2012年11月
2012年11月30日
クララ・ポンティ日記1 父はあの人!!編

ヴァイオリン界でロッカーのようなワールドツアーを行って世界のジャズロックマニアを唸らせたJean Luc Pontyの娘さんなのですね。その彼女の記念すべき1stアルバムが1997年にリリースされたのが「Clara Ponty」よ。
父Jean Luc Pontyの影響もあって5歳からピアノとヴァイオリンを習い始め、既に11歳の時にはロスの音楽大会で色々な賞を受賞してるのよね。そしてこのアルバム以降、2011年までに5作品がリリースされてるわ。
デビュー当時はオリジナル楽曲をピアニストとしてリリースしてるけど最近は歌も歌ってるのよね。本作はあの父親からどんな音楽性を持った子供が育ったのか気になって気になってと言う事で紹介するわ。
全11曲のインストルメンタルはやはり父親の影響を色濃く出した楽曲になってるのね。Jean Luc Pontyの得意としたミニマル的な展開を軸に、父のヴァイオリンとは違い女性的な優しさをピアノで表現してる。勿論クラシック的な要素もあって、父がクラシック、ジャズ、ロックと様々な要素を時には複雑に前衛的、そしてシンプルなメロディへと抽象化して世界を驚かせたのと同様に、クララも古典から父の旋律を踏襲して花開こうとしてる感じるのよね。あ、勿論Jean Luc Pontyも参加してるわよ!!
まだ、リリースされた全アルバムを聴いていないので、2011年までにどう変化していくのか、じっくりと聴いてみたいわ。クララは女性だから父のような挑戦的な事はしないと思うけど、とても楽しみ。
確か、リリース当初はメジャーからだったけど、今は父親のレーベルに移籍してるのよね…まぁ~当然と言えば当然だけど、とても仲が良さそうな親子関係がきっとそのまま音に表現されてるに違いないわ。2011年の「Into The Light」はiTunes Storeでも販売してるから、興味を持った方は是非試聴してみて…レビューは後日お届けするわよ!
【クララ・ポンティweb】
http://www.claraponty.com
2012年11月29日
ターヤ日記4 Once…立つ鳥は跡を濁さず編

最初聴いた時はただ驚きの一言!…単にシンフォニックとメタルの融合と表現してしまうのは簡単だけど、元々、メタル系とクラッシック系は音楽理論的にも親戚関係のようなものだから、ファンもメタル好きはクラシック好きという場合が多いのよ。だから融合じゃなくて、再会と言うべきかしら。
「Once」の素晴らしさは、そのアルバムコンセプトが完全な楽曲構成で綴られてる事かしら。「Once=かつて私の見た夢」から物語は始まり、闇をさまよい、天使を望むも、偽善的な地獄の世界、追い立てられ傷つき、魂は休息を求め、ある愛に救われ解放されて行く…この展開を楽曲的に緊張感と瞬時な解放感のある音画的手法でアレンジし、情感豊かなターヤの調べとマルコの破壊的ヴォーカルが聴く者を虜にするわ。
ちなみに、この作品の原盤制作費がとてつもない額なのよね。大編成のオケーストラを起用すれば当然、お金もかかるし時間もかかる。この「Once」も4.000万円以上かけてるわ。でもそれを恐れず、妥協せず、全てをかけて挑む。結果として大成功し、何と2007年の次作「Dark Passion Play」では倍の8.000万円以上をつぎ込み更なる成功を収めたわ。彼らもここまで来るのに様々な葛藤や苦労があったでしょうね・・。
今あらためてこの「Once」を聴くと、エンジニアリングも含め色々なブレイクスルーを成し遂げた記念すべき作品になってるわ…近年の名盤として間違いなくNo.1よ!…シンフォニックメタル系は最近多くなってきたけど、彼らが居たからこの分野が盛上ってきたと言っても間違いないわ。そして、音楽文化として彼らを支えるフィンランド!なんて素晴らしい国なのでしょうか!行ってやる・・!!
2012年11月28日
アンドレア日記 パワーランチ編

やっぱ昼飯だろって
朝は糖分多めで頭をスッキリさせて、昼はバランスの良い色彩豊かなご飯でゆっくりと、で、夕飯はそこそこにが良いのじゃにゃいかニャーとすすめたら、急にポジティブになって「そうだパワーランチだ!」って…。
でも確かパワーランチって、商談をまとめるためのご飯タイムを意味するのじゃないのかニャーと思ったのだけど、ママは単純にパワーをつけるからパワーランチと受け止めたようだニャ。
早速、銀座に出かけては色々なランチをしてるようなのだが、確かに一人パワーランチって感じで元気になってきたのは良いのだけど、そのまま夜も食ってるからパワー付けすぎて服のサイズが合わなくなってきたニャーよ。
だから、夜はそこそこにって言ってるのに毎日食い過ぎ…よく、猫は飼い主に似るって言うけどミーは絶対に太らないからニャ!
2012年11月27日
禁書日記 自由はいずこに…編

「禁書」というと何だか恐ろしい響きよね。性的、暴力的描写や差別的表現、同性愛の描写などの問題のある書物を指すそうよ。米国各地では今も本の検閲が行われていて、なんと日本でもお馴染みの『ハリー・ポッター』や『ライラの冒険』が指摘を受けているというからビックリ!子供達があんなに楽しんで読んでいる著書がターゲットとは・・。
『ハリー』は魔法を扱うことが保守的なキリスト教徒から非難され、『ライラ』は無神論を広める書物だとして北米カトリック連盟がボイコットを行ったというから、やはり宗教に関して徹底してるわよね。未だに有名な古典『ハックルベリ・フィンの冒険』も問題にする人もいるらしいの。
理由は、黒人に対する差別的表現の言葉が使われ、物語がこの言葉を使用する少年の視点で描かれているし、逃亡した奴隷が最も尊敬すべき人物とされているからだそう。
しかし、この「禁書週間」中は検閲の歴史について議論したり、言論の自由について話し合うというから、様々な人種が存在する米ならではの習慣かも。その認識を踏まえた上で作品に接するというのは、やり過ぎ感はあれども意識的に多少必要なのかもしれないわね・・。
日本でも手塚治虫氏や水木しげる氏などの作品のあとがきには"当時の差別的表現をそのまま再現してあります"という注意書きがあるくらいだけど、もしこれが米なら完璧な禁書なのかしら。そして「PIPO PIPO TV」はダークだから、禁PODCAST?…なんちゃって。
2012年11月25日
ビョーク日記2 新境地はいつも彼女編

そこで先進的なアーティストはここにターゲティングしたコンテンツをどんどんリリースしてくる傾向ね…その先陣を突っ走ってるのがビョークと言っても過言では無いわね。
『Biophilia』は直訳すると『生命間の絆』つまり『生命愛ね』…常に最新音楽ツールにアンテナをはってて、NYにある自宅にはスタジオ完備では夜ごと何やらやってるらしいわ。
そんな彼女のセンサーに以前から気になっていたのがiPad…初代が発売後直後にこれに特化した音楽アプリを企画したそうよ…予算規模はおおよそ20万$、アプリとしては結構な額よね…ファイナンスが決まった頃になんと制作スタッフが自腹で半分出す、つまりギャラは成功報酬で売上利益を分配という事になったらしいのよ…自信と確信があったのよね!素晴らしいわ。
実際、発売直後に凄い人気で初日で目標ラインをクリアーしたらしい。勿論Appleも企画段階からとても乗り気で、何とビョーク本人がプレゼンした会議ではこのアプリの為にiTunes Store内に特別席「Superroom」を準備してフォーマット等のアドヴァイスを受けながらリリースに至ったとの事…最初は音源とアプリの競合が難しいかもしれないって感じだったそうで、数日のキャッチボールでこれが実現した訳ね。
最新の『Biophilia』のテーマの根源は本人によると「わたしが子どもたちに伝えたいのは、音楽の構造を知れば、自然の成り立ちを理解することは難しくないってことなの」って事らしく、音楽をビョーク的・幾何学的に再構築しったって感じなのよね。
アプリも単に見聞きするだけで無く、その楽曲をユーザーがパーツ毎にいじれるようになっていたり、直感的に演奏(MIDI情報も入ってる)でき、楽譜はアニメ化されるなどして音楽アプリ単体としてハイクオリティな仕様になってるのも凄いわね。
楽曲毎に、Play/Animation/Lyrics/Score/Credits…が入っていて、その楽曲のテーマにそった表現がなされているわ。特にお気に入りは「ウィルス」でPlayモードでは増殖するDNAの核がコーラスに合わせて唇に変形したり、核毎に音がサンプリングされていたりとかとてもキモくて楽しいのよ…「Hollow」ではDNAネックレスがビョークの顔になったりとかね。アプリ制作のサポートで様々な専門分野のスペシャリストが参加してるのも見逃せないわよ。

で、丁度このブログを書いてたら、「Mutual Core」のPVがYouTubeにアップされたのよ。これを見ると今回ビョークが表現したかった世界がとてもよく理解出来るわ。ご覧あれ…フフ
【Mutual Core_PV】
http://youtu.be/ZM80F_J-QHE
2012年11月24日
ビョーク日記1 声で戦慄サラウンド編

ビョークは早くから高音質と5.1chを意識した創作をしているけど、その中でも際立っているのが人間の声だけで構成された衝撃作「メダラ」!
その1曲目を再生した途端…戦慄が走ったわ。どのスピーカーからどの音が出ているのか確認する為、参加者の皆さんは亡者のようにウロウロ。人間の口から躍り出るビート、悲鳴のような吐息のような息づかい、そして後方からヌッと現れる歌姫ビョーク。
改めてレコーディングのメイキング映像の様子を見直したのだけど、やはり彼女の音に対する探求心は神懸かりとしか言いようがない。頭の中で出来ているに違いない未知の音を探り、見つけているから・・。
名曲『Oceania』は楽器が入っている段階で、完璧な全体図が出来ていると言って良い位なのに、それを全て人間の声で置き換えようと言うのだから恐ろしい!実際完成した音源を聞いてみると、水中でのくぐもった音や水しぶきが見事人間の声で再現されていて、まるで水中に誘われたよう・・。イヌイットの喉を鳴らし歌やホーミー、そしてヒューマンビート…歌とは、古来人間が神に捧げてきた神聖なものなのだと改めて思い知らされたわ。
様々な機材が進化し、ありとあらゆる事が可能になった今、"元祖人間"が自分の持ちうるもの全てを集結した結果「メダラ」の誕生!家庭でこの音を彼女の意図するまま再現するのは難しいかもしれないけど、アーティスト側の気持として、出来るだけ生々しい現場の音をファンに届けたいという彼女の気持ちが充分に伝わってくるわ。
どうしても、サラウンドって言うと一般的には映像の付属的な感覚で位置づけされてしまったので、ここで修正しないとね。音楽だけのマルチチャンネルって何かを体感できる機会を多くして、是非皆さんにもこのサウンドを体感してもらいたいわ!その為にもサラウンドを普及させないといけないわね!!
明日は最近リリースされ話題となったiPad用アプリ「Biophilia」をご紹介よ。
2012年11月23日
マーク・ライデン日記1 可愛いものは怖いもの編

一度見たら忘れられない作品を生み出すアーティストで可愛いと思っていたお人形の顔がとてもグロテスクに見える一方、目を背けていた昆虫の目が美しかった事に気付くのね。
人間は最初どうしても外装から判断してしまうけれど、深い部分まで探ると違ったものが見えてくる。ライデンの絵はそこを見事に表現しているわ。
少女・うさぎ・リンカーン・血・生肉…これらをノスタルジックで繊細な画風で描き、納得させてしまう。落ちた自分の頭を持つ少女の首から血が噴き出す「噴水」という作品があるのだけど、怖さよりその美しさは見るものを黙らせてしまうわね…キュートでブラックで生々しい・・。
将来コラボレーションしたい方の一人だなぁ~フフ
【マーク・ライデンweb】
http://www.markryden.com/
2012年11月22日
幸福な人生日記 しあわせの要素編

この調査では3年ごとに「親や仲間への愛着」「主観的長所」「社会経済状態」「学業成績」「言語発達」「クラブやグループへの参加」などの社会心理学的に好ましい要素についてのみ研究されたの。
これまでは発達時のどのような要素が精神病理などのマイナス結果をもたらすかという研究ばかりだったので、こういった前向きなものは今回が初めてなんだそうよ。
さてさて気になる結果だけど、まず成人してからの幸福度に最も結びついていた要素は若年期における「社会の繋がり」なんだそう!自分自身がこの時期に最も幸福度を感じていたのは「学業成績」だったような気がするけど、この点は非常に低かったそう。やはりこれが日本と海外の大きな違いなのかしら・・・ニュージーランドの子供達は精神的にもしっかり自立できているのね。
これを裏付ける背景に、両親との関係が重要があるのだそう。十代の頃に「両親との関係が良好」であるほど幸福度の高い成人になる可能性は上昇するそうよ。そしてこの点と同じくらいに重要なのは「学校が好き」であること!といっても先にもお話したとおり、成績や勉強云々という事より、クラブなどに属することで何でも話せる友人を得る事が最も重要なんだとか・・・納得。
そしてもうひとつ大切なのは、10代の若者が「自分自身の生活をどう評価しているか」ということ。自分の将来に楽観的で、自立していておおむね忙しい日々を送っていれば非常に幸福な大人になる可能性が高いそう。そう言われてみれば確かにその通りだわね。
日本は未だ学歴社会で、本人の能力や魅力などは一切度外視。子供達がいい大学に行って大きな会社に就職するのが幸せであると信じてやまない親はまだまだ多いのではないかしら。こういった研究結果を知る事で、我が国が物質的に豊かであってもどんなに精神的に貧しいのか思い知らされる。
人と同じでないことが不安、何をやりたいかわからない、若者たちからそんな声を聞くと非常に不安になってくるわ。今自分が「幸せか?」と問われると一瞬戸惑うけど、大事な友人や応援して下さる方達がいるということだけで大きく円を描いて「イエス!」ね。これこそ自分にとっての最も大きな幸せの要素だわ!!
2012年11月21日
BEP日記 海賊モンキー・ビジネス出航!編

発売当時、このアルバムをあるエンジニアの方に初めて聴かせてもらったんだけど、良い意味で引っかかる部分が沢山あったわ。何よりジャケットのデザインが素敵で、直感的に『きっとこのチームは仲が良いんだろうな・・』と思えるような内側からの統一感を感じたのも不思議だった。同じ船に乗り込んだ海賊というイメージかしらね。
恐ろしい事にこのアルバムは、1曲目の名曲"ミザルー"をベースとした『Pump It』からラスト18曲目『Make Them Hear You』まで一気聴きをさせてしまうという逸品。ピポ子は、元々実存する音ネタを使って色々コラージュするやり方にさほど興味がなかったのだけど、今作をよくよく聴いてからは興味が沸いてきたわ。元ネタがあるだけに、かなりのアイディアやセンスがないと自分達のものには出来ないもの…ふーっ、深い。
しかしこれだけ飽きさせずに最後まで聴かせきるのは、曲間のブリッジの部分と曲の並びが実に絶妙に計算されているからだわ…無論各楽曲のアイディアや完成度が高いからなのだけど。お気に入りは、やや早足で攻めてきた後にひょっこり現れる暖かな日差しのような広がりを持つ6曲目の『Like That』や歌姫Fergieの心地よい伸びやかな歌声から始まる『Feel It』よ。
ジャック・ジョンソンが参加した『Gone Going』も海色一色ながらブラックフレーバーで粋な仕上がりになっているし…自分がこんな感想を持つとは意外な気分よ。改めて思ったのは、こういうHipHopサウンドを心地よく聴かせる為に、言葉のリズムは実に重要ね・・遊び心も忘れてはいけないし。音作り、ビジュアル作りと新たな事に常に切り込んでいくBEPの4人…これからどう展開して行くのか楽しみね!!
2012年11月20日
姿勢日記 猫背と現代の因果編

お仕事でコンピューターに張り付いている事が関係しているだろうけど、この傾向は子供の頃より早い段階から始まっているそうよ!よく小学校の頃先生に「姿勢を正して!」と言われ、肩を後ろに下げて胸を張るという真っ直ぐな体勢を取らされていたことを思い出すわ。でもこれは必ずしも正解ではないそう。
そう言えば歌を歌うときも真っ直ぐ立たされたことがあったけど、これだと思うように声が出ないのよね。最近ではボイトレも立ったままではなく、自在に動きながら行うようにしているわ…そのうちご披露するわね。
さてお話を戻すけど、発展途上国の子供達は先進国の子供達のような首、背中、足などの問題を一生通じて抱えることは無いんだそう。彼らは常に安定した姿勢で自然に立ったり座ったりしており、常に無理の無い状況で過ごしているからなんだそうよ。
一方先進国の子供は、自動車のシートやベビーカーのデザインがその後の姿勢に影響を及ぼしていると言われているわ。親たちは子供を外で自由に遊ばせる事も少なくなり、忙しく車に乗せ不適切な姿勢で座らせる機会が増えた事が大きな要因なんだとか。そう言われてみればいつからか外で元気に遊び回っている子供達を見かける事が少なくなったかも。
路地でしゃがんで絵を描いたり、ケンケンパーをしながら飛び跳ねてみたり、鬼ごっこをして走り回ったり…なんだかその光景は、昭和のレトロ感満載の思い出のような気がする。あの頃の子供達から「腰痛が・・・」「足痛いよね」なんて言葉は聞かなかったもの。
そして、現代においてこれらの症状を引き起こす大きな要因に「ストレス」が挙げられるわ。人間は痛みや恐怖など過度のストレスがかかると、大量の化学物質を出し身体的反応に備えるの。古代においては捕食者から逃げたり戦う時に作用したけど、現代では痛みのある医療処置、上司に首を宣告、車で衝突しそうになる・・・とシチュエーションも様々。
こういったストレスに対し、体が血流を止め硬直させてしまうのだけど、精神的なストレスは思うように動けなくなったときの身体の状態がそのまま強ばってしまうこともあり、これが背中の痛みを含め長期的な問題を引き起こす可能性が高いのだとか。子供達のストレスも昔と違って複雑化しているようだから、これからもどんどん増えていくのかしら…そう考えるとても怖いわね。まずは子供達のお手本となるべく、自分のストレス解消!沢山食べて楽な姿勢…そして太る。
2012年11月18日
ターヤ日記3 仮面の歌姫は無敵だった!!!編

このライブは、今年3月にアルゼンチンのロサリオにあるTeatro El Circuloで収録されたもの。この会場は非常に歴史ある劇場で、交響曲、室内楽、オペラ、バレエなどの公演が行われてきたけれど、ロック・コンサートは彼女が初めてだそうよ。
しかしながらターヤが舞台に立つ姿は必然であり、あぁ、彼女は前世からずっとここにいたんだな…と納得させられてしまった。
観客が興奮する中、1曲目は最新アルバムからの「Anteroom Of Death」で幕開け。特に凝ったアレンジはなくともこの重厚感は無敵だわ。彼女が歌い出せば、そこはもう既にオペラハウス…背後にどんな現代的な楽器隊がいようともそこは中世になってしまう。
その後も、闇に輝く市から聞こえる様なコーランで始まる名曲「Dark Star」では長身のチェリストとガッチリと対話し、初ソロアルバムからの「I Walk Alone」ではかなりの下の方でリズムを取り、ゆったりどっしりとしたアレンジを披露してくれたわ。オリジナルも良いけれど、この曲本来の意味合いが増した仕上がりになっているのが素晴らしい!
バラードとは言うと俗っぽくて嫌なので敢えて使わないけど「Into The Sun」という曲でターヤがゆっくりと物語を歌い上げると、高い天井を通じてそこから宇宙に繋がる…そんな感じがしてならない。前半ずっと聴いていて驚いたのは、ターヤの中音から低音の響きが以前にも増して重厚になっているということ!"NightWish"時代、骨太サウンドの中で彼女の高音のオペラ唱法が一際突き抜けていたけれど、個人的には中低音の威力が若干増したら良いのにな…などと思っていたの。
しかし、今回のライブアルバムではそのリクエストに応えてくれたかのように、無敵の声を操っていたわ!ボーカルをやろうと思う人は学校に行くより、まずこのアルバムを聴いた方がよっぽど研究のしがいがあるのではないかしら…本当にそう思うわ。
ボーカルだけではなく、バンドもターヤを理解し尽くし世界観をきちんと共有しているのもよくわかるの。当たり前に彼女のボーカルが「どういきたいか」を全員が瞬間瞬間理解しており、ちょっとした細かい部分にも気を配り丁寧に作品を作り上げているのには脱帽。これこそ本当に「バンド」と言えるのではないかしら…ターヤもようやく良い仲間に出会えて良かった。
しかしこういうアーティストがトップを走っていれば、後に続く若者達もレベルが高くなるのは当然だわね。久々に熱くなる音源を見つけたわ!今回のアートワークも大変素敵で、ターヤが光の糸…多分これは音を表現しているのかもしれないけど、翻弄され、操り、放つ様は実に美しい。オペラ座の歌姫は今日もどこかで長い物語を語っているのだろうか…今度は彼女と直接会って話がしたい、心からそう願う。
あ、丁度このレヴューを書いてたら、このLIVEのBlu-rayが届いたので近々にご紹介するわね!
2012年11月17日
ターヤ日記2 歌力編

前作「My Winter Storm」ではこれからの歩むべき道を作品にしたような衝撃的な傑作だったけど、2010年に出されたこのアルバムはターヤ個人と言うよりも、バンドとしての安定感が素晴らしく感じられたわ。リリースでは勿論ターヤだけど、ターヤバンドでの力作と言っていいわ!
収録曲はスペシャルエディションで全14曲…全体を通してソロとしてのターヤの目指してる世界がハッキリしてきたわ…タイトル通り、より本能的な人間のという仮面の下にある世界よね。オーケストラリハーサルのSEから「死への控えの間」の象徴される歌い出しに一気にターヤワールドに入り込める…2曲目のシングルカットになった「Until My Last Breath」では1stアルバムで過去と決別し、このアルバムで生まれ変わりを暗示させる構成はお見事ね!
そして楽曲として素晴らしすぎる「ダーク・スター」での歌唱法はもう、彼女でしかできないわ…声楽とロックスタイルからくり出される見事な業に感服よ。後日にこのツアーLIVEを収録したBlu-rayをご紹介するけど、ターヤの表情筋の動きがあまりにも微細で驚いたのよ…あ~こうやって世界観を表現してるのだと。
生と死、表と裏、上と下、明と暗、神と悪魔…この表裏一体的な世界を重厚過ぎないシンフォニックアレンジと電気的重低音がターヤの温かくそして攻撃的な美声にやられてしまうのね。Nightwish時代はどうしても作曲家のTuomasの綺麗な世界で、それはそれで素晴らしかったのだけど、荒々しさは削られていたのがソロになってとても良くわかったわ。
ビックリしたのがボーナストラックに入っていた…あのホワイトスネイクの名曲「Still of The Night」…アルバムコンセプトとは全く別物でただただ衝撃だったのよ…だってデビカバがファルセットで絶叫するあのパートをターヤがどう歌いこなすのかって最初感じたのだけど、ウギャー!地声でやってしまった!…特に展開前の一気に駆け上がる旋律をあのターヤ声で・・。後日Youtubeでフルオーケストラをバックで歌ってるを見て生でこれかよって二度ビックリ…さすが世界最高峰のロック界の歌姫だわ。
ソロ後はバンドメンバーと共同合宿をしながらのレコーディング…理想的よね。スケジュールで決まってスタジオミュージシャンがちょろっとやって来て出来上がったオケに歌を入れて出来た楽曲とは魂のレベルが違いすぎるわ!あぁ~こう言うレコーディングがしたいなぁー・・。
では、明日はリリースされたばかりのLIVEアルバム「ACT1」をご紹介するわね…フフ
【Until My Last Breath_PV】
http://youtu.be/8gVN2Pj8kUI
2012年11月16日
ラバーズandマッドメン日記 それぞれの愛のかたち編

アメコミの魅力はやはり色々なアーティストが様々なストーリーを打ち出すという点ね!収集がとにかく大変だけれど、それぞれの個性とそのクオリティの高さにはただただ圧巻よ。
今作では大胆な線描写が特徴的で、ここでもバットマンの人間臭さや苦悩が大胆に描かれているわ。
舞台は、バットマンの働きにより平穏を取り戻したゴッサム・シティ…しかし彼は日々その平和を守る為我が身をすり減らしていたの。執事のアルフレッドはバットマンである主人ブルースの身を案じ、休息を取るよう強引にすすめ、彼もようやくその気に。
そして息抜きに訪れた美術館で、ブルースはある女性と恋に落ちるの!その一方で、己の存在意味に苦悩する凶悪な犯罪者ジャックことジョーカーもある女性と出会い、物語は並行して進んでいくわ。
やがて街の守護者と犯罪者は対決し、ジョーカーはバットマンに出会うことで自分の存在する意味を見出すのよ。しかしバットマンの愛する人は偶然にもジョーカーの魔の手に落ちてしまう・・・かと思いきや、結果的に彼女を傷つけたのは、皮肉にもブルースがバットマンとして生きることを選んだからなのよ。今作ではジャックがジョーカーになる過程が映画等と全く異なる形で描かれており、こういった解釈もありだな!と感心させられたわ。
愛する女性を守りたい、でも愛する街を守ろうとするブルース、バットマンに出会い生きる目的を得るジャック、真相を知らない2人の女性たち…そんな彼らがひとつの円の中でゆらゆらと彷徨っているように見えるけど、実際はバットマンとジョーカーの執着ともいうべき愛の形が一番気になる所よ。
こんな何層にも重なるストーリーがペン画で描かれた骨太なラインと大胆な斜線の影に非常にマッチしていて、コミックというよりはちょっとした小説を読んでいるように思えてくるのが不思議。
"格好良いバットマン"は存在しているものの、ブルースとして自分の生き方に苦悩する様が更に物語に深みを加えているのが凄く良いわ。もし自分がこういった制作に関わることがあったら、果たしてどんなバットマンを描くだろう…幾通りもの物語を作るという形式だけでいえば日本の同人誌が近いのかもしれないけれど、基軸のストーリーやキャラクターを解釈した上でここまでの作品が描き出せるというのは、新たに1本映画を作るのと同じくらいの能力が必要ね。
さて、新解釈ともいうべき作品はあと何冊あるのか・・・お財布と相談しつつ集めていこうっと。
2012年11月15日
インジェニュイティ日記 文字を書く楽しみ編

万年筆のようなフォルムだけど、万年筆ではなく、水性グラフィックペンのようで全くそうではなく…確かにこれは第5世代筆記用具に間違いないのよね。ペン先 は筆圧を弾力で調整するので書き心地は万年筆…ペン先が特殊なラバーでできているので、書き手のクセに会わせて変形していくのよね。
このゴムが優れもので必要なインクだけを染み出すように仕組みで、万年筆にありがちなかすれやインク溜がおきないの。驚きなのがキャップを一晩ぐらい閉め忘れ ても乾かないののよね!不思議不思議…あまり細かな技術はわからないのだけど、書き出しのイライラが一切無いのが良いのよ!
それと、書いてると紙の質感までもダイレクト感じ取れるのも素晴らしいくて、これはもう手放さない筆記具になったわ。
ペン先はインクホルダーごと交換で、ブラック・ブルー・パープル他全6色…ペン先のサイズは細字と中字の2種類…好にもよるけど中字がいいわね!より万年筆に近くなるから!
お値段は実売価格で1万5千円ぐらいで、替え芯が1000円…筆記具としては決してお安くないけど、これは買って損の無い一品よ。巷ではユーザーからの口コミ徐々に売れ出したようだけど、この書き心地は体験してもらわないとお伝えできないのが残念。
PCで文字を打つだけで無く、上手いヘタ関係なく紙にダイレクトに文字を書くという習慣は必須にしたほうが良いと思うの。特に「インジェニュイティ」のような 滑らかな筆記具は、文字を書く楽しみと自分の今の気持ちを客観的に感じ取ることのできる貴重な一時を享受できるの。自分は字が下手だからと億劫にならず に、それは自分の個性表現への近道という事で是非、字を書く習慣をどうぞ!
と言う事で、久々に人に大推薦できる筆記具「インジェニュイティ」でありました(^_^)v
2012年11月14日
ハーレクイーンコミックス日記 乙女心は盛り返せるのか…編

『そんな展開無いだろう?』と思う程のスイートなストーリー、翻弄される主人公に、イケメンなヒーローと少女の心を掴んで離さない王道ぶりは今も健在ね。
これまで電子版は、PCや携帯電話向けに米国、中国、韓国等で配信していたのだけど、Kindleが世界販売に拡大したのに合わせて提供を開始したんですって。作品は『だまされた花嫁』『月夜の告白』『愛を捨てたシーク』などの5作品よ。
販売価格は米国内で購入する場合、1タイトル4.99 ドル、日本を含む米国外では5.99 ドルと、まあまあ高め。(今日現在では500円で販売してるようね)
そういえば、"Renta"なるネット上のレンタルコミックでもハーレクイーン・コミックシリーズがあって、48時間で100円くらいの価格だったはず。日本の作家さんが作画を担当しているので、背景がいまいち伝わりづらくて感情移入出来ない部分が多かったけど、今作はお家元での制作になるから期待が持てそうよ。
日本でもKindleが間もなく発売されるからお楽しみね!…日本での特殊な流通機構が今では仇となってしまってるこの業界。攻めの姿勢が結局は読者や作家に恩恵をもたらすハズ。現状で提供できるコンテンツが少ないばかりに普及しない電子出版市場…そろそろ改革をしないとね。電子出版で盛り返そう乙女心!?
2012年11月13日
カンティーニ日記 体に優しいデート編

店内もこじんまりとしていて作りすぎない可愛らしさがあり、ディナータイムはちょっとしたデートに最適ね。
この日は初めてだったのでコースにしたのだけど、なかなか食べ応えがあったわ!前菜は日本で初めて生ハムを作ったという尾島さんの生ハム、大好物のレバーパテ、トマトとモッツァレラチーズなど大好物のオンパレード。
とにかく野菜本来の味がしっかりしているので、調味料は殆ど不要といっていいほどかも。あっと言う間に平らげると次はこれまた大好物のキッシュ。しかもボルチー二茸がひょっこり顔を覗かせているじゃないの!口に含んだ瞬間にボルチー二茸の香りが口中に広がる広がる…!付け合わせのお野菜に乗っているスペルト小麦がサクサク感を演出していたわ。途中自家製パンが登場したけれど、これが天然酵母と海洋深層水で焼き上げてあり、とても優しく癖のない味で何度もお替わりしちゃったわ。
その後は有頭エビと小柱のパスタをペロリ。頭からエビの味噌をジュルジュルパリパリ頂いたわよ。魚介の出汁が旨みを引き出してくれていて、これまた過剰な調味料は不要といった具合ね。その後はカジキマグロの網焼きをクロオリーブのソースを纏って登場よ!
ふわふわの食感を楽しんだ後は、メインの群馬県産もち豚のタリアータを黒オリーブとバジルのソースで噛みしめたわ。とにかくお肉がジューシーで柔らかく、噛めば噛むほど甘みを感じるという素晴らしさ。デザートはティラミスのミルクレープとカボチャプリン…これまた甘すぎず後味もさっぱり。最後はクマちゃんが描かれたラテを楽しみ完了。
こちらのお店は珍しく白のサングリアもあり、こちらも後に残らない優しい味わいでお薦めよ。しかし体に優しい食材というのは翌日に残らないし、沢山食べても胃がスッキリしているものなのね。野菜がもつ本来の旨みや甘みというものを改めて実感したわ。これならばちょっと食べ過ぎても…うーむ。Xmasの限定メニューも気になることだし、次回はお洒落して行かなくちゃ。
【カンティーニweb】
http://kantini2008.net/
2012年11月11日
リリ・ヘイデン日記3 兆し感じた編

最新の「Tyrant」がオリジン回帰とすると、どうなのだろうと多少の不安を持ちつつも、いつものようにスタジオで爆音試聴会。試聴する前にジャケットとタイトルをじっくりと観察…各楽曲タイトルはちょっと賛美歌的な雰囲気、ジャケットはちょっとエジプシャンなシンフォニック系を感じさせる仕上がり…これはとても傑作な予感。
回想的なピアノの調べから始まる1曲目…メロは綺麗で白いリリがまだそこにいたのだが、各楽器が鳴り始めたらそれはメモリーだったと気付いたわ…楽器本来の荒々しさが再現されてる。全体的には南部サザンロックの雰囲気を持ちながら、エジプシャンなエッセンスをヴァイオリンに巧みに織り込んだ展開に。後半はサビのメロこそ美しいものの陰と陽がハッキリしているのね…この楽曲構成、シンフォニック系ロックそのものよ。
歌詞はやはり賛美歌的なワードが多くて、この十数年間での紆余曲折をダイレクトに感じたわよ。
後半のインスト「Last Serenade」「Power of five」ではチェロとの二重奏でヴァイオリンプレイヤーとしての実力の凄さも表現し、ラストの「Maggot Brain」ではヴァイオリンと言う楽器の響きの特性をエレクトリック手法で、これは絶対に女性でしか表現出来ない感極まる世界へ引きずり込むのよ…久々に鳥肌もののインストで男には絶対に無理よ!女性の情念が籠もっていて、それが更に溢れ出てきたっ音になってる。
先に最新シングルを聴いて、4年前のこのアルバム…確実に原点回帰への兆しとなった素晴らしい作品になってる。
でも、iTuneがあるおかげで本当に助かる…実力あるアーティストはメジャー経由しなくても全世界的にリリースできるし、ファンは付いてくる。このリリの2作品も配信があったから簡単にゲットできたけど、通常なら気付かなかったかもしれないしね。未だにCDに拘ろうとする日本はアーティストとの接点も狭めてるって事にいい加減気付かないと、つまらない作品ばかり粗製濫造する斜陽産業になってしまうわよ…あ、もうなってるか。
で、復活したリリ・ヘイデンはこれから素晴らしい軌跡と奇跡を見せてくれるに違いないわね…フフ。
【Lili Hayden WEB】
http://lilihaydn.com/
2012年11月10日
リリ・ヘイデン日記2 復活暗黒面編

ジャケットを見る限り…直感的に重そうな雰囲気…そしてタイトルが「Tyrant」…直訳すると「暴君」とか「制圧者」って意味よね…で、これはもしやと思って早速ポチリ…そのままスタジオモニターで爆音試聴…キタ━!!!!あのリリが戻ってきた!!!!
いきなり歌い出しが、「暴君は西にも東にも・・そして自分の中にもいる」…そしてとても汚い重低音のベースが歩み寄ってくる。ウォーこれはまさに、あのデヴュー時の世界観じゃありませんか。ヴァイオリンのプレイもなにか湿気のあるクロスを引き摺るような重さが漂ってる。曲中のヴァイオリンソロで自分の復活記念なのか無意識なのか、1stアルバムの楽曲のソロと同じフレーズ弾いてる…これで確信を得たわ…ついに15年を経てオリジン回帰って感じ。
全然ノーマークだったので、慌てて色々検索してみると積極的にLIVE活動も再開していて、Youtubeで見る限りそのスタイルは綺麗系と言うよりちょっと神がかった雰囲気で、この15年間で様々な事を経験して乗り越えてきたんだなぁ~と直感したわ。
この楽曲を先行リリースするなんてさすがリリよ。で、よく調べたら2008年に「Place Between Place」というアルバムをリリースしていたのね。これも早速iTuneからフルでお買い上げ…明日レヴューするわよ。
復活したリリと一緒にお仕事したいとフツフツとしてくるのでした…フツフツフツ。
2012年11月09日
バットマン・ノエル日記 Xmasに病む…編

この間大好きな「バットマン」のXmasバージョンともいうべき「バットマン・ノエル」をの表紙に一目惚れし購入したの!
拳を握りしめ怒りを露わにするバットマンの背後には天使の彫像、そして降りゆく雪…音や温度や息づかいまでを感じさせる絵画にただうっとりよ。今にも動き出しそう!中を開けると更にビックリなんだけど、いわゆる日本の漫画のコマ割りとは大きく異なり、物語の進行に従い大胆に画面が構成されているわ。
驚異的なデッサン力だけでも十二分に表現されているので凝ったコマ割りはないものの、どのページもただただ溜息が出るばかり。音にすると重厚なオーケストラサウンドとったところかしらね。
物語は「クリスマス・キャロル」バットマン版で、テーマは本作と同じ「人は誰かを救うことによって自らをも救うことが出来るという互助精神の重要さ」を描いているわ。クリスマス・キャロルのストーリーは、クリスマスの夜、守銭奴のスクルージという男のもとにかつての共同経営者だったマーレイという男の幽霊が現れ、これから3人の幽霊が現れるのでこれまでの生き方を変えるように忠告するの。
3人の幽霊は次々とスクルージに過去、現在、未来を見せ、彼が悲惨な最期を遂げる事を暗示すると彼は今までの態度を改め人に優しくするようになったというものよ。今作のスクルージはバットマン、3人の幽霊にあたる人物はキャットウーマン、スーパーマン、ジョーカーという面々なのだけど、バットマンはいつものように颯爽と戦うのではなく、風邪もひくしミスを犯すし半殺しになるし人間臭くて良いところ無し。でもアクシデントの中で色々な事に気付いていくの。
とにかくどのページも開けばキャラクター達が動き出しそうだけど、キャットウーマンが登場する部分は別格の美しさ!彼女が身につけているラバー素材のボディスーツの質感たるや絵画レベルを超越しているわ。歯に至るまでの細かい描写はまるでさっきまでそこに彼らが存在していたかの様なリアリティー。
人間の骨や筋肉、それに伴う皮膚の動きなどがきちんと感じられるように描かれているからこそなせる技なのかもしれないわ。デッサン力って本当に大事なのね。
驚いたことに子供向けに企画された作品で、しかも作画については陰影をソフトにするように心がけたのだそう…この重さ、この作画で子供向けとは・・・これを読んで育った子供は一体どんな大人になるのだろう…ちょっぴり羨ましい。さて、皆さんもXmasプレゼントにいかがかしら?勿論、大人向けでね!
2012年11月08日
リッチ日記 繋がりがもたらすもの編

先頃発表された論文によれば、金銭的成功をもたらす要因のひとつに、どれだけ多様な人々と連絡を取り関係を築いているかが影響してくるそうよ。
社会的ネットワークと職業的成功を調べた研究は他にもあり、1969年マサチューセッツ州に住む人々に今の仕事をどうやって手に入れたかインタビューしたところ、仕事は近しい友人の紹介ではなく知人や友人の友人といった「遠い社会的繋がり」から得たものであり、その人達は新しい情報や環境に結びつけてくれるという意味で仕事を見つけるのに最善のよりどころだそう。
研究者チームは更にこの新しい角度から関連性を探るべく、イギリスの2005年8月分の電話記録を政府のIMDと照らし合わせて調査したんですって。IMDとはイギリスの各地域の相対的豊かさをデータ化した指数で、豊かさの基準は収入、教育、雇用、健康、住居などで測定されているそう。
日本でこんな調査を実施したら、また差別だのなんなのと文句を言われそう…。調査の結果、多様な通話を行っている住民が多い地域ほど豊かさの数値が高い傾向が明らかになったの。一方で通話の絶対数は豊かさと違い相関関係しかなく、また通話量は豊かさと負の相関関係にあったというから興味深いわ。
ただこの研究方法には問題点もあり、高収入の仕事が人間の交流範囲を広げるのか、或いは高収入の人間の方が友人を作りやすいのか因果関係を確定することは難しいとのこと。
でも日本の音楽業界のように狭い世界では、ひとつの現場から枝葉のように人が繋がり次の仕事に繋がる事が多いのよね。だからこそ若い人達は諸先輩方には可愛がられるように、うっかり人の噂話はしないなどおかしな暗黙の了解もあるわ。
今の時代SNSで様々な人達と気軽に話せる機会が増え仕事のチャンスも多くなってきたけど、その為にもまず自分の武器を磨いておくことが一番の成功に繋がるに違いない…ゴシゴシ。