2014年08月

2014年08月30日

プッシーキャッツ日記 マニアックな仕様編

20140826映画を見る時、自分の仕事場が舞台になってる場合は俄然客観的視点は置いといて単に楽しむと言う姿勢でのぞむことにしてるのよ。

2001年「プッシーキャッツ(Josie and The Pussycats)」はまさにそんな作品…コミカルでキュートで単純にオモシロイの。

物語はネコ耳がトレードマークの可愛い子ちゃん3人組バンドが、ひょんなことから大手レコード会社と契約する事になりスターダムにのし上がるのですが、実はサブリミナル効果で曲が売れるように操作されていたり各企業との談合がもたらしたヒットだったのよ…彼女たちは最初お互いが見えなくなり勘違いもしたけれど、最終的に自分達が何をやるべきなのか気付くお話。

映画は興行的には成功しなかったけど、実は隠れた見所が3つあるのね…その1は楽曲をベビーフェイスがプロデュースしてる事…その2が主役のレイチェル・リー・クックが可愛い事…その3はあのインディペンデント映画の女王と評価の高いパーカー・ポージーが悪徳メジャーレーベルのTOPを演じてる事。

その中でもパーカー・ポージーが最高…モキュメンタリー作品「ドッグショウ」でもアドリブ力でどんどん見る側をのめり込ませてくれるし、基本的に美人なのに一部を崩すことで笑いのツボを提供してくれる…そんなパーカーの魅力が全開なんですよね…これだけでOK!!

広告業界のタイアップも、これどもかというほどタイアップ企業名が出てくる…欧米では本編に商品名を出すのをネガティブにとらえる人が多いけど、この作品に限ってはそれが皮肉と相まって相乗効果抜群よ。

おバカ作品と言ってしまえばそれまでなんだけど、とにかく見た後に爽快感のある楽しさが残るわね…主演のレイチェル・リー・クックの可愛らしさは超一級で髪型真似しようかしらなんて思った事も・・。

近年このスタイルの映画で大好きTOP5は「ウェインズ・ワールド」トロピック・サンダー」「ミステリー・メン」「プッシーキャッツ」「オースティン・パワーズ」ってとこかしら…フフ。

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2014年08月29日

マーマリス日記 御徒町にて前世を知る!?・・・編

20140819このところの猛暑にすっかり参ってしまい、程よくスタミナをつけようと御徒町のトルコ料理店「マーマリス」へお邪魔したわ。

お肉のみがっつり、というのは胃腸に重し、かといって野菜だけではスタミナ不足、という状態だったので、トルコ料理は最善の選択よ。店内はシンプルで清潔感があり、トルコのラジオ局がセレクトした最新トルコ・ナンバーが流れ、異国情緒たっぷり。

スタッフも全て現地の方で、日本語がたどたどしいながらも一生懸命接客してくれたわ。まずは自家製の熱々トルコパンに、ほうれん草、ひよこ豆、野菜のペーストを少しずつ付けて頂くの。これがすべてヨーグルトで和えてあり、程よい酸味とコクがたまらないわ。

その後は、揚げたお煎餅のようなものが乗ったグリーンサラダが登場。適度な甘さと酸味のある癖になるドレッシングが!出来たら明日の朝のサラダにもかけたいくらいの美味しさよ。続いて、トルコチーズの揚げ春巻きが登場したので、"ラク"と呼ばれる葡萄のエキスとういきょうの実から作った、45度もある蒸留酒を注文。カリッと揚がった春巻きと相性は良し、そして徐々に酔いも加速していったの。でも酔い具合が実に心地良く、体に合っているみたい!

続いてはメイン・・・大きな銀の串に貫かれた鳥とお肉のケバブとバターライスよ。お肉の焼き具合もライスの風味も最高!ボリュームもあって食べ応え抜群だわ。と、ここでお店のスタッフから今日は特別にベリーダンスのショウがあると聞き、ほろ酔い加減でお皿を平らげたの。

気付けば店内は親子連れに、団体客で満員・・・そこに現れたのは、ハーレムの宴に登場する黒髪の妖艶な踊り子!

「スタートレック」に出てくるオリオンの緑の踊り子を彷彿とするその美しい姿に釘付けよ。色鮮やかなショール、剣、扇子の先に鮮やかな布を縫い付けた小道具を器用に扱いつつ、細やかな関節のビブラートを響かせ舞う姿は天女のよう。

かつて宮廷内に存在した踊り子達は、こうして王の目を楽しませていたのかしら・・・そんな事を考えながら独特のリズムに手拍子を打っていると、美女は微笑みピポ子を誘うのでありました。

ということで、最近すっかりエキゾチックなものに心惹かれる私は自然と美女と共に踊り出し、ライブさながら楽しい時間を過ごせたわ。不思議とどのお酒も体質に合ったし、お料理はすべて美味しい、更にトルコの音楽や文化は馴染むし新しい発見もあったのよね。

もしや・・・前世はトルコ!?と思ってしまうほどのシックリ感。早速家に戻り、スタッフに教えてもらったトルコのラジオをiTunesで探したわ。いや~日本にいながら世界の音楽、食物、文化を楽しめるなんて、本当に良い時代よね。是非皆さんもトルコを体感してみて!ベリーダンスは金・土曜日開催してますので、鼻の下を伸ばしてね。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) ごはんですよ! 

2014年08月28日

トロピック・サンダー日記 やり切る楽しさ編

20140820

先週ピックアップした「チャーリー」で主演のロバート・ダウニー・Jr.が映画界に本格復帰の前哨戦とも言えるのが2008年異色のコメディ作品「トロピック・サンダー」よ

「アイアンマン」とは同年のリリースなんだけど、アカデミー賞他、各賞に助演男優賞としてノミネートされ実質的な前線復帰作と言ってもいいかも…だって彼の演じるのは黒人役なんですから!…作品的には、もう素晴らしいの一言…制作・原案・脚本、そして主演・監督も務めたのがお馴染ベン・スティラー。

物語は戦争映画の撮影現場でベン・スティラー演じる落ち目のアクションスターとジャック・ブラック演じる下ネタ系コメディアン、そしてロバート・ダウニー・Jr.演じるオスカー常連俳優の3人が背景の違いからもめ事に・・そこで怪しいこの作品の原作者が「役者をリアルな恐怖の中に放り込め!」と監督に耳打ち、そして実行されるのだが想定外の事態が起きてしまうの。

放り込まれたジャングルは麻薬製造地帯のとってもデンジャラスな場所。手の込んだ仕込みと勘違いする役者がリアルな戦闘に巻き込まれ、持ち前の俳優魂と個性でサバイバルしていくのだが・・と言うのがベーシックな流れよ。

何しろ、監督のスティラーの映画好きが組込まれたこの作品…「地獄の黙示録」「プライベートライアン」「レインマン」「エージェント」の視聴経験が必須ね。他にも「ランボー」や「戦場に架ける橋」その他もろろの名場面もリスペクトされて映画マニアにはたまらない作品に仕上がってる。

コメディだからと言って、アクションやセットが手抜きなんて全くなし…「ジュラシック・パーク」の撮影場所(ハワイ)に8週間も滞在しての長期ロケだし、最近のアクション映画と同等の火薬量を使用してるんですもの。その中で演じる3人+2人のボケぶりは羨ましいわ。

映画マニアは勿論楽しめるけど、もう一つ、米の映画制作の現場を知ってる人(究極!?)にとっては本当に大爆笑なのよ。一例解説すると、物語に登場する監督はイギリス人なんだけど、"紅茶野郎"とか罵られたりとか実際の現場でもアメリカ人ってイギリス系の監督を嫌いな人が多いわ。英語のしゃべり方がまどろっこしいとか、理屈っぽいとかでね。だから最近の映画の悪役はイギリス系になる事が多いのよ。

それと、映画制作におけるそれぞれの立ち位置、つまり誰がその場のボスかって事ね。映画のエグゼクティブプロデューサー役にあのトム・クルーズがカメオ出演するのだけど、その考え方がデフォルメしてはあるものの事実なのよ。本当の意味で最高に笑えるのがこの人物。

その他にも、黒人蔑視問題とかコメディながら巧みに脚色されてるし社会的な皮肉もたっぷり表現されていて素晴らしいの。サントラも良く出来てるし、またっくもって妥協がないコメディの大傑作と言っても過言ではないわ!!特にロバート・ダウニー・Jr.ファンは必ず見るべし!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 映画&TV 

2014年08月27日

フラメンコ日記 オーレ!カンテ・ライブ編

20140823以前からずっと興味のあったフラメンコ…AMAZORA時代にも「やよい」というフラメンコ的アプローチを加えた楽曲もあり、フラメンコ・ギターのあの情熱的な音やリズムには並々ならぬ興味があったの。

そしてその当時からずっとお世話になっていたバイラオーラ(フラメンコの踊り手)のボニさんの顔を思いだし、10年振りに彼女に会いにいったわ。ボニさんは天性のバイラオーラで、とにかく美人!恐らく前世はスペイン人だったに違いない。

フラメンコに対する愛情は深く、彼女のその情熱に惹きつけられた人達が今も数多く集まっているの。そんなボニさんのご紹介で、ベテランのカンタオーラ(フラメンコの歌い手)の濵田愛吾さんとお知り合いになり、彼女も出演されるというカンテ・ライブが老舗のタブラオ(フラメンコの舞台があるバル)「カサ・デ・エスペランサ」で開催されると聞き、早速お邪魔したわ。

偶然にも濵田さんは何度かAMAZORAのライブをご覧になっていらしたのよ!今度は自分が彼女のステージで念願の"カンテ(フラメンコの歌)"を体感させて頂くなんて・・・感激。通常フラメンコのライブはバイラオーラ中心で、カンテはギターやカホーンなどの楽器は後ろに鎮座するというケースが多いそう。

しかし今回は珍しくカンテを中心としたライブで数人の美しきカンタオーラとギタリストのみで構成され、聴き応え十分よ。しかもこちらのお店は、チケット代にドリンクにワンプレートのタパスがついてくるので嬉しいわ。まさに大人の楽しみ、といった感じね。

フラメンコ初心者の自分にはどの曲がどういう意味を持つのかは理解出来なかったけれど、その独特の発声法とアプローチ、パフォーマンスを中心にじっくりと拝見したわ。面白い事に華々しい衣装を身に纏った歌い手の方は前の喉を張った歌い方、やや落ち着いた衣装の方はじっくりと包み込むような歌い方と、衣装はその人の表現に通じるものがあって実に興味深い。

濵田さんは唯一シンプルなパンツスタイルで、どこか少年の様な清々しさと力強さを兼ね備えていてらしてとても良かったわ。遠くへ離れてしまった子から手紙の返事が来ないことを元気な証拠と思う母の思い、恋愛や人生の死を巡る心の痛みや恐怖など奥深い人間の感情などを歌ったものなど、それを時には底抜けに明るく、そして魂の叫びの如く力強く表現しているのが本当に素晴らしい。

店内はフラメンコに精通しているお客様が殆ど。でもライブ終了後に気さくにお話をして下さり、あっという間に時間が経ってしまったわ。この日覚えたかけ声は「グアパ」!・・・意味は「可愛い、きれい」よ。さて、これから色々と勉強を始めようっと。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 音楽 

2014年08月26日

衆道日記 究極の恋愛・・・!?編

20140816「衆道」・・・皆さんはこの言葉をご存じかしら?

私自身、初めてこの言葉を知ったのは日本史の時間だったわ。簡単に言うと江戸時代の"男色"を指すのだけれど、この時代は今よりも同性愛に寛容だったのだそう。

大半の武士は家同士の繋がりのために婚姻関係を結ぶことが多く、側室でさえも本人の希望が叶えられるのは困難・・・そもそも武士の世界は女性関係にストイックなので、男色が純愛へと発展したのは自然の理と言えるわね。

例えば、織田信長と小姓の純愛エピソードは有名だけれど、この時代の男色は命がけだったそうよ。そもそも「衆道」は武士同士の恋愛を指し、7回生まれ変わってもまだ結ばれるという7世の覚悟を以て愛し合ったんですって!男女の夫婦の縁が3世と言われているのに対し、その結びつきは半端ないわね。

中には複数の同性の恋人を持ち、恋愛を楽しむ男色も存在したそうだけど、衆道に関してはかなりのストイックという事よ。更に驚くことに、このストイック道は体を張って愛の証明をする"自傷系"だったの。愛する武将に浮気の嫌疑をかけられたある小姓は、その身の潔白の為刀を膝に突きつけたり、死をも恐れないといった具合。

こういった真剣な気持ちの証明が「心中立て」と呼ばれ、のちに吉原の遊女の間でも受け継がれていったわ。その後も心中と言えば遊女だけでなく一般にも広まり、近年では著名な小説家たちも臨み悲劇の代名詞になっているけれど、命よりも愛することを尊ぶ美意識というのはどこかロマンティックよね。

現代に於いては男女共に一途に思い続ける情熱より、世間体や生活などを重んじる傾向が強い気がする…なんとも味気ない時代の突入だこと。まずは同性愛云々という事に焦点を当てるのではなく、今一度人を愛するという事をじっくり思い出してみたいものだわ。

因みに、イラストはスーパーマンとバットマンのコラ画像で(笑)

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) サブカルチャー 

2014年08月25日

睡眠日記 ベストタイムはどのくらい・・・?編

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寝苦しい夜が続いた今年の夏…「なるべく睡眠時間を多くとってね」…行きつけの漢方の先生によく言われるのだけど、必要な睡眠時間って一体どのくらいなのかしら?

一般的に美肌のためにも8時間の睡眠が必要だと言われてきたけれど、最近複数の研究で7時間がベストだという事がわかったそうよ。

しかも一晩ぐっすり眠る事を20分でも短縮すれば、翌日の活動能力や記憶力が損なわれ、睡眠時間が少なくとも多くとも、糖尿病や肥満、心疾患といった病気や死亡率の高さに関連してくというから侮れない。

実際のデータで睡眠時間を6.5から7.4時間とっている人達は、それより差異のある人達よりも死亡率が低かったということも証明されたわ。更に約10年間かけて年配の女性450人の睡眠活動を調査したところ、睡眠時間が5時間未満や6.5時間以上だった人の方が死亡率が高いことがわかったの。

美容のために8時間睡眠なんて、死に近づいていたのかしら…そう考えると怖いわね。ある研究では、睡眠時間が増えるに従い認識能力は高まるけれど、7時間でピークに達しその後は低下し始めるということもわかったの。物忘れを防止するためには、まず睡眠ってことかしら。

しかしながら病気でベットに横たわる時間が多かったり、文化や遺伝などの影響を受けるという場合もあるので、万人に共通の睡眠時間とは言えないのよね。

最も最適な睡眠時間を見つけるには、3~7日間の試験をしてみると良いそうよ。目覚ましをせずに疲れたら眠るという生活を繰り返し、過剰なアルコールやカフェインを避け、就寝2時間前は電子機器を使用しない。そしてゆっくり眠り翌日スッキリとして集中出来ると感じれば、それがベストな睡眠時間になるんですって。

ちょっと試してみたけれど・・・ご飯を食べたらすぐ眠くなるし、炎天下、外出先から戻ってきても眠くなる・・・でも夜になったら急にスッキリ。これはいかがなものかと・・・やっぱり猫を見習わないとニャン。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2) 自分探し 

2014年08月23日

刑事コロンボ日記 別れのワイン編

20140815

作品をご覧になっていない方もタイトルだけは知ってる刑事コロンボ…リアルタイムではNHKで放送されクオリティの高いTVドラマとして一世風靡してましたね。

近年はCS/BS等で常時リピート放送されていて、そちらを初めて見た方も多いハズ…実は自分もその一人で、「あ~これがあの古畑任三郎のパクリ元か」とか今更ながらの世界です。

コロンボに関してはきっと皆さまの方が詳しいかと思いますので、今回はシリーズの中で個人的にNo.1だった作品をピックアップ…それは「別れのワイン(Any Old Port In A Storm)」…既に1973年の作品なのでネタばれもご容赦で。

シリーズの特徴はトリッキーな殺人事件発生>>コロンボ登場>>小さな矛盾点をしつこく探索>>犯人対して巧妙な罠を仕掛ける>>犯人自爆といった基本展開ですが、この「別れのワイン」に関しては、短時間ながら人間ドラマが濃縮され絞り込まれた背景と犯人役ドナルド・プレザンスの素晴らしい表現力にTVドラマを超えたスペックを感じたのでした。

コロンボ作品の特質として日本語吹替版の秀逸さですよね…初代吹替の小池朝男氏のオリジナルを超えたと称される吹替…当時は英語版が無かったので、数年後の本物ピーターフォークの声を聞いた時に視聴者全員が「ちが~う」とツッコミを入れたとの事…邦題も素晴らしく今回の「別れのワイン」も原題よりも文学的です。

個人的に感じるのは吹替版での日本語がとても綺麗なんですよね…殺人事件なんですが基本的に犯人は知的で地位もある場合が多いので当たり前なのですが、訳されたフレーズがとても奥深い表現で翻訳された方のセンスを感じます。

で「別れのワイン」ですが、主人公演じるドナルド・プレザンスは映画の世界でも名優として名高い方で「大脱走」や「007は二度死ぬ」ではあのブロフェルドを演じ、後に「オースティン・パワーズ」で彼がモデルとなったマイク・マイヤーズのブロフェルドは大笑いでした!…TVシリーズでの強烈な印象は「ゲームの達人」前半で信心深い父親ながら人を騙す二面的な演技で他を圧倒した存在感は今でも鮮明です。

そんな彼がひたすら人生をワインに捧げ、愛し、我が子のように一緒に時を過ごす彼の表現力がこのドラマをシリーズの中でもNo.1に押し上げてるのですね。これを書いてる時点では知らなかったのですが、シリーズ人気投票ではやはり「別れのワイン」が一番との事で、やっぱり!とうなずけました!

物語はワインを愛するが故に身内を殺害しアリバイ工作をするのですが、脚本的に感銘したのが彼の秘書が察してしまい、秘めた彼への恋心が強制的な愛の告白に変わる瞬間…そして結末で主人公がその事に対して『刑務所は結婚より自由かもしれませんな・・』と、コロンボに語りかける台詞にもぉ~鳥肌。

通常ならこのエンディングでも十分OKなのですが、ちょっと間が入って作品的な厚みとして更にコロンボが差し出すワインを最後のワインと悟って抱きかかえながら嬉しいそう飲むシーンは役者・脚本・監督・・全てが最高レベルで仕上がってます…1時間ちょっとのTVドラマでここまで出来るのかと驚かされたのです。

生まれる前にこんな面白いTVドラマが放映されてたのか~と、以前ピックアップした「子連れ狼」他、まだまだ見逃してるこの時代の大傑作があるのだなと実感…こうなったら全部見てやる!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 映画&TV 

2014年08月22日

エージェント日記 千里眼編

20140821トムクルことトム・クルーズ…アイドル的スタートから今では俳優・プロデューサーとして常に最前線なポジションで映画を楽しませてくれている。

彼の素晴らしさは、オファーを受けたときの脚本読解力…つまりどの作品に出るべきかの選択判断能力がずば抜けてること。アカデミー主演賞をとっても、以後しょうもない作品ばかりに出てアレアレみたいな役者が多い中、かれは常にベストな作品を選んでるわ。

そんな彼のセンスを感じさせるのがアカデミー他様々な映画賞にノミネート・受賞した1996年に公開された「ザ・エージェント」…トムが演じているのは全米一のエージェント会社に勤める有能エージェントなの。やり手である彼は、高価な年棒と引き換えに選手の家族の気持ちを犠牲にしてきた事に気付き、会社に対して提案書を提出。理想に満ちた企画書は同僚の賛同を得たと思ったのも束の間、彼は会社をクビに。

5歳の子供を抱えた経理のシングルマザーだけが彼に付いて会社を辞め、大勢いたクライアントも同僚にさらわれ只一人落ち目のフットボール選手だけが残る始末。全てを失い一から立ち上がろうとする彼はフットボール選手とシングルマザーから愛する事の力強さと素晴らしさを学ぶ。

とにかく前半は、あっという間にトムが契約の鬼であった状態から自責の念にかられる部分までがテンポ良く進み、後半はじっくりと彼が人を愛する事に苦悩しつつ一生懸命になる部分が描かれていて凄く良かったわ。日本ではあまりスポットの当たらないエージェントという仕事の滑稽な部分もリアルに描かれていているから面白いの。

シングルマザーが、トムを愛しながらも子供がいる事で引け目を感じ自分の思いをセーブしたり、いつも冗談ばかり言っている選手が命がけで家族の為に戦ったり、相手を思うが故に自分を犠牲にするという愛情が伝わって人間の強さを改めて思い知らされた気がする。

アカデミー助演男優を受賞したキューバ・グッディング・Jr演じる落ち目のフットボール選手の「金持って来い!」のトムとのかけ合いは素晴らしくリアルで生き抜く原点を感じ取ったのよね。仕事は結果を出してなんぼ、青臭い事ばかり言っていては食べてはいけない…確かにその通りだけど、青臭い部分も持ち合わせていないと心がすり減って大事なものを見落としてしまうわ…改めて今の自分の心の在り方を考えさせられたわ。

そして、トムクルの脚本レベルでの完成時を想像できる千里眼は、その後も「マグノリア」「Eyes Wide Shut」「コラテラル」他、毛色違う作品でも十二分に発揮され、最新作「Edge Of Tomorrow」も成績は今一だったものの、作品の評価は高かったわね。

トム・クルーズ…きっと晩年も素晴らしい俳優・プロデューサーとして大活躍していくでしょう!

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2014年08月21日

ジャック・ブラック日記 ふとっちょの凄いヤツ!編

20140822ジャック・ブラックは大好きな俳優の一人よ。デブなのに軽い身のこなしと軽妙な台詞使い多様な表現力は他に類を見ないわね。そんな彼の代表作は何と言っても2003年「スクール・オブ・ロック」でしょ!…つい最近、米のTVシリーズとしてリメイク(彼が出演するかは未定)されることにもなったわ。

ストーリーは、超エリート小学校の教師になりすました負け犬ロックミュージシャン(デューイ)が、堅苦しい秩序に固められた子供たちにロック魂の何たるかを伝えバンドを結成するの。

クラシックしか知らない彼等にロック史や(黒板の図解が良く出来ていて笑える!)ステージ上のパフォーマンスをたたき込み最後はバンドバトルに出場することになるのだけど、音楽好きにはたまらないツボが幾つも登場するわ。

しかしデューイ自身自分には作詞作曲能力が無いと発言したり、夢を諦めた友人のバンドマンを諭したり、一生懸命子供達に音楽を指導する場面はさすが!のひと言。実にハートフルで物語の核を突いているの。JBの音楽の造詣の深さとボーカリストとしての実力を発揮した1作でもあるわね。

続いては2006年公開「ナチョ・リブレ」…こちらも爽快でテンポの良い作品で、ストーリーも簡潔。何をやってもダメな修道士が、修道院にいる孤児たちにおいしいものを食べさせたいが為に覆面レスラーとなり、ファイトマネーを稼ぎ出すというものよ。

修道士たるもの暴力は禁止されてるし、新しくやって来た美しいシスターに"暴力は罪"ときっぱり言われてしまっては内緒で戦うしかない・・・結局はバレてしまうけど、シスターを始め孤児たちが試合の応援に来てくれて彼は見事優勝を勝ち取るの。

内容的には"タイガーマスク"を彷彿とさせるものがあるけど、舞台がメキシコなので空や地面、家の中の道具・・・すべてが原色で明るくてポップ。見ているだけで元気になれるようなビタミンカラーだらけなのも良いわ。

登場人物も曲者ぞろいで、"キャプテン翼"の花輪兄弟の如く素早い動きを見せる双子レスラー、孤児のおデブちゃん、修道士の相棒のやせっぽっち君、そのやせ君に恋するプロレス会長のふくよか娘など、よくもまあこんな人達を集めたものだと感心・・・このキャスティングが嫌味無く、更なるビタミンになっているの。

レスリング衣装からお腹の肉がはみ出るコミカルな容姿、己の正義を貫き太陽のように明るく力強く生きる姿・・・まさにこの作品はジャック・ブラックの為に作られたと言っていいかもしれないわね。今作ではJB自身の作曲歌唱と、前作同様音楽の才能を披露しているのもお見事よ。

どちらの作品も、見終わった後には嫌な事が全て浄化されてしまうという特典付き。コメディというジャンルで一括りにしてしまうのは惜しいわ。差し詰め「ビタミン・コメディ」とでも言っておこうかしらね。

日本にもコメディ作品はあれど、役者の演じきる力不足や製作側の笑わせよう感が見えて薄っぺらいものになってコントになってしまってるのよね。本当に人を笑顔にするにはまず自分が楽しむ事から、そして根底にあるテーマをぶれさせない事が笑いの部分を活かすのだとこの2作から学んだわ。

しかしながらこの太っちょさん、多才な上に可愛らしすぎ!お腹を抱えて笑いたい夜には是非オススメよ!

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2014年08月20日

アナベル日記1 本当のお話編

20140828夏はやっぱり怖いお話と言う事で、先週ピックアップした本当に怖い映画「カンジュアリング」…その作品中にチラッと登場する不気味な人形「アナベル」…「カンジュアリング」の大ヒットでその怖い人形がスピンオフ作品として制作され米で今秋公開だそうです

「カンジュアリング」は実話ベースでしたが「アナベル」も実話なんですよね。

「カンジュアリング」ではアナベルは心霊研究家の自宅に過去の事件物証として厳重保管してある人形として紹介されているのですが、このアナベルに何が起こり何が憑依しどのような経緯で厳重保管されるのかを描いたようです。その予告編ができたそうなので早速ご案内。

人形に何かが取り憑いて悪さをするホラーは色々ありますが実話ベースなのがとにかく不気味…「カンジュアリング」の中でも憑依への三段階ってのがありましたが、悪霊の世界にも他にどんなルールがあるのか気になるところでもあります(汗;;)

20140827さて、夏の最後に本物のアナベル人形の写真をご覧いたがきましょうか…あれ、映画と違って人形が一見すると怖くないですけど、それが逆に怖いと思いませんか…ゾゾ((((;゚Д゚))))。

ちなみに、アナベル人形を見つめる二人が「カンジュアリング」の主人公でもあるエドとロレイン夫妻なんですね…夫のエドは数年前に他界し今はロレインさんが様々な活動をなさっているとの事です。



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2014年08月19日

チャーリー日記 喜怒哀楽の原点編

20140817「アイアンマン」のイメージが完全に定着したスターク社長ことロバート・ダウニー・Jr.…彼の役者人生は順風満帆と言うわけではなかったそうよ。

薬物依存症との闘いで役者人生の崖っぷちまで追い詰められ、刑務所で1年を過ごした時期もあったそうだけど、彼本来の人間性の素晴らしさからバックアップしてくれるスタッフや親しい俳優仲間に支えられながら今に至ってる。

そんな彼の1992年リチャード・アッテンボロー監督作品「チャーリー」…彼の薬物依存前の名作なんだけど、アカデミーにもノミネートされ役者としてのポテンシャルを十二分に感じ取る事ができるのよ…見た後、背筋が正される思いがしたわ。

物語はチャップリンが貧しさから這い上がり、無声映画の王に君臨し現在の映画界の基盤を作り上げていく一方、様々な女性との出会い、世界恐慌やファシズムに立ち向かいながら作品を作り続けていくという自伝的な内容なの。喜劇王がどれほどの試練と苦悩を抱えて生きてきたかが良く描かれてる。

今とは比べ物にならないくらい厳しい時代に、よくぞこれほど自分の信念を貫いたものだと感心するばかり・・でもこの信念が貫いたからこそ極みに到達できたのね。意外にもチャップリンが若い女性に弱いという事を知ったのだけど、その背景には25歳という若さで亡くなった彼が初めて愛したダンサーの少女への思いが後押しする結果になってるのね…彼は一途な男性なのね。

初めてチャップリン映画を見たのは「モダンタイムス」…学校の授業内だったけど、見終わった後何とも言えない新鮮さと切なさが込み上げてきたのを覚えているわ。滑稽でリズミカルなチャップリンの表情や動きは今見ても斬新で、その表現は他に類を見ないのよね。ドリフを始め様々な人達が彼をオマージュしているけど、笑いのエンタテイメントの原点はここにあり!なのだわ。

チャーリーを演じたロバート・ダウニー・Jr.…当時から只者でないわね!…まるで本人を見ているように違和感を全く感じさせないの。後半、老年のチャップリンが自分の作品を見るシーンがあるのだけど、その表情といったら・・目で表現するってこういう事なのだと感動!

新しいものを作り上げるというのは半端な事ではない。これだけの素晴らしい作品を作っても、己を"二流"と言い放つチャップリンの言葉には妥協や諦めは存在しないの。気合い頂きました!そしてロバート・ダウニー・Jr.の役者魂にも!押忍!

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2014年08月18日

品プリランチ日記 遂に噂のご近所ブッフェへ・・・編

20140807家から近いお店は、つい後回しになりがち…ご近所の品川プリンス内「hapuna」はブッフェスタイルのランチで有名だったことを急に思いだし早速予約したわ。

メディアで取りあげられていた数年前は、キャンセル待ちのフィーバーぶり・・・最近はブームもおさまったし大丈夫かと思いきや、夏休み前にも関わらず空いていたのはほんの2日と人気の高さを伺える。

月ごとにメインのお料理も変わるので楽しいけれど、今月はカニとローストビーフが存分に味わえるというもの。平日の午後にも関わらず、店内は予約客でいっぱいで、次から次へと運ばれるお料理に目移りしてしまったわよ。

広い店内には、和食、イタリアン、中華、デザートとジャンル毎のお料理が配置され、とりあえずは蟹からスタートよ。茹でただけで十分甘みがあり、三杯酢は殆ど使わなくて良かったわ。その後は肉厚のローストビーフを2種類のソースで頂いたのだけれど、3皿ほど即ペロリ。

最近は食べ物の好みが変わってきて、油を使ったお料理よりお野菜に惹かれるの。漢方の先生は、これから体が欲するものが変わってくるのでその嗜好に従うべきというアドバイスを下さったのだけれど、まさにそんな感じになってきたのかも。

ベトナム風サラダや野菜の酢漬け、大根の煮物、果物からスタートし、少しずつ豚肉のしゃぶしゃぶ、鳥と野菜の炒め物やお肉の塊シチューなどを頂いたわ。水分を摂るとお腹が膨れるので、1日1回だけ登場する七色のかき氷をお口直しにし次のお皿へ。

大きなパルメジャーノ・レッジャーノをくり抜いた中に盛られたパスタは、チーズの風味が満遍なく行き渡ってとにかく美味しかったわ。パルメジャーノを家に置いておきたいけれど、猫がその上で寝てしまったり囓ってしまいそうなので断念。いつかは置いてみたいわ・・・。

そして甘いものは別腹、という事で色鮮やかなババロアやわらび餅をすこ~しずつ。こちらは本格的なケーキやチョコフォンデュのタワーなどもあるから、見応えも食べ応えもかなりあるのよ。結局なんだかんだ言って数皿平らげた後は、美味しい珈琲で締め。

ブッフェの醍醐味は好きな物を好きなだけお皿に乗せる事だけど、美味しいものを少しずつ、しかも美しくよそうというのも楽しいものね。決してお安いわけではないから食べなきゃ損、というのも若いうち・・・そんなことを考えながら新たなる楽しみを見出した大人ランチでありました。げふっ・・・。

【品川プリンスホテルブッフェ】
http://www.princehotels.co.jp/shinagawa/restaurant/hapuna/

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2014年08月16日

カンジュアリング日記 神の御業か、悪魔の企みか・・・編

20140825個人的にはホラーというジャンルは好きなのよね…平和な日常生活の中で、普段気付かれる事のない霊など人外の存在が浮き彫りになるから。そしてその核になる霊が姿を現した瞬間の恐怖!・・・というのが最大の見所だけれど、それはあくまでエンタメ。

夏の夜の風物詩として鑑賞するならそれで十分だけれど、自分としては常にその現象の背景にあるものに重きを置くようにしている。

最近はCG技術などの発達でビジュアル的な恐怖は簡単に生み出せるけれど、日本でも今年公開された「カンジュアリング(邦題:死霊館)」は公開前の予告編からその卓越したアイディアとセンスでホラーというジャンルに新たな息吹を吹きこんだと言えるかも…1973年「エクソシスト」以来の衝撃を受けたわ。

実在する、超常現象家として名高いエドとロレイン夫妻が扱った中で最も邪悪な事例を元に作られているのよ…1971年、田舎にある古い屋敷を購入した夫婦と娘5人の大家族が、入居した翌日から奇怪な現象に悩まされるの。やがて娘達に危害が及び、母親はエドとロレインに助けを求めることにしたわ。

エドはカトリック教会が唯一公認した悪魔研究家、ロレインは透視能力を持つという最強コンビ・…娘を思う母の心に打たれ、夫妻は血塗られた過去を持つ家と土地の捜査を始めたの。そこには恐ろしい事実が・・・。霊は本来の目的を果たそうと母親に憑依し、とうとう夫妻と対決・・・というストーリーよ。

これが脚色されているにせよ、全て事実というのは背筋が凍り付く程怖い!

きっとロレインから当時の状況を聞いて映像化しているのだろうけれど、霊の出現する描き方が非常に自然なのよ。人の背後にユラユラと黒い影の様に揺らめいたかと思うと、気付かれたと思いサッと消える、シーツが風に飛んで行く一瞬に人の形になって飛ぶ様、そしてそれが2階の母親の所に移動していくなど、"人でないもの"がどう存在しどう移動するかを"生きている人間"として納得させられたわ。

そして特筆すべきは、女優陣の演技の素晴らしさ!透視能力を持つロレインを演じたヴェラ・ファーミガ(マイレージ・マイライフでアカデミー助演女優ノミネート)、憑依されてしまった母キャロリンを演じたベテランのリリ・テイラーの両花の存在が、今作を更に奥深いものにしたと言っても過言では無いかも。

ロレインが問題の家に踏み入れた際、霊の気配を感じ警戒しつつも家族と挨拶を交わすシーンは神業!窓越しに不安そうに見つめるカットも素晴らしいの。彼女達に共通していることは、家族を愛する気持ち・・・その強さが嫌味無く自然に伝わってくるのも表現力の凄さであるわ。

しかし今作を見て思うのは、霊にも、憑依された家族にも、祓う側にもそれぞれの事情があるということ。霊も元は生身の人間であり、己の伝えたい事や目的を遂げるためには別の人間が必要だった、という事なのよね。そう考えるとホラーというより、別次元のヒューマン・ドラマとでも言うべきか・・・。

とにもかくにも、あらゆる方向でホラーを変革した作品と言えるでしょうね。因みに邦題「死霊館」は最悪なタイトルよ!並のスプラッタを想像させる安易で安っぽい発想…そのまま「カンジュアリング」にすべし!…カンジュアリングとは霊を呼び出す手法の意味で、ここではロレインがオルゴールを使って霊体を呼び出すとても重要なアイテムで物語の軸になってる…だからタイトルは「カンジュアリング」なのね。

米では昨年公開前の試写であまりの怖さと好評価で公開時期をずらして宣伝を強化して大ヒットになり「カンジュアリング2」と物語の冒頭に登場する怖い人形(これも実話)「アナベル」もスピンオフとして制作が決まったので楽しみ!「アナベル」に関してはまた後日ピックアップするわよ…フフ。

「カンジュアリング」は暑い夜にヒンヤリしたい、などという目的では決して見ないで…もしそんな軽はずみな気持ちで見ようものなら、ドン・ドン・ドン・・・壁を3回 た た か れ る か ら。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 映画&TV 

2014年08月15日

妖怪・幽霊日記2 夏の夜の如き絡む女の念・・・編

20140818お盆ですね…先月から太田記念美術館で開催中の「江戸妖怪大図鑑」…遂に、お待ちかねの第2弾企画『幽霊編』がスタートしたわ。

館内は背筋も凍るような数々の錦絵が展示され、外の激しい日差しもどこへやら。なるべく人の少ない平日を選んだのだけれど、海外からのお客様でごった返していてびっくりよ。

こういった日本の伝統的な作品は、彼らにミステリアスな印象を与えるのかしらね…そんな事を考えながら、自分も彼ら同様じっくり鑑賞開始。

タイトルどおり"幽霊"をピックアップしているのだけど、やはり幽霊と言えば女性!そして男女間の恋愛のもつれをテーマにしたものが殆どね。ドロドロ恋愛の代表作と言えばまず「四谷怪談」のお岩さん!珍しい作品としては、豊原国周と揚州周延の両雄が描いた仕掛け錦絵だわ。

大きな提灯が描かれているかと思いきや、紙をずらすとその中にお岩の恨めしい顔が描かれていたり、お岩の夫伊右衛門が小平という男を殺し板にくくりつける場面で板の部分をめくればお岩の死体になっていたりとなかなか凝っているの。

後は歌川国芳作の「蛇山庵室での夢の場面」では、美しい娘の姿で伊右衛門の前に現れたお岩が情事の後正体を現すという場面を描いているのだけど、美女と骸骨のようなお岩の姿がレイヤーの様に重なり合って美しく・・・恐ろしい。今作をテーマにした作品は多々あれど、こういう視点で描くなんて素晴らしいわ。続いて「累が淵」で有名な累(かさね)。

姉の祟りで醜くなった娘、累が夫に殺されるという物語なのだけど、注目すべきはこの当時の醜女の定義なの。下ぶくれ、唇が分厚い、鼻孔が広い、などなど。

歌川豊国が描いた作品では、そんなルックスの累が非情にも叩き殺されているわ。もしこの時代に生まれていたら・・・考えるのはやめておこう。

続いては男性の登場で「木幡小平次」よ。幽霊を演じたら超一流の役者小平次が、女房のおとわを手に入れんとする間男と女房に裏切られ殺されるというお話なの。葛飾北斎の幽霊になって裏切り者達の閨に登場する作品は有名だけれど、歌川国貞は小平次が間男にリンチに遭い魂が離れかけている向こうで、おとわがほくそ笑みながらその様子をこっそり見ているという場面を描いていて、物語を瞬時に把握出来るわ。

別作品では、閨に現れた小平次の霊はまだ人間の風体を保っており、すやすや眠るおとわをじっと見つめている・・・どちらも人間の生々しい部分が描かれていてゾッとする。続いて登場する男性は「清玄」。清玄という僧侶が桜姫に恋をしストーカーの如くつきまとうのだけど、姫の家の者に殺害されてしまう。幽霊になった彼はなおも姫に執着するというお話なの。

ここで登場するのがモダンな構図と画法の魔術師、月岡芳年よ!画面の下方にリラックス気味の桜姫が妖艶に描かれ、彼女の身につけている着物は一部の柄がエンボス加工になっているの。清玄自身は背後にある襖にシルエットだけで表現されているのも憎い。更に付け加えるのなら、画面の外枠がわざとギザギザなデザインで破れているかの様に描かれているのも秀逸よ。ここまで細部にまでこだわるとはさすがだわ・・・!

彼の別作品で、「安珍清姫」の清姫が愛しい安珍を追って日高川を渡りこれから蛇に変化する場面を描いたものがあるの。手を前にかがんだ体勢で濡れた髪まとわりついている姿は、まさに1秒後には蛇になるといった息遣いが感じられる。まるでコピックを使って描いたのか?と思う様な質感にもただただ驚かされたわ。とにかく登場するどの女性も男性も美しく、皆恋することに正直よ。

自分の思うがままに人を愛し、憎み、悲しむ・・・そんな人間の欲や執念が"幽霊"という形を借りて表現されているのがお見事ね。幽霊はついグロテスクな容貌に囚われがちだけど、その背景にある人間の悲しみや苦しみ、そしてちょっぴりのユーモラスさは感慨深いものがあるわ。だからこそ生きている者は彼らに惹かれるのかもしれない。

ねっとりと絡みつくような夏の夜、ふと彼らの物語と自分の物語を照らし合わせてみれば・・・本当に恐ろしいのは自分自身の念だということに気付くかしら?き・・・きゃーっ!

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) アート 

2014年08月14日

トム・ウェイツ日記2 酔いどれ天使は笑う編

20140814トム・ウェイツの声は人を酔わす

しゃがれただみ声でしょ?という人もいるけど、彼の吐息、呻き、呟き・・全てが「音楽」なのよ。

以前1999年の「MULE-VARIATIONS」をピックアップしたけど、やはり自分の中での神盤は1974年発表のセカンド「Heart Of Saturday Night(土曜日の夜)」ね!

自ら役者としても活躍しているトム、その表現の幅の広さから後期は前衛的な作品が多いけど、初期のJAZZ色が強いアルバムはシンプルながら、いやシンプルだからこそ素晴らしいわ。

初めて彼の声に触れたのは、ちょうど歌に興味を持ち始めた20歳の頃。そのときの衝撃と言ったら・・・天地がひっくり返るようなショックというものは後にも先にもこれっきりと断言出来る程よ。歌というものは声を使いその世界を表現するけれど、その声の持つ魅力、説得力、そして魔力というものは凄まじいものなのだと思い知らされたわ。

とにかくこの神盤、1曲目の「New Coat Of Paint」は度肝を抜かれる格好良さ!ナイトクラブでの一場面を切り抜いたような自然で"粋"なナンバーよ。ボトルの中には既に半分になったバーボン、煙草の煙が燻る中でキャスケットを被ったトムが酔客を前にピアノを弾き出す。彼自身も酒を呷り、呂律が回らなくなってきはじめた状態でのセッション、というシーンが浮かんでくるの。この1曲から全てが始まったわ・・・!

次に秀逸な作品は「Diamond On My Windshield」ね。ほぼベースとボーカルのみで進行していくというスタイルで、耳にした事のある人も多いはず。これまたトムの声の力を見せつけられた楽曲ね!サビの部分でようやくメロディーラインらしきものが確定するものの、後は全て語り。リズムには乗っているものの微妙な間合いが見事で、コピーをしようと思っても不可能よ。この間は彼独自のものなんですもの・・・くーっ、格好良すぎ。

ナイトクラブ・・・売春婦やストリッパー達の笑い声・・・男と女の駆け引き・・・それは決して淫靡なものではなくどこかあっけらかんとした、生きる人間のエネルギーを感じさせるものばかり。そしてその裏に潜む孤独・・・。ああ、この人は本当に人間が好きなのだと、アルバムを聴き終わる度に痛感するの。

時にパワフル、時に叙情的に、語るが如く歌うトム…ボーカリストという凡庸な呼称は彼にはふさわしくはない。"酔いどれ詩人"はこれからも人々を酔わせ続けるに違いないわ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(2) 音楽 

2014年08月13日

ファンメイド日記 上手すぎて汗;;編

20140810先のサンディエゴでのコミコン2014ではこれから公開予定作品の情報がいち早く公開されるのだけど、その情報を元に物凄いクオリティでオフィシャルポスターのような作品を披露してくれるファン。

なんと言いましょうか、作品に対してのリスペクト感が相当高いのではないかと想像できます。

今回はザック・スナイダー監督2016年5月北米で公開予定の「バットマン V スーパーマン : ドーン・オブ・ジャスティス」ですが、オフィシャルに公開された素材を元にちゃんと、その世界観を損なわずに短期間で仕上げてしまう彼らの資質に驚きますね。

ファンと言っても本業がグラフィックデザイナーだったり、学生だったりと様々なんですが、共通してるのは前述の通りオリジナルに対してのリスペクト。

コミコンは訪れるファンのレベルも相当ですから、単にグラフィックが上手いだけでは簡単に見抜かれてしまいます。

登場するキャラクターの本質や背景を理解したうえでの作品でないと完全に無視されますしね。中には、”コラコラ”的な作品もありますが、それはそれでまたジョーク的な解釈で良しとされます。

よく、権利的な問題は生じないのかですか?と聞かれますが、インターネット初期の頃は素材画像の利用も含め問題になった時期もありますが、現在は明かな誹謗中傷や営利目的でない限り、パブリックなエコシステムパブリシティの一環としてオープンになっています。

ポスターではないですが、最近話題になってる米ディズニーランド内での無許可撮影のインディペンデント映画「エスケイプ・フロム・トゥモロー」も、これは権利にうるさいディズニーもOK出さないだろうと思われたのが、作品にディズニーへのリスペクトと愛が感じられるとの事でOKとなりました。

話はズレましたが、米ではコミコン等を通じて制作者とファン密接はコミュニケーションを持ち、相乗的に作品価値を高めていく姿勢は素晴らしい事です。このような良いお手本があるに日本はダメダメなのが残念ですね。


pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) アート 

2014年08月12日

感情日記 カークvsスポック編

20140813何かトラブルが起こった場合は、理性に従い行動する。まずはきちんとした情報を集め、正しい選択を導き出す・・・というのが最善の方法であるけれど、実はこうした「意識をする」やり方より「感情的になる」方が優れている場合があるそうよ。

例えば「スタートレック」に登場する副官のスポックは理論を重んじる理性派、艦長のカークは常に型破りな感情派だわ。当初彼らはその考え方の相違から対立したけれど、鑑の危機一髪という場面でカークは自分の感情の思うまま行動し、鑑を救ったわ。

スポックの理論的な提案は数値に表せるほど的確だけど、結局人間のエモーショナルな部分までは数値化することは不可能だったの。そういう意味合いで非合理的、衝動的と思われていた行動が、少なくともある条件下ではより知的である場合があるわ。

ある実験で、感情派の被験者は「アメリカン・アイドル」の勝者を41%の確率で言い当てたそうよ。逆に理論派の正解率は24%だったそう。他にも8つの異なる事例で結果を予測させてみても、感情派の被験者の方が正解する確率が高かったわ。

専門家はこの現象を「感情によるお告げ効果」と名付けたの…お告げ、というのもなかなかミステリアスで面白いけれど、勘が鋭いというのもこういったところから来てるのかしらね。実はこのお告げは人間の「処理能力」に関係しているんですって。

人間の「無意識」は大量の情報を同時に処理する能力を持っていて、そこにアクセス出来るのは「感情」だけなの。一方「理性」には限界があり、一度に処理できるデータは常時わずか4ビット程度なのだそう。「無意識」というスーパーコンピューターに瞬時にアクセス出来るのは、意外にも「感情」の方だったとは…ビックリよ。

しかしながら、カークもたまには誤った判断をするときがあるもの。感情のお告げも完全ではないわ。それでも意味も無く強い感情を持つというのは、実は脳の中のスーパーコンピューターが動いているという事なのかもしれない。時には理性で、時には感情に任せて攻め入る事が大事よ。だって常に脳は何かを知っているから・・・脳 Know・・・オーノー…お後がよろしいようで。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 自分探し 

2014年08月11日

ストレス比較日記 職場と家庭のバランス編

20140824

「結婚しても、働きに出た方が良い」そういうアドバイスをよく聞くことがあるわ。

まだ子どもが小さくて手が離せない、親の介護など様々な事情がある場合は別だけど、私自身この意見には大賛成。家庭の仕事は家事に子育て、雑用に付き合いとキリがない。どんなに素敵な結婚生活を築いたとしても、家庭は職場以上に煩わしく感じる時があるものよ。

実は最近、社会科学者達が数十年かけて会社の職場を調査し、職場で働くことは健康に良いと結論づけたの。それを裏付けるかのように、米ペンシルバニア州立大学の研究チームが、職場と家庭に於いての被験者のコルチゾール値の変化について発表。

コルチゾール値とは、ストレスに反応して副腎皮質から出るホルモンの分泌量のことで、職場にいるときの方が家庭にいるときよりも恒常的に値が少なかったそうよ!これは性別、子供の有無を問わずに当てはまったというから驚きね。

更に研究チームは調査を進め、職業の違い、既婚か独身、仕事の好き嫌い関係なくコルチゾール値を測定したところ、同じく職場にいる時の方が値は少なかったわ。

しかし興味深い事に、職場でのコルチゾール値がさほど低くなく家庭でも同じ位の値だった被験者は、いずれも年収が7万5000ドル以上という結果が!・・・生活水準が高くなればなるほど、どちらの値も高いということなのかしら。

次に子供の有無で比較すると、子供のいない被験者の方が数値の差が大きく出たそうよ。これは子供のいる被験者が家庭のストレスを持ち込んだり、或いは子供達が被験者の家庭のストレスを和らげているからなのだとか。良くも悪くも子供を持つと影響されてしまうものよね…うちは可愛い猫がいるからストレスが軽減されているかも。

最後に男女別で見ると、どちらも家庭より職場の方がストレスが少なかったわ。しかし女性は職場、男性は家庭にいる方が充足感を感じる傾向が強かったんですって。女性は家庭に帰っても家事などがあるし、自分の時間を持たない限りなかなか充足感は味わえないでしょうね。

とどのつまり、職場での仕事は有償であるのに対し、家庭の仕事はキリもないし無償…この点が大きな理由になっていることは間違いないわ。でももしハイクラスな生活を目指すのなら、志し高く、職場も家もコルチゾール値高く、でいかないと・・・はてさて、あなたはどちらを望むかしら?

もしストレスがたまったらマーク・ライデンの「Katy Aphrodite」でも見ながらリラックスする手もあるわよ…フフ。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 自分探し 

2014年08月09日

アネッタ・ピーコック日記 孔雀の如き変幻voice編

20140810Annette Peacock(アネッタ・ピーコック)…彼女の名前を聞いてピン!とくる方はかなりコアだと思うわ。

私が彼女の声を初めて聴いたのは、Bill Brufordのバンド・アルバム1978年「Feels good to me」で彼女がゲスト参加した曲「Back To The Beginning」という曲なの

楽曲の面白さもさることながら、その独特の耳元で囁くような、しかし覆い被さってくるような存在感のあるボーカルは一度聴いたら呪いのように忘れられなかったわ。

自分のレコーディングの際、TDのアイディアとしてこの曲を挙げたほど未だかつて無い斬新な楽曲なのだけど、やはり中心を担うこの絶対的な声は唯一無二のもの・・・恐ろしい

最近YouTubeでライブ映像が見つけ、彼女のその神秘的な美しさとパフォーマンスに目を奪われてしまったの。リリースされたアルバムは意外に多くはなく、LP盤は高値で取引されていたりするわ。迷った挙句、iTunesで1978年発表の「X-Dreams」を購入。

プレイボタンをスタートさせた瞬間から外は夕暮れが落ちたばかり、外国のお洒落なクラブでお酒を楽しんでいる・・・といった具合に時空を超えてしまった!

聴いていくうちに作品の世界観に引き込まれるという現象は当たり前だけど、始まった瞬間から別次元に落とされるという感覚は久しぶりだわ。それ程までにAnnetteの声はディープで全神経を冒してしまう…全体的にセッション的なアプローチが強く、演者の顔が見えてきそうなライブアルバムと言っても良いかも。

1曲目の「My Mama Never Taught Me How to Cook」 ・・・ママは自分に料理を教えてくれなかったから私は痩せている、などと皮肉たっぷりなテーマも彼女にかかればただ"格好いい"!ブルースなのかジャズなのか、ロックなのか、どのジャンルにも当てはまり、当てはまらないわ。

彼女は語るように歌い、ため息のように音をつま弾く…ピッチや音量、リズムなどという定義をはるかに超越した個性がそこにあるの。これほどまでに曲のイメージを色濃く表現されてしまっては、それが当初からのコンセプト通りなのか、彼女によって変換されてしまったのか、はたはた疑問ね。その点を面白がれるミュージシャンでなければAnnetteと組まないだろうから、自ずと一流どころが集まるのも頷けるわ。

漫画「ガラスの仮面」でいうところの北島マヤが"舞台あらし"なら、Annetteは歴史に残る"楽曲あらし"かもね。未体験の方は、是非時空を超えた旅を一度体感なさってみて!お酒がすすみます。

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) 音楽 

2014年08月08日

レトロ&オルタナティブポスター日記6 プロパガンダ編

20140804近年流行してる映画ポスターのデザインでプロパガンダ的表現ってのが結構面白いのよ。

プロパガンダ表現と言えば旧ソ連などの共産国家のモノホンのポスターで武器と軍人と正義が抽象化された単純明快なレイアウトで遠くから見てもアウトラインだけでメッセージが伝わる宣伝としては完璧な手法よね。

元々宣伝のための手法ですから映画PRとの相性はいいのですけど、マーベルやDC等ヒーロー系作品が盛り上がって来るのと同期してあらためてプロパガンダ手法がメインの宣伝ポスターではなくてサブカルチャー的なポジションとして公式非公式共に評価され始めてるのね。

最近作からよく出来た3作品をピックアップしてみましたよ。

先ずは「パシフィック・リム」…物語的に「地球を滅ぼす怪獣と君もイエーガーと一緒に戦わないか!」的なイメージで志願します!って感じかしら。めでたく続編も決まって更なる求人をかけないと!(笑)

秀逸なのは次の「ハンガー・ゲーム」シリーズなのよ。ちょっとレトロなプロパガンダデザインとは違って、バッチリ修正の主人公2人に『VICTORY TOUR』…前作のサバイバルゲームを勝ち残った2人のリッチな凱旋ツアーをイメージしてるのだけど、目線角度や人物の構成、戦場での退廃感の無さを見事にプロパガンダ的表現で作り込んでる…素晴らしいデザイン力と言っても過言ではないわ。

最後はマーベル系から日本で9/13から公開の至ってベタな「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」…見てお分かりの通り、そのままズバリって感じで好感が持てるわね。

実はプロパガンダポスターは本編がしっかりしてないと完全に空回りしてしまうのを忘れてはいけません…ですからからデザイナーの方々は要注意です…失敗作も多々有りですからね…フフ。

そうそう、プロパガンダポスターの成功と面白さがキッカケとなったは多分2010年「キック・アス」かもしれません…今見ても可愛いモレッツちゃんが最高です!

20140808

pipopipotv at 00:00|PermalinkComments(0) アート