミになった少女、家族の期待を背負い猛勉強をしたあまり頭が支えられないくらい肥大した少年、マンションの一室でひっそり子供を産みひっそり死んでいった母子、親より早死にしてしまった子供達が地獄に行くまでの準備をするクラス”死組”など着眼点が実にお見事よ。

しかし従来の日野作品から比較すると、より現代に近い時代背景に設定されていたり、画風も悪い意味で丁寧になっていたりと、ご本人の思惑ではない部分が見え隠れすると同時に若干線の威力が失われている感は否めないのが残念ね。

お気に入りは『うしろの正面』

ある朝、首だけが後ろ向きになってしまった少女が色々な病院で治療を受けたけど効果はなく、睡眠療法を試みたところ、少女が心に大きな問題を抱えていたことが判明したわ。神童と呼ばれるくらい優秀だった少女は家族に期待されたのだけど、4年生になると同時に成績がガタ落ちに。家族や周囲の態度は一変し、そこから少女の苦悩と復讐が始まったの。

結局少女の首は完治したけど、その為には贄が必要だった・・・!彼女は己の欲望を満たす為に心まで後ろ向きになってしまったのよ。しかしながら、このお話は学校だけでなく会社や家庭でも置き換えられる話だわ。自分の能力が発揮できてるうちは誰もが賞賛し認めてくれる。しかしそこから転落し、仕事や地位やお金を失った時に助けてくれる人は殆どいない・・・実に悔しく悲しい事だけど、誰にでも起こりうる事ではあるものよ。

地に落ちて初めて人間の妬み嫉み、自責の念の洗礼を受け、最終的に死を見つめるようになる。でもそこから這い上がって来た者こそ今生に生きる権利があるのだ、と日野先生は私達読者に訴えかけている気がしてならない。本当の強さとは人に認めてもらうことでは無く、まずは自身を己が認めるところから始まるのではないだろうか。

その他にもエコロジーを訴えながら結局都会でしか生きられない事を悟った都会育ちの家族など、現代に警鐘を鳴らす作品が目白押し!もしかしたらこの作品すべてが先生自身を反映させているのでは無いか・・・と思わずにいられない。ただただ今自分が生きているという”事実”をリアルに受け止めさせられてしまった、というのが感想ね。煉獄に生きるためのバイブル・・・それが日野作品だ!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2) ご本 

2015年05月22日

大脱走日記 自由を得るための挑戦編

20150518小学校の頃、朝礼で整列する際決まってかかっていたのが「大脱走のマーチ」…実はこの曲が1963年公開の映画「大脱走」のテーマ曲だと知ったのはかなり後の事よ。

この歴史的な作品はどんな風に描かれているのかと思い、時を越えて鑑賞。戦争映画でありながら戦闘シーンが無く、重々しい悲愴感も感じさせないという斬新な手法に驚かされたたわ!

舞台は第2次大戦下のドイツ。脱出が不可能と言われている捕虜収容所からの脱出を挑戦し続けるアメリカ兵のヒルツをはじめ、”ビックX”と呼ばれる脱走計画のリーダー的存在ロジャー、物資調達のヘンドリー、偽造屋のコリン、語学堪能なサンディ、トンネル掘りのダニー、仕立屋のグリフィスらは各自が得意とする才能を発揮し、250名にも及ぶ大がかりなの脱走計画を準備することに。

脱走用トンネルを掘ったり、毛布を利用して制服を作ったり、書類を偽造するために看守を抱き込んだりと、その手口は実に軽快でコミカル。しかし徐々にストレスで錯乱したり、脱出直前に閉所恐怖症が再発してしまったり、失明してしまうなどのトラブルが続き、シリアスに一転する…この緩急が実に見事なのだけど、音楽がその役目を大きく担っていて登場人物の心情を見事に表現していたわ。

ヒルツを演じるのは若きスティーブ・マックイーン、ダニーにチャールズ・ブロンソン、ロジャーにリチャード・アッテンボローなど大物俳優が名を連ねているけれど、やはり目が離せなかったのは、「刑事コロンボ」の『別れのワイン』でもその怪演ぶりが際立っていた、ドナルド・プレザンスよ!

今回彼は偽造を得意とするお茶好きな英国紳士・コリンを演じているのだけど、脱出直前に失明してしまうという切ない役どころなの。最初は失明を隠す為に小細工をするけれどばれてしまい、残留を余儀なくされ落胆。しかし仲間の協力により逃亡に成功し希望が見えてきたものの、最終的に無念の最期を迎えることになってしまった。死の直前、紳士らしく仲間に感謝の意を伝えるシーンにはグッときたわ。主役級の俳優陣が表立つその奥で、この一連の心の推移を見事に演じきっているのはさすが!

その後も戦争映画らしい悲しい展開が続いたけれど、彼らの一途な信念と闘志、そして悲しみの中にあるあっけらかんとした明るさが物語を陰鬱にさせず、清々しささえ感じることができたの。これは戦争映画というより、ハートウォーミング・ヒューマンドラマという方が合っているかもしれない。

TV版スタトレシリーズやその他の作品でも本編をオマージュした作品は沢山あるし、後世に語り継がれる作品である理由がわかった気がするわ…しかしながら自分自身、脱走はおろか挑戦すら出来ていないことに気付かされてしまった。あまりにも自由な中にいると、その自由に囚われてしまっているのかもしれない・・・。さてはまずは経路を探るか、穴を掘るか・・・とりあえず爆破から、かもね。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 映画&TV 

2015年05月21日

本谷有希子日記 己に向かうベクトル編

20150517不思議なもので、”気になる本”って本の方から読み手を呼ぶのよね。この本もそう…本谷有希子の「腑抜けども 悲しみの愛を見せろ」

読み始めた当初は人物の描写がくどいほどに細かく、これまた三島由紀夫を思わせる部分も多かったけど、読み進めていくうちにその味の濃さは丁度良い加減になっていたから不思議よ。文章を書ける人というのは、料理同様その味わいの深さもさることながら、様々な味付けで小さく大きく変化をつけられるものなのね。

内容は両親の事故死により故郷の田舎に帰ってきた女優志願の美貌の姉と漫画を描く事で自分を表現する地味な妹、己を犠牲にしても家族の幸せを考える兄、一見愚鈍ではあるけど家族と愛を欲する兄嫁…4人それぞれの思惑が見え隠れし、やがてそのベクトルは己へと向かっていくという破滅的なストーリーよ。読み終えるとあまりのシンクロ率の高さに気分が悪くなったわ。

姉の美貌に比例するくらい並はずれた自己愛…それが理由で一家は追いつめられていくのだけど、結局それは姉自身が己を守るための唯一の武器だったの。女優としての才能がなくてもそれを認めず、ただ誰かが自分を導いてくれるのを待っている。それに対して根暗な妹はそんな姉の華やかさに惹かれつつ、彼女の負のエネルギーを糧にし自分の才能を花開かせてしまう。

果たしてどちらが”悪い”のかというとどちらも悪いし悪くもないのよ。

そんな彼女達の間でバランスをとっている兄嫁は愛する人を失ってしまうけど、最終的に勝者になるという実に皮肉な展開へ。

でも何故これ程この作品に惹かれたのかと考えてみると、妹の漫画に取り組む姿勢や考え方が自分に酷似していていたからだということが理解出来たわ。どんな辛く悲惨な状況も自分の作品にする…なんでもそうだけど、表現をする人にとって現実は格好の題材であることは間違いないのよね。どんな経験も己の糧にし、それをアウトプットするからこそ伝わるものは大きい。女優になりたい、ミュージシャンになりたい、自分の夢を叶えたい、そう考えている人こそ本書を読むべきかも。

読み進めていくうちに、著者の『現実は”こう”ですよ。思い知れ!』という嘲笑と『そこから”どう”やっていく?のし上がるの?』というエールが同時に鳴り響いてくるわ。本作は映画化されているけど、個人的に見てみたいとは思わないわ・・・なぜなら、この本を読んでしまった自分自身に己が向かってきてしまったから。さあ、この容赦ない1冊、是非お試しあれ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ご本 

2015年05月20日

特殊部隊日記 新居突入編

20150516高層ビルで厄介なのがガラスの窓ふき…オフィスビルやタワーマンション等の窓の外側は勿論自分では拭けないので定期的に窓ふきのクリーニングが入るのよね。

普通は最上階のレールから専用ゴンドラをつり下げてペアーで作業なんだけど、新居の窓ふきにビックリ!!

なんと、さながら特殊部隊の高層ビル潜入のような出で立ちで、たった2本のロープだけを体に巻き付けて窓ふきを始めたじゃありませんか。

この方式は特殊な形状のビルとかでゴンドラが使えない場所でお見かけするヴァージョン…以前、「この仕事を請け負ってる方々は登山家の方々が多く、訓練も兼ねてバイトでなさってる場合が多い」・・・と聞いたことを思い出しましたよ。

それにしても、怖いと言うかカッコイイと言うか、いったいギャラはお幾らいただいてるのだろうと下世話な事も頭をよぎり、その華麗なロープ捌きにしばし見とれてしまいましたよ。

いやぁ〜プロって凄いなぁ〜。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2) 自分探し 

2015年05月19日

日野日出志日記4 地獄小僧編

20150515漫画家の日野日出志先生…彼はホラー漫画の重鎮と呼ばれているけど、ホラー作家というカテゴリーを超え、人間の生きる故の悲しみや苦しみ、そして生と死を深く描く"人間作家"と呼ぶべきかもしれない。

幼い頃、あまりにもインパクトのある先生の作品に圧倒され、自分の本棚にコレクション出来ずにいたけど、歳を経て先生と出会い画集を拝見し、その恐るべきエネルギーと哲学に衝撃を受けたわ。

グロテスクなビジュアルのキャラクター達は決して子供だましに誇張されているのでは無くその様相に至るまでの理由があり、何かの比喩であったり風刺だったりする。ようやく作品の本意を自分なりに理解出来るようになったからというもの、遂に日野先生の漫画を集める事にしたの。

しかしこの時代の作品は入手困難な物も多く少しずつネットや古本屋を当たることにしたのよ…今日は比較的手に入りやすい22年前刊行された「日野日出志選集・地獄の絵草紙(地獄小僧の巻)」を御紹介。

天才医師で地元の名家の主『円間(えんま)』は家族で外出中事故に遭い、愛息大雄(だいお)を失うの。悲しみに暮れる夫婦の前に突然一人の男が現れ息子を生き返らせる方法を告げていったわ…藁にもすがる思いでその恐ろしい方法を実践すると死んだ息子が蘇り、そこから円間一家の破滅が始まるの。

死者が生きた人間を食らう・・なんていうホラーにありがちな残虐な展開ははあれど、日野先生は"生の世界にこそ地獄がある"という事を訴えているのよ!…人間の偏見、驕り、執着・・・様々な念が今生を地獄絵図に変えている事を知っていながら我々はのうのうと生きているんだと気づかされるわ。

登場するキャラクター達のネーミングがコミカルで一歩間違えばライトな感覚の作品になってしまうけれど、そこはさすが日野作品・・・逆に各キャラクターの苦悩や悲哀などが色濃く浮き出ており重厚な内容にエッセンス的な役割を果たしているのが素晴らしい。

この本では単行本には収録されていないラストが追加されており前半の色々なシーンがコラージュされまるで映画のような演出になっているの…この部分で地獄小僧が背負う運命の重さや悲しみが表現され、心の奥底に鈍い感覚を突き立てられた感じ。これは子供には分からないでしょう・・・日野作品恐るべし!!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ご本 

2015年05月17日

Apple Watch日記1 突然お目見え編

20150514先月末に日本でも販売が始まったApple Watch…丁度この時期は引越の時期と重なって事前の予約受付を忘れてしまったので、「あ~今から予約しても7月かぁ~」と今回はスルーする予定だったの。

それがGW明けに有楽町ビックカメラで買い物をしてたら、店内アナウンスで「只今Apple Watchが数台緊急入荷…すぐにお持ち帰り頂けます!!!」…これはまず機種を確認せねばと売り場に直行!!…どれ!!どの機種が入ったのかとスタッフに確認…すると丁度欲しかったスポーツタイプの38mm黒があったではないですか!!

「フィッティングなさいますか?」の問いに「大丈夫!!これちょうだい!!」…と言うことで早速お家に帰ってiPhone5sとセッティング完了…小さめのサイズがピッタリフィットでスポーツタイプなので軽い!!

約一週間ほど使ってみての感想は、これは時計の機能を持った完全なアクティビティデバイス…以前からポラールの心拍計を使って心肺系の健康管理をしていたけど、Apple Watchの登場で日常的に管理ができて、データがそのままアプリを通じて可視化できるのでとてもありがたいのよ。

国内だとアクティビティ市場がどのようなものなのか理解出来ないと思うけど、海外(特に北米)だと医療費の関係もあって病気にならないための自己管理意識が非常に高くてビックリなのよね。このApple Watchもそんな背景を意識しての開発なので、時計の認識で語ってしまうのは間違いなのよ。

ネックの部分はやはりバッテリーにつきるけど、これはどんどん向上していく分野なので初代としてはノープロブレム…しばらくアプリや本体使い勝手をレポートいたしますね…フフ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ハイテク 

2015年05月16日

ストレンジ・ラブ日記5 支えて!!ドクロベエ編

20150513引っ越しもようやく落ち着き、お散歩がてら、馴染みのヴィンテージ・ショップ「ストレンジ・ラブ」へ。

以前から気になっていたステッキを見に行くことにしたのよ…杖は礼装として帽子とセットで用いられる習慣があるから、1本ぐらいは欲しいなと思っていたの。

しかし、自分の帽子コレクションに併せて持つにはかなりの個性的なものでないと・・・と、そこはさすが「ストレンジ・ラブ」!思った通りの品揃えに大満足よ。

トップの部分は鷲や熊などの動物、そして大好きなスカルが施してあり、すべてが象牙で出来ていたわ。中には鮮やかな色合いの大変貴重なヴィンテージものも数本あったけれど、その存在感の強さに帽子も服も負けてしまうので断念。とにかく動物シリーズの象牙の細工の細やかさと美しさは圧巻で、牙を剥き今にも飛びかかりそうな動物達の表情は杖の域を超え芸術品ね。

いつも楽しくマニアックな店長さんに相談しながら暫し悩み、やはり第一希望のスカル・ヘッドを迎え入れることに決定よ!ヘッドの部分がこれまた繊細な装飾で、スペインのお祭りで使われるドクロの様な唐草や花のモチーフが施されているの。

しかも頭から下は杖の太さと同じ脊髄に見立てた骨のデザインになっており、世界観を損なうこと実用的に仕上がっているわ。ヘッドの取り外しが可能なので杖が消耗した際には取り替えがきくのだけど、もし足腰が弱まった時にこの杖を使っていたとしたら、非常に格好いいおばあちゃんになれるわね…そして近所の子供が悪さをした時にはこれで叩く・・・”髑髏婆”として恐れられるのよ。素敵!

帰りは包んで頂かず、そのままステッキ・デビューしたわ。ロングスカートやワンピースとも相性が良いし、ファッション・アイテムとしてはこれ以上無いほど個性的。何の違和感も無く持てるので、今後はお台場散歩に活躍しそうよ。見かけたら、是非声をかけて下さいね!おーしーおーきーだーべー!


pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ファッション | アート

2015年05月14日

ソウル・ガールズ日記 サファイアの如き歌姫たち編

20151512映画「ドリーム・ガールズ」と並び、差別と闘い自分達の夢を叶えた歌姫たちの傑作映画と言えば2012年「ソウル・ガールズ」

「ドリーム・ガールズ」同様1960年代に実在したアボリジニのグループ「ザ・サファイアズ」の実話をベースに描かれているわ。ストーリーはオーストラリアのアボリジニ居住区に住む3姉妹が歌唱コンテストに出場するところから始まるの。

リーダー的存在の真面目なゲイル、いつもおしゃまでやんちゃなシンシア、シングルマザーで歌の実力はピカイチのジュリーは見事なカントリーミュージックを披露するも、差別により落選。そこでアイルランド出身のミュージシャン、デイブと知り合い、彼をマネージャーにしてベトナムのアメリカ軍慰問の仕事を得ようと奮闘。デイブの案で曲はソウルに転向し、更に肌の色が白いことから政府の政策で家族から引き離されていた歌好きのケイも加わり、「ザ・サファイアズ」が結成したわ。

遂に夢叶って遂に4人の歌姫はベトナムで大成功をおさめることになったけれど、常に真面目なゲイルは、ビジネスに対してのんきなデイブや肌の色が違いから優越感を抱くケイと衝突してしまう。やがて戦場で危険な目に遭い、我が身を危険に晒して他のメンバーを救いに行ったデイブとはぐれてしまいゲイルは彼を愛していることを思い知るの。

最終的にハッピーエンドを迎えほっとしたけれど、とにかく興味深かったのはデイブがなぜ「サファイアズ」にソウルを歌わせたか、というくだりよ。

劇中で彼は、カントリーもソウルも共に”喪失”がテーマであるが、カントリーは家に帰って泣き暮らし、ソウルは失ったものを取り戻そうとするから・・・だからこそ彼女達に歌うべきだ、と熱弁しているの。このセリフは歌い手として非常に納得いくものであり、人間としての扱いすらされないアボリジニの彼女達にこそ表現出来る音楽であることは間違いない。

今回デイブを演じたのは「ブライズメイズ」等でもその実力を見せつけてきたクリス・オダウド…猫背でだらしのないうだつの上がらない、そして強い女性に惹かれていく少年の様な無邪気な男を見事に演じきっていていたわ。最初はステージに慣れず動揺しながらステージをこなしていた歌姫達が、ベトナムに渡りプロになっていく過程がきちんと演じ切れているのも素晴らしかった。

最も心の奥に刺さったのは、エンターテナーとして”慰問をする”という重さ。戦場で戦い、失い、更に明日はどうなるかすらわからないギリギリの状態の兵士達に対し楽しんでもらう、エネルギーを充填してもらう・・・士気を上げる事にも繋がるわけだから、非常に大変な事であるわ。

最近日本でも刑務所や老人ホームなどの慰問はよく行われているけれど、個人的に以前から疑問に思えてならない。外国とは意味合いは異なるにせよ、果たして全身全霊で楽しんでもらうことに命をかけているだろうか?…ミュージシャンの独りよがりな満足ではないだろうか、と。本編を見ているうちにその思いは更に強まっていったわ。

歌姫達はその後、医療や学校建設、モデルなど各部門で活躍し、アボリジニの血を繋いでいこうと努力している。本編で母親を演じたローレンは実際のメンバーであり、ジュリーの息子が本編の脚本を手掛けるなどその絆は深く、羨ましさすら感じてしまうわ。

人間は悲しいかな、差別することで自分の存在を見出す愚かしい生きもの・・・しかしその狂気をに立ち向かうサファイアの様な強さと美しさ備え持っているいうことも忘れてはならないわね。

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2015年05月13日

愛しのローズマリー日記 心眼編

20150511「あぁ・・・私ってこんなに太ってるし可愛くないし・・・」…そんな風に自分の容姿にコンプレックスを持つ人は沢山いるわよね。ルックスがいいからお仕事がもらえた、お金持ちと結婚出来たなんて言うお話は日常茶飯事だし、美人なら特典は数限りなくあるもの。

どうせ私は・・・といじけた気持ちになった時、ジャック・ブラック主演2001年作品「愛しのローズマリー」を見ると多少は和らぐかも!?

ジャック・ブラック演じるおデブな青年ハルは、外見だけで女性を判断するたわけ者…ある時有名なセラピストから「人間の内面がそのままビジュアルとして見える」なる催眠術にかけられるの。やがて彼は超細身で美人のローズマリー(グウィネス・パルトロー)と出会い、一目惚れするけど、彼女は自分の容姿を気にして恋に臆病になっていたわ。なぜならハルには超細身美人に見えるローズマリーは、実際136キロの肥満女性だったからなのよ!

ストーリーやテーマは勿論だけど、映像的にハルの視点と現実世界がうまく交差してそのギャップが面白いわ…外見が美しくても内面がギスギスしていれば老婆のように見えるし、外見がイマイチでも内面が美しければモデル級の美人に見える・・・結局現実世界では外見が重視される事が多いけど、果たして皆が皆外見にこだわって幸せを掴めるかというとそうではないわよね。

人間同士の"心"が通じ合えば年齢も性別も関係ないし、人それぞれの個性や生き方が魅力であり最大のセールスポイントだったりするもの…「愛しのローズマリー」を見ていると女性として共感出来る部分が多く、見終わった後に前向きな気持ちになれるわ…でも、ファンタジーか、あ、それを言ったら身も蓋もない・・・。

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2015年05月12日

不都合な真実日記 Mr.ゴアの挑戦編

20150510行きつけのスーパーではマイバックを持参してなるべくレジ袋はもらわないようにしてるわ…こういう事が身近なエコロジーの第一歩なのよね・・・とも感じてるのだけど、2006年公開作品「不都合な真実」を見て更に確信を得た感じ。

温暖化によって引き起こされる数々の問題に心を痛めたアメリカの元副大統領アル・ゴアが地球と人類の危機を唱え人々の意識改革の為に世界各国を講演するというドキュメンタリー作品…実に素晴らしかったわ!

政治家として長年観光問題に取り組んできた彼ではあるけど、自身の息子さんが事故に遭い奇跡的に命をとりとめ、子供達の生きる場所への危機感を感じた事をきっかけに本格的な活動を開始したというから、これを神の啓示ととっていいのではないかしら。

活動を始めてからは、ブッシュ大統領を始め色々な人から反感を買った上に"クレイジー"と罵られつつも、勉強と研究、現地へ足繁く赴き、人々に分かりやすく伝える努力を怠らなかったの…その結果、日本では以前から徐々にエコ活動はあったものの、認識の薄かった諸外国がようやく耳を貸すようになったのだから大したものよね。

ゴア氏の根底にある信念と精神力の強さは本当に見習いたいわ…しかし、彼の話の進め方は見事すぎよ…バイブルと言うべきか!話すスピードや箸休め的な冗談をおり混ぜながら核心へ誘うリズム・・・飽きさせず興味を持たせ、分かりやすく強くテーマを打ち立てる『ゴア・ワールド』は無敵!…勿論彼の情熱のオーラがあって成立する訳なんだけど、いや~これは参りました。

エンディングで地球の温暖化を防ぐ為に自分たちに出来る方法が文字により表示されるのだけど、この文字の出し方もシンプルながら見事で脳裏に焼き付いたわ…見終わって自分もどうやったら地球を愛する事が出来るか、次の世代にどう渡せるのか真剣に考えさせられたのと同時に、『人に伝える力』の素晴らしさを実感。

作品公開からそろそろ10年…中国のPM2.5問題も出てきて事態は更に深刻化してるのかしら??…色んな意味で納得出来るので、ご覧になってらっしゃらない方は是非!!

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2015年05月11日

スタートレック日記19 たった8話のインパクト

20150509スタートレックは歴史を刻む毎に悲しさも訪れます…それは関係者の訃報。

最近では今年の2/27にあのMr.スポックことレナード・ニモイが83歳で他界…特にスタトレ初期に関わった俳優や関係者達も高齢で亡くなってる事が多いのです。

そして5/1に最初のTV版でジャニス・ランド役を演じたグレイス・リー・ホイットニーが85歳でお亡くなりになってしまった。

彼女はスタトレ俳優の中でとても希有な存在で、レギュラーではなく初期の8話にしか出演していないのに、そのインパクトは「ずって出てたでしょ!?」と思わせるぐらいに脳裏に焼き付かせる存在だったのです。

何と言ってもその髪型…巻き貝を模したようなヘアースタイルに未来と言うよりエスプリ的で攻撃的な潜在意識を感じたのです…決して人気が無くて降板したのではなく、脚本上の問題から外されてしまったらしいのですが、後の映画やその他の役でもスタトレに参加していました。

50年以上歴史のあるコンテンツでたった数話、それも主役ではない脇役でここまでファンに愛された素晴らしい女優さんでした。

ーご冥福をー


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2015年05月08日

三匹の侍日記1 TV創世期編

20150508「三匹が斬る」「三匹のおっさん」…近年よく耳にする「三匹」シリーズ。その大元となった作品と言えば、1960年代に放送されていたテレビ時代劇「三匹の侍」ね!!

この当時は映画が最大の娯楽でありTVは白黒、各放送局がようやく産声をあげた頃なの。現在のように映画監督、役者などと職業のカテゴリーは確立しておらず、各々がテレビ局の社員として制作に携わっていたという時代よ。

そんなよちよち歩きのテレビ界に本格的な時代劇旋風を巻き起こしたのが、企画から監督までを務めたフジテレビ社員の五社英雄…「三匹」は第6シリーズまで放送され、豪快な殺陣、カメラワーク、効果音を徹底的にこだわり、時代劇のテンプレートを創り上げた作品でもあるの…それが50年の時を経て見る事が出来ると知り、早速鑑賞よ。

残念ながら第1から第3まではVTRが現存せず、第4から第6のみの放送なのだけれど、これが非常に素晴らしくて驚きの連続・・・!当時の日本がこれほどまでに創意工夫と試行錯誤を繰り返して時代劇を創ったからこそ、「TV版子連れ狼」のような素晴らしい作品があとに続いたのだと納得したわ。

物語は加藤剛演じる生真面目な剣の達人”橘一之進”、平幹二朗演じる女好きで冷静沈着な”桔梗鋭之介”、当時無名だった長門勇演じるひょうきん者の槍の使い手”桜京十郎”の貧乏浪人3人が、用心棒稼業などで日銭を稼ぐ中で様々な問題に巻き込まれていくというものよ。

現代の時代劇にありがちな、必ずしも勧善懲悪&ハッピーエンドという安易な図式ではなく、人間がいかに楽しみ、苦しみ、それぞれの立ち位置で生きぬくのかというヒューマン・ドラマをきちんと描いており、きちんとした大人の作品に仕上がっているのも見所だわ。

技術的にはVTRレンズは1種類しかないのか広角構図が無く、奥行きを出すために小道具で遠近感を付けたり、ブラウン管の画面の真ん中に映し出すためにアングルを工夫したりと苦労が見てうかがえる。

何よりも興味深いのは、オープニングで役者よりスタッフロールが先に出てくることね。制作者も役者も分け隔て無く同じ社員であるということがよくわかるわ。文字は手書き、音も生演奏で更に息吹を感じる事が出来る。

役者陣は今では大御所といわれるトップスターばかりだけど、最も存在感が残るのは桜京十郎を演じた長門勇ね。そのおとぼけキャラと親しみやすい岡山弁で、放送当時も一番人気だったそう。

特に印象的だったのは第4シリーズ3話目である「弁天楼異聞」…無一文でありながら女郎屋・弁天楼で遊んでしまった3人は、店のおかみの計らいで代金返済のために仕事を探すことに。京十郎は弁天楼に残り店の用心棒になり他の2人も偶然弁天楼を狙う大店の用心棒になるのだけど、この用心棒の仕事がおかみの陰謀を暴くことに繋がるのよ。

金と欲に目がくらんだおかみと大店の主人は3人の力によって自滅し、女郎達は解放され喜び一件落着・・・と思いきや、女郎たちの中には体を張ることでしか生きて行く道が無い者もおり、弁天楼に残り自分で切り盛りしようとする者も出てきたの。解放されることが女達の幸せなのだと思いこんでいた京十郎は、その事実に愕然・・・そこへ以前助けた百姓が再び娘を売ろうと店先にやってくる。

貧しさ、生きる事の厳しさを突きつけられショック状態の京十郎を諭しその場を離れる3人、彼らを見送る百姓とその娘というシュールなラストシーンにヒューマン・ドラマのなんたるかを思い知らされたわ。

モノクロであろうが、撮影機材的な制約があろうが、これほどまでに人間を人間らしく活き活きと描けていたなんて・・・こんな作品を創れていたなんて!…関係者はテレビ離れを嘆く前に、テレビが楽しみ、早く見たいから帰ろう、そんな時代があったことを今一度思い出すべきでしょう。

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2015年05月07日

東京湾日記3 海の火消し編

20150507

先日の東京湾の夕焼けに引き続き、毎日とても美しいイベントが東京湾で行われているのよ…それは海の火消しこと東京消防庁の湾岸隊(正式名称は知りません)。

ほぼ毎日東京湾内で訓練が行われていて、特に見物なのが放水訓練…全艦隊が一斉放水するのだけど、休日だったのかGWはショウアップされた放水訓練で「海の安全をめざして」をスローガンにカラー放水が始まったのよ。

そしてなんと、空からは消防庁のヘリコプターが三機がうちのタワー越しに低空飛行で現れてそのまま放水現場まで更に下降…ベランダ見ていたらさながら映画の撮影かよって感じでしたよ。

消防艦隊の皆さまは毎日こうやって訓練なさってるので、是非ベランダから「ご苦労様」って手旗信号で覚えたいわね…フフ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 自分探し 

2015年05月06日

東京湾日記2 夕焼け日々是絶景編

20150505

こどもの日の休日、お休みの無いエンタメ世界でお家での癒やしタイムはとても重要…日が昇り、日が沈み、月の輝く闇の世界が繰り返されますが、なかでも夕日は格別に心を癒やしてくれますね。

この時期ちょうど北西側に日が暮れて行くので、新居のからの夕日が格別なんです。その表情に同じ物はなく、どちらかと言うと少し雲があったほうがとてもアーティスティックな世界が展開されます。

特に東京の高層ビル群に沈む太陽は幻想的で、数分間じっと見入ってしまいます。昨日は雲の流れも速く黄金に輝く空(下写真)はお見事としか言いようがありません。

やっぱ自然って偉大だわ…フフ。

20150506


pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 自分探し 

2015年05月05日

桜庭一樹日記2 ポップとインモラルの狭間編

20150501以前六本木アカデミーヒルズで、いやに気になる本を発見。桜庭一樹著の「私の男」…タイトルから恋愛小説であろうという匂いはしたのだけど、期待通りあっけらかんとした内容ではなかったわ。

簡単に言うと、父と娘が親子という枠を超えお互いを求め慈しみ合うという禁忌的なストーリーではあるのだけど、これは彼らが"究極の血の繋がり"を欲した結果に過ぎないの。

身体的でもなく精神的でもなく、細胞レベルと言うべきか・・・これ程までに人間同士が深く繋がり合えることがあるのだろうかと、羨ましい気にさえなってくる。物語は6つのチャプターに分けられており、娘の視点、父の視点、父の元彼女の視点で描かれ、ストーリー自体が少しずつ逆行して構成されているのよ…各登場人物の心情を知る事で、より深くこの親子の心情の変化を理解することが出来るわ。

不思議な事に舞台は現代の日本のはずなのに、読み進めて行くうちに何だか現世ではない様な錯覚を覚えてしまう。9歳の時両親を事故で亡くした花は、27歳の淳悟に引き取られ、嫁ぐまでの10数年間奇妙な親子生活を送るの。実は本当に血のつながっていた2人は強い絆で結ばれ、自分たち以外に全く興味を持たなかった・・・しかし世間の"モラル"が彼らの関係を打ち壊そうと襲いかかり互いを守ろうとした親子は罪を犯してしまう。

幾つもの重い秘密をもった事で、本来ならドロドロの荒んだ状態になっても不思議ではないこの2人は、不思議なほど優雅にひっそりと、そして清々しく生きているのよ。どんな男女が訪れようとも自分たちの血に勝るはずが無い、という揺るぎない自信が自分たちの愛を貫かせている。これほどまでに人間同士が愛し合い、溶け合う事が出来るのだろうか・・・これはもはや、人類への挑戦と言っていいかもしれない。リアルであって夢物語、夢物語であってリアル・・・一種浮遊感を覚えるかも。

この不思議な小説は直木賞受賞で注目を集め2013年に遂に恐れていた映像化を果たしたわ。淳吾役に浅野忠信がキャスティングされたということでイメージ的には近いものはあれど、骨を折りその奥にある内臓まで食らわんばかりの貪るような愛情を理解し描ききれるのだろうか、という懸念は残るのよね。

この物語は決して興味本位のインモラルな恋愛ストーリーではないわ。人間としての本能を呼び起こされ試されるという事を覚悟して挑むべきね。生きるとは食らうこと・・・その一言に尽きるかも。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ご本 

2015年05月04日

山口小夜子日記 永遠のファッション・アイコン編

20150504山口小夜子…彼女が月に還ってしまってから、早ものでもう8年の月日が経ってしまったわ。

幼少の頃、自分は「ファッション通信」という番組が大好きで、そこで流れる資生堂の「セルジュルタンス」のCMに登場した彼女に目を奪われてからというもの、その神秘的な美しさの虜になってしまったの。天女は実在した・・・!それが第一印象よ。

小夜子は”スーパーモデル"という言葉を生み出した第一人者であり、日本の美を世界に知らしめたファッション・アイコンであることは間違いない。切れ長の瞳、白い肌、美しい直線を描く黒髪…彼女が持つものすべて、美は不滅であると体現していたわ。

彼女が召された年、東京ミッドタウンで上映会が開催されたのだけど、たった4回の上映しか行われないと聞いて取るものも取り敢えず駆けつけたの。当日は全国から小夜子信者や、ファッション・ジャーナリストの故・大内順子をはじめとする関係者が集結し彼女を偲んでいた。

上映会は40分ほどで、小夜子のインタビューやJ.P.ゴルチェを始めとする歴代のショウ、そして惜しまれる最後のショウの映像が次から次へと夢のように流れていったの。鈴が鳴るような美しい声で彼女はこう言っていたわ…「洋服を纏う時、自分は無になる。その後は洋服がどう歩いてどう動けば美しく見えるか誘ってくれるから・・・」と

ファッションモデルはデザイナーの世界観を短いウォーキングの間でいかに伝えるかが勝負。己を無の状態にしつつ洋服のメッセージを伝える・・・でも小夜子は服をより美しく魅せる為に指先から髪の一房まで神経を張り巡らし、空気さえ変えてしまっていたのよ。イッセイ・ミヤケのショウで見せた躍動感溢れる見事なダンスウォーキングは、彼独自の作品のラインの美しさを強調していたし未だ目に焼き付くほど美しかった。

小夜子はモデルという枠を超えた”表現者”であると言える。デザイナーは己を削りだして作品を生みだし、一糸一糸織り込まれた哲学をモデルは体現するという重要な役目を担っているわ。より良く作品を見せる事だけでなく、そういった魂の部分を瞬時に伝えなくてはならない過酷な仕事であるという事が小夜子の映像を見ていて理解出来たの…だからこそ彼女は”スーパー”モデルなのね。

たまに見る日本のファッション雑誌で上辺の可愛らしさとセクシーさに自己陶酔気味の若いモデルを見るとがっかりするわ。表現するどころか逆に作品の知的さを失わせてしまっていたり、個性を殺してしまう状態になっているものすらあるのよね。

何をするにしても表現をするというのは生半可なものではない。山口小夜子はその圧倒的な存在感、究極の美、儚さ、透明さ、そして強さを兼ね備えた人だったけれど、そのすべてを体現するために血の滲むような努力をしていたに違いない。彼女に続く者がいるか?と問われても、残念ながら思い浮かばないわ。

表面の美しさとは、顔の造形、体のバランス、性格や雰囲気、様々な要因が影響し合って完成されるけれど、本当の美は”理解”する事で形成されていくのではないか・・・そんな風に思えてならないの。

山口小夜子…彼女が日出ずる国に降臨したのは、羽衣が小枝に巻き付いてしまったからでは無いだろうか。伝説はこれからも語り継がれていく。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ファッション